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桜川先輩


周りからクスクスと笑い声が、麟太郎の方を振り向く、席に座って頬杖を付いていた。そんな中で予鈴が鳴り響いてきた。



もう・・



朝から最悪・・・



 ところでそんな私が何故イケメンと話が出来るかですって?えへへ・・実は麟太郎の従兄の桜川先輩と同じブラバンで同じパートなのだ!!そんな関係である日を境に麟太郎も私に何気なく話しかけてくるようになった。でも、半分はおちょっくっているだけみたい・・

そんな私にも至福の時が待っていた。それは放課後の部活の最中に起きた。いつもは桜川先輩と墨田先輩、そして、私の3人で練習しているんだけど墨田先輩が用事で帰ることになった。こうして私は桜川先輩と二人きりで練習することになった。


この至福の瞬間が・・・って、えっ?あれ?今日はなかなかうまく出来ない。そう焦っていると。


「どうしたんだ?調子でも悪いのか?」


やさしく声をかけてくれる桜川先輩・・・ただ黙っているだけの私を見て


「噂のことか?」


桜川先輩の一言にビクッとなった。すると先輩の口から予想だにしない言葉が出てきた。


「で?どんな彼氏なんだ?」


「あ・・・いや・・・」


観念した私は洗いざらいを先輩に話してしまった。桜川先輩はしばらく笑っていた・・・やがて


「災難だったな・・・」


笑いながらそう言ってくれる先輩の姿が私を和ませてくれた。次の一言を聞くまでは・・・


「だったら・・俺が、やってやろうか?」


「えっ?」


「次の日曜日、あそこ行く用事もあるから・・・」



ええ―――!?











声にならない叫びが飛び出した。桜川先輩も実は麟太郎の従兄とあって、超イケメンだった。そんな彼が私の彼氏役をするなんて・・・滅相もない。力の限り首を横に振って


「い・・いえ・・」


そこまで言って声が出ない。


そんな私を見ていた先輩が小首をかしげた


「俺じゃ不満か?」


「あ・・そうじゃなくて・・・」


「だったら・・・いいだろう」


「せ・・先輩の・・・め・・・迷惑になるんでは?」


「別に・・・じゃ・・決まったな」


ええ―――!!


どぉ―――しよう!!


大変なことになってしまった。


部活を終えた私は、一人家路に着こうとしていた。そんな目の前には、理恵と歩く桜川先輩の姿が・・・そんな姿を見て、やっぱり断らないと・・・そう思っていると一瞬、理恵が私を睨んだような・・・気のせいよね・・・



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