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俺は麻酔銃でターゲットの左肩を狙った。
二度はない…慎重に。
「大丈夫?」
「えっ?ちょっと!ここ男子トイレだよ」
ターゲットの彼女が男子トイレに入って来た。
彼が心配で付いて来たようだ。
「凄く辛そうな声が聞こえて…ごめん」
「大丈夫大丈夫だから…お願い!うっ!もうダメだ…」
ぶりぶりっ!ぶりぶりっ!ぷーーう〜
……うむ、南無阿弥陀仏♪
「気、気にしないで…お腹壊したようだね」
「うん…」
「私…気にしないから…あとで回復魔法をかけてあげるね」
「あ、ありがとう」
そう言って彼女はトイレから去った。
………ちっ!
気を取り直して僕はターゲットを確保する為に麻酔銃を撃った。
ピーッ!
「痛たっ!な、なに?」
ピーピーピーピー
リロード…。
ピーピーピーピーピーピーピー
リロード!
ピーピーピーピーピーピーピーピー
リロードリロードリロード!
俺は全弾をターゲットに撃ち込んだ。
ターゲットの戦闘力は60万だ…これぐらい撃ち込まないと俺の気がすま……いや不安だ。
[アイシェラ…ターゲットを確保した]
[了解!]