02 反ヴァルキリー帝国運動←サイファーのことか?(part2)
受験だるいですねヽ(´o`;
こんにちはutaです。なかなか話がまとまらなくてヽ(´o`;
改稿いっぱいしないとw
感想・評価もよろしくお願いします♪( ´▽`)
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9日a.m.7______
仮面の男サイファー。彼らが向かうのはヴァルキュリア軍開発工廠特別舎FBDハンガーであった。彼の目的はただ一つ。新型機の奪取である。新型の情報は彼らにとって喉から手がでるほど欲しかったものなのだろう。
世間ではテロ組織のほとんどが「日本解放軍」と見なされているようだが、サイファーのグループは日本解放軍とは異なるように思う。まぁ、よくわからないのだが・・・。
私があげた力であいつが何をしようとも構わないつもりでいるが、あまり目立つ行動は避けてもらいたいものだ。と、愚痴をボソボソと言ったのが聞こえたらしく、
「力を与えてくれたことには感謝しているさ。でもな、新型機の情報が入ったんだぞ?目の前に餌が有るのに取りにいかない鷹やライオンがいるのか?」と皮肉が返ってきた。
ふん、勝手にしろ、どうなっても知らんからな、などなど社交辞令的に言ってから部屋に戻る。
「決行は30分後開発工廠にて、A1、C1は『ハヤテ』に搭乗し軍のFBDを警戒。工作員は10分後にB班と合流、B班はそのままD班と合流して戦術支援。新型機の操縦はセラ、君に任せる。情報では量産型はトラックに積んであるとのことだ。残りはトラックの運転、もしくは量産型に搭乗してもらいたい、以上だ。それからアイン、このあとちょっと来てくれ。」
慌ただしく指示を出して、ふと考える。今日この戦略は完璧、穴などない。存在するのは個々人の穴、つまり能力の差ということだが、それも対策済みだ。
ここまで考えてセラが部屋まで来た。コンコンと控えめなノックはいかにも彼女らしいが・・・。
「来たか、入れ。」と言うとこれまた控えめな声で「し、失礼しますっ」と入ってきた。
九重丗騾
「マスター、何でしょう?作戦のことでしょうか?」
マスター、ボス、隊長、といろいろ呼び名はあるのだが誰一人【サイファー】と呼ぶものはいない。こればかりはあいつに、ほら見ろと言われても仕方が無い。大方この名前が嫌いなのだろう。
「ああ、今後の指揮のことだ。この作戦が成功してからはヴァルキュリア軍との戦争も激しさを増すだろう。正直、一人で指示するにも限度というものがある。そこで、有事の際には君にも私と同等の権限を与えたい。もちろん、指揮全権という意味だが・・・。」
話しているうちにセラの顔がだんだんと蒼白になってくる。
「い、いえっ、私にそんな重役は出来ませんっ」
動揺を見せ、できないと言い張る彼女に、
「君はFBDの腕もさることながら、情報識別能力など隊長の器に値する人格を持っている。才能を無駄にするのは得じゃない。どうだろうか?」と、いくらか声のトーンを抑え気味に言った。
彼女は幾分か迷ったように、
「じゃ、じゃあ、マスターの下で隊長としてなら、いいです」と妥協案をぶつけてきた。「まぁ、いいだろう。早速今回の作戦から指揮をして見てくれ。」
セラが去ったあと、仮面を外し息を吐く。
これだけで少し楔から解き放たれれたような気がする。
「えらく気に入られたな。あの女お前に恋してるようじゃないか。」
「お前...どこからみていたんだ。セラには見られてないよな?」
この女、自分で目立つなと言っておきな がら、自分勝手に行動するのは如何なものか。
「そう心配するな、へまはしないさ。お前こそ軍に捕まるへまをするなよ。」
「ふん、俺がそんなへまをする馬鹿だと思うのか?」
自嘲気味に言うと、「そうだったな、お前は賢いさ。だが、私達の目的も忘れるなよ」とだけ言って奥へと消えた。辺りに再び静寂が戻った。
「さて、俺は自分の準備をするか・・・」
「作戦開始!セラ及びC班は工作員が指示したルートを使い、機体を奪取のち指定された場所に集合せよ!指示はセラに任せる」
幾つかあるアジトに分散している者たちに秘匿回線で指示を出す。
「おい、お前は行かないのか?」
「ああ、俺には俺の用事がある。セラは優秀だ、すべて俺の予測通りに動いてくれるさ。それにあらかじめ“Force”を使って掌握済みだ」
手に持つ識別信号で味方の位置を確認する。そこには敵であるはずのものまで映し出されている。
「“Force”?なんだ?」
「この力の名前さ。名前がないと不便だろう?」
仮面が一部外れる。そこには禍々しく光る目が見える。仮面を直して、立ち上がる。
「名前、か。考えたこともなかったな。ん、どこへ行くんだ?」
「言ったはずだよ?これから大事な用があるって」
僕は【サイファー】としての仮面を外して答えた。
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ヴァルキュリア軍開発工廠特別舎でセラは疑念にかられていた。なぜ、こんなにも簡単に物事が運ぶのか、と。
「セラ!ここもOKだ、次いくぞ!」
「ちょっと待って、なんかおかしい。なんで、こんなにうまくいくの?」
仲間の一人が「予想してなかったんだろ?ボスもいるんだ心配ない」と根拠のないことを言うが、確かにこちらにはマスターがいる。
「わかった。このまま一気にハンガーまで駆ける。“ハヤテ“は私の合図で陽動を頼む」
ハンガー内部には大型トラック3台と奥に一台のキャプロックがあるだけだった。これだけか?
「目標を発見。量産機の様子を見てトラックは放棄。キャプロックの中に新型があると思われる。」
「「「了解」」」と3人から無線で返事がくる。ここからは時間との勝負だ。
新型のコクピットに乗り込み一目で最高の機体だと思った。
今我々が使っている“ハヤテ type00“、“ハヤテ type01“はヴァルキュリア軍が日本と戦争をしていた時に使っていたものを、日本風に改良したものだ。現在のヴァルキュリア軍主力FBDが第五世代に対し、ハヤテは第三世代であり兵力としてもヴァルキリー帝国に勝てないでいた。
「コア・ルミナス同調、制運動パラメータ更新、デヴァイサーシグナル確認、姿勢制御システム起動、パワーバッテリーフルチャージ、・・・V.A.LFBD07 スカイライン-システム起動!」
機体に生命が宿ったように静かに音をあげる。
「陽動部隊、作戦開始!C班、そっちはどう?」