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母の思い子の思い
じりじりと焼けるような蒸し暑さにいつもよりも早く目が覚めた。
まだ鳴る前の目覚ましを切ると朝食の準備をするために起き上がり台所へと向かう。
途中、洗面所へと寄って顔を洗う。
洗顔を洗い流し顔を拭くためにタオルをとり優しく拭くと顔をあげた。
鏡の中、蒼白い、、、病的なほどに色をなくした白い肌の少女と目が合う。
すっと鏡に手を這わせる。
鏡のなかで少女は同じ動作で指を這わせている。
そこで頭がはっきりしてくる。
ああ、これは、、、この鏡に写る病的な顔色の少女が自分なのだ、と理解した。
「千密!?どこっ!?、千密ったら!!」
狭いマンションの廊下の母のヒステリックな声が響き渡る
慌てて鏡から視線を離しドアノブを捻ると母、千里が美しい顔を蒼白にして飛びついてきた。
「母さん。」
「勝手に消え、ないで、、、。いなくなったかと、、、思ったじゃない。」
千密は震える千里の細い背に手を回してさすった。
幼いころからあらゆる不幸にあって来た千密を守ってきた千里の精神は脆かった。
いまにも切れて壊れてしまうのではないかと言うほどに千里は追い詰められていたのだ。
「母さん、、、。」
千密は優しく、できる限りの感謝の気持ちを籠めて母の体を抱きしめた。
なんとなく、、、母をだしてみました。
それではまた来月




