表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/25

婚約解消していただけませんか!?

「殿下、私と婚約解消していただけませんか!?」

「…は?」


 少し拍子抜けした表情も素敵だなぁ…じゃなくて。今はそんなことを言っている場合ではない。


 私はアレス・アスタジア殿下との婚約を早く解消しなければならないのだ。


「いきなりどうしたんだ。…熱でもあるんじゃないのか」


 若干馬鹿にした口ぶりだったが、普通の反応だろう。昨日までずっとべったりくっついていたのに、いきなり婚約解消なんて言い出すのだから。


 (本当は、このまま婚約者でいたいのだけれど)


 そんな私の願いは叶わないことを知っている。だからこその婚約解消なのだ。


「えっと…、殿下と私は幼い頃から婚約していますから。その、一度考える時間があった方がいいと思いまして…」


 なんて苦し紛れの言い訳。嘘だというのが丸わかりだろう。とっさに言葉が浮かんでこない自分が恨めしい。


「ヴィオレット。何を考えている?」

「あ、えっと…」


 言える訳がない。


 口に出してしまえば、頭がおかしいと思われるに決まっている。殿下の紅い瞳に心の内を見透かされそうで、目を背ける。


 長い沈黙を居心地悪く感じ始めた頃、殿下が口を開いた。


「…はぁ。わかった。一応、父上にお伝えしてみる」

「本当ですか!?ありがとうございます!」


 心底面倒そうに溜息を吐かれた気もしたが、気にしないでおくことにした。


 (…良かった。これで断罪されずに済むわ!)


 そんな思いで頭がいっぱいだったのだ。


 私、ヴィオレット・イキシアは、これから約一年後、殿下に婚約破棄される悪役令嬢だ。

 私はそれを知っていた。いや、思い出した。


 ───私は絶対、“推し”(婚約者)に断罪されたくないのだ。


感想、評価を頂ければ幸いです。よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして!素敵な作品に出会えて嬉しいです! 続きがすごく気になります! ヴィオレットと主人公のこれから関係やヴィオレット自身の学園での印象はどうなんだろー(≧▽≦)と気になってます( ꈍ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ