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3BECAUSE  作者: Guru
112/131

第112話「最後の切り札②」

エーコが狙われ続け、ピンチに陥ると思いきや、志保はそこを逆手にとる。



(エーコを狙い始めた…

ならば逆に私には絶好のチャンス


今私に目がいっていないうちならなんとか…)



志保は黒崎の目を盗みながら、ある行動にでた。



(けど………


これにエーコが気づいてくれるか……)



しかし、この志保が考えた作戦にも、エーコの力が必要だったのだ。


黒崎の止まない攻撃が続き、かわすことで精一杯のエーコが…


果たして打ち合わせなしの、志保の策に気づくのだろうか…?




「もう!いい加減にしろし!!


あたしは嵐にだって感謝してるんだし!ほんとは戦いたくないんだから!!」



黒崎の集中攻撃に、しびれを切らしたエーコ。

黒崎の動揺を誘う。



「感謝してる…だと…?だったら……」



エーコの見え透いた嘘も、もはや黒崎には効果ない。



「その力を溜め続けてる“左手”は、どんな意味を持つんだ!?」



「!!!」



黒崎も相当頭のきれる人物。


エーコが絶対零度を放つために溜め続けているリミテッドの力…


この力の存在に、黒崎は最初っから勘づいていた。



「おまえとは共にした期間も長い…おまえの持つ技も、性格も!


俺はすべて把握している!!何をしても無駄だエーコ!!」



黒崎はエーコめがけて、無数の竜巻の攻撃を放った。

エーコはかわすことはできず、被弾する。



「ぐっ!!」


(い、痛いけど……この左手だけは……


死んでも離さないし…!!)



ダメージを受けながらも、エーコは左手だけは死守し、力を溜め続けることだけはやめない。


片膝を着いて一度呼吸を整えるも、屈んだ瞬間に、ある“何か”にエーコは気づいた。



(!?今のって……もしかして……)



ここでエーコがようやく気づいた。

先程からずっと巻き続けていた志保のある“エサ”に。


分かるやいなや、エーコはすぐさま逆の右手で、地面に向かって氷の力を放った。



「アイスフィールド!!」



唐突なエーコの行動に、黒崎は拍子抜けする。



「ん!?そんな溜めてもない、僅かな力で足りるのか?


アイスフィールドは地面ごと相手を凍らす大技!無理に決まってる!!」



エーコの技のレパートリーだけではない。

もちろん技の威力までも黒崎の頭には入っている。


黒崎は怯むことなく、エーコにトドメをさしに入るため近づいた





が、突然そこで黒崎は足もとをすくわれた。


黒崎の足もとには大きな氷が張ってあり、それに気づかなかった黒崎は、足を滑らせたのだ。



「な、なぜこんなところに氷の力が…!?」



一体、何が起きたのか理解できていない黒崎


そこに生まれた大きな隙

ここぞとばかりに待っていた大悟が、大剣で黒崎に斬りかかった。



「くっ……やられるか!」



即座に反応した黒崎は必死に攻撃をかわそうとする。

しかし、さすがの黒崎も、この体勢では完全にはかわしきれない。



「がっ…!!」



黒崎は自らの最大の武器とも言える足に、深手を負った。



「チッ……やるじゃないかおまえら…」



黒崎の足からはどくどくと血が流れ続ける。


遅ればせながら、黒崎は一瞬にして出来上がった氷の出現の謎を解明した。



「まさかひたすら地面に“水”を撒き散らせていたとはな!


エーコのアイスフィールドは地面を凍らす大技だ

そんな簡単にできるはずがねぇ…


たが、水を凍らすのはそりゃ簡単だよな

エーコならほんの一瞬だ…」



黒崎はギロリと志保を睨み付けた。

志保は物怖じせず、黒崎を挑発した。



「大変だったのよ?

あなたの風の力でせっかく足もとに水の力を張っても飛んでいってしまうんだもの!


これであなたの“スピード”は封じたわよ?」




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