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3BECAUSE  作者: Guru
111/131

第111話「最後の切り札①」

ライジングサンVSジョーカー


このチーム同士の最終決戦は、2つの戦いが繰り広げられていた。



ライジングサンの大悟、志保、エーコはジョーカーの黒崎嵐の強力な力に圧倒される。


リミテッドの相性は最悪で、防戦一方が続く。

その苦しい状況の中、大悟は打破する策をひたすら練っていた。



(このままではやられる一方だ…

どうすればいい…何か策を打たないと…)



相手の攻撃を防ぎながら、作戦を考えるには無理がある。

自然とそこには隙が生じる。



「大悟!危ないし!!」



考えふけてる大悟めがけて、黒崎は渦巻く竜巻を放つ。



「!!

しまった!!!」



大悟が竜巻に飲み込まれそうになるも……



キン!!!



と、金属音のような高音が鳴り響く。

エーコが氷の盾で大悟の身を守ったようだ。



「なによそ見してるんだし!集中しなきゃやられる!!」



「すまない…助かった…!


エーコ もしかしてあいつの攻撃、その盾で防げるのか?」



実は今まで、エーコは盾で防ぐことはしてこなかった。

それにも理由がある。



「これを防ぐって呼ぶのならできるけど…」



そうエーコが呟くと、わずか数秒後に、氷の盾は粉々に砕け散ってしまった。



「もってもこの程度…

それほどまでに嵐の力は強力…だから今まで使ってなかったんだし」



お互い手の内は知り尽くしている。


エーコの的確な判断に、相づちするかのように黒崎は言った。



「そりゃ俺のことはよく知ってるよな エーコ!キングにいたときのよしみだ!!


しかし、あの時の俺はまだまだ本気じゃねぇ…

ヤコウの下につくために、あえて手を抜いていた」



エーコの体に寒気が走る。



(あの時でも十分強かったのに…

まだあれは本気じゃなかったなんて…


嵐の実力は一体どれほど強力なの…)



焦るエーコと大悟に、志保がたまらず声をかけた。



「分かってるわよ大悟

何か策を考えてたんでしょ?


このまま何もできずにやられるのはごめんだからね!」



信頼する志保の言葉に、大悟は少し落ち着きを取り戻す。



(あぁ…

このままでは何もできない…


力の差は歴然、時間をかけて戦ってもいずれやられるだけ…

そうなると一撃にかけるしかない…


キーを握るのはエーコ



エーコの“絶対零度”



これでやつを氷付けにする!!一発勝負にかけるしかない!!)






BECAUSEスリービコーズ


第111話


 「最後の切り札」






大悟は自らの考えを伝えるために、すぐさま志保とエーコを近くに呼んだ。


そして黒崎に聞こえぬよう、二人に耳打ちした。



「なにをこそこそとやってやがる!作戦をたてたところで無駄だ!!」



見過ごすわけにはいかぬ光景に、黒崎は3人が集まるところに目掛けて竜巻を放った。


すると3人は攻撃を避けると同時に、散り散りになり、3手に別れた。



大悟の作戦を聞いたエーコには、当然プレッシャーがのしかかる。



(あたしもそれは分かってたし

長期戦は禁物


“絶対零度”を決めるしかない


でも…この技は……)



エーコの必殺技 確かにこの技は強力だ

この技が決まれば黒崎とて、ひとたまりもないはず


しかし、この技を決めるには


“直接”相手の体に触れるしかない



(厄介なのは…嵐の “スピード” 


あたしが嵐を直接捕らえることができるのか…

触ることなんて可能なのだろうか…)



黒崎嵐はジンに次ぐ、リミテッドの使い手であったが


何より厄介だったのは、風に乗り加速させることができる超スピード


これこそが黒崎の最大の武器である。


更に、黒崎が嵐の力を増幅させれば、風圧により近づくことすらできない。

接近戦に持ち込むことは、まず不可能だ。



そんな不安を残しながらも、エーコは黒崎の一瞬の隙を狙い打つため、その時を待つ。


本命のエーコを守るように、志保と大悟はエーコをアシストしようも、そう簡単にはいかない。


黒崎の狙いはただひとつ。エーコに狙いを定めていた。



「ちょっと!なんの恨み!?なんであたしなんだし!」



「はっはっは!キングにいたときは散々おまえのわがまま聞いて、こっちはずっと耐えてたんだよ!


まずはエーコ!死ぬのはおまえからだ!!」



黒崎は大悟の作戦の中身を知っていたわけではないが、エーコには積年の思いがある。


他の二人には目もくれず、黒崎はひたすらエーコを狙い続けた。




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