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異世界もふもふ調教師  作者: 鳴嶋ゆん
プロローグ
2/16

2 初めてのテイム

 リュックの中に役に立ちそうなものはないかな?

 武器とか防具とか……


 とりあえずリュックの中の物を確認してみるとあったものといえば、


・スマホ

・スマホ用ソーラー充電器

・チャッカマン

・サバイバルナイフ

・焼肉のタレ(使いかけニ本)

・フォーク 一個

・スプーン 一個

・皿 ニ枚

・コップ 一個

・烏龍茶ペットボトル(残り1/2)

・食品用ラップ 一個

・着替え(下着上下使用済み)

・タオル 三枚


 少なくとも武器になりそうなものはサバイバルナイフくらいだな。包丁代わりにサバイバルナイフを持っていってよかったな。

 料理するなら包丁の方がはるかに役立つけど、戦うとなるとサバイバルナイフの方がなんといっても使いやすい。

 それに包丁だと普通、き出しだけど、このサバイバルナイフはレザーシースつきだから、リュックに入れておいても安心だと思ってこっちを持ってきたんだった。

 とりあえず、サバイバルナイフはレザーシースにベルトを通して腰に下げておくことにした。


 そして防具になりそうなものといえば、なんといってもこのバイク用のヘルメット。

 頭部の保護は重要だよな。

 後は……ないか。まぁバイク乗ってたせいで手袋とかブーツとかジャンバーとか、普段着よりはまぁ防御力ありそうだけど。

 ヘルメットは基本常備しておくことにしよう。


 そうだ、バイク。

 バイク本体は燃えちゃって完全に使い物にはならなくなったけど、タイヤのスポークとかなんかに使えそうだよな。

 使えそうな分だけでも、ばらしてもっていくことにするか。


 そういえば、こういう異世界物でお馴染みの「鑑定」とか「アイテムボックス」とかはないんだろうか?

 試しに、「鑑定」と念じてみたり、声に出してみたりしたけどまったく何も起こらない。「アイテムボックス」の方も同じ感じ。

 うーん、せめてこのくらいのスキル欲しかったよな。

 まぁ異世界物では普通なら神様とかにもらうものだろうけど、俺の場合はキツネの精霊だったからなぁ。しかたないって言えばしかたないな。

 少々気が利かないってことでガマンしておこう。


 それにしても、ここはどこだ?

 地形的にはこのガケといい元の世界と同じような感じなんだが。

 スマホは圏外だし、GPSなんて使えるはずもないと思っていたが、どうやら転移前に読み込んだマップはそのまま見れるようだ。

 そうそう、圏外の時はバッテリー消費が激しいって聞いた記憶があるから、機内モードに変更、WiFiもオフにしておこう。

 一応、充電器はあるものの、太陽光充電は時間がかかるからできるだけ使いたくないんだよな。

 まぁ、スマホがこちらでどれだけ役に立ってくれるかは微妙な気がするけどな。

 グーグル先生が使えるわけじゃないし。

 とりあえずこの森を抜けたいから、日本と同じ地形であるという前提で日本で街のあった方向に進んでみるとするか。


 当たりをつけた方角に向かって歩き始めた。

 森には小鳥やらリスっぽい生き物の姿を見かける。このあたりには危険な魔獣はいないのかな?

 少しだけ安心、でも小鳥にしろリスにしろ、すぐ逃げてしまって使役するのは難しそうだ。


 森の中を歩いているうちに前方にいるウサギのような生き物を見かける。長い耳と真っ白な体、そして目は真っ赤だ。

 まぁ地球のウサギの目も赤いから見た限りでは普通のウサギだな。

 もしかしたら俺を襲ってくるのか? と一瞬身構えたが、どうやら「キツネの精霊の加護」のおかげで俺に興味を持っているようだ。


 これは「魔獣使役」を使ってみるチャンスかもしれない。

 俺はウサギの赤い目をじっと見つめて、「使役テイム」と念じてみた。

 何の変化もないな。


 もう一度やってみよう。

 ウサギの赤い目をじっと見つめて、「使役テイム」と再度念じてみる。


 あ、なんとなく上手くいったような感じがする。

 特に成功メッセージとか出てくれないのが、ゲームと違って不親切な感じなんだが。


「こっちへおいで」

 言葉が通じるかどうかわからないけど、ウサギに命じてみると、ウサギは、

「キュイ」

 と可愛らしく鳴いて俺のところへ跳ねてきた。


 やはり成功のようだな。無事に使役テイムできたようだ。

 俺は自分のステータスを確認してみることにした。


 ☆★☆

 堂島雅史:レベル1

 HP:250/250

 MP:128/168


 種族:人間

 職業:魔獣調教師

 状態:平常


 スキル

 魔獣使役:レベル1

 キツネの精霊の加護


 使役魔獣

 (プチシロウサギ):レベル1

 ☆★☆


 MPが40も減ってる。「魔獣使役」スキル1回でMP20を使うようだな。

 そして使役魔獣の欄にはこのウサギの名前がある。

 こいつはプチシロウサギっていうのか。


 使役魔獣の情報も見れるのかな?


 ☆★☆

 (名前なし):レベル1

 HP:62/62

 MP:20/20


 種族:プチシロウサギ

 職業:なし

 状態:平常


 スキル

 なし

 ☆★☆


 スキルと同じく見たいと思うだけで使役魔獣の情報も見れるみたいだ。

 名前は俺がつけなきゃいけないな。

 そうだな、ウサギだから、ラビットから「ラビ」ってのはどうだ? ちょっと安直かな?


「『ラビ』でいいか?」

「キュイ!」

 よくわからないけど、たぶんいいってことだよな。


 さっそく確認してみよう。


 ☆★☆

 堂島雅史:レベル1

 HP:250/250

 MP:129/168


 種族:人間

 職業:ビーストテイマー

 状態:平常


 スキル

 魔獣使役:レベル1

 キツネの精霊の加護


 使役魔獣

 ラビ:レベル1

 ☆★☆


 ちゃんとラビって名前が設定されたようだ。

 俺はラビを抱きかかえて、おもいっきりもふもふした。

 このもふもふ感はなかなか捨てがたいな。

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