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チート回収作戦  作者: ゆーやま
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2話 ファーストミッションは拉致と誘拐

俺は神閣下の命令にあらゆる不正のチート持ちを排除する任務を与えられた。


そして神閣下から支給された装備を装着してサポーターを待った。


しばらく後白い翼が生えている綺麗な女性が現れた…。


「あなたがカイトレミングトンか?」


「君が…サポーターか?ブラックスネークだ…スネークと呼んでくれ」


「人間風情が…口の利き方に気をつけろ」


なるほど…彼女は見た目は天使のようだが…中身は天使ではないようだ。


「わかった…神閣下に陣営変更を要求してくる」


「ま、待った!もう…冗談通じない方ですね…オホホホ」


この反応…神閣下に報告したらこのサポーターは少なくとも不味い状況になると判断した。


「…なら、サポーター君の名は?」


「アイシェラだ…よろしく頼む」


「わかった…アイシェラ。こちらこそよろしく頼む。早速…一仕事やるつもりだが…」


「なら…最初は簡単なやつから片付ける方がいい…一件一件片付けたら報酬と別で功績ポイントが貰えるしね」


「ん?功績ポイント?」


「下界で使える貨幣以外功績ポイントで必要な装備や道具を交換出来る…アイテム一覧と言ってみて」


俺はアイシェラに言われた通り言うと凄い数のリストが目の前に現れた。


スプーンからナイフ…剣、盾、銃器…ミサイル…戦闘機から空母まで…。


「これ全部交換出来るのか?」


「功績ポイントさえすればね」


「こ、これも…チートじゃないのか?」


「……甘いわね、これから貴様が相手する者を考えて見ろ」


確かに一理ある…素手で山を砕き魔法一発で都市一つ軽く蒸発させる化け物達と俺はこれから相手しないといけない。


「最初はこの2人を処理しようか」


「うむ…異世界に迷い込んだ中年と前世の記憶があるまま生まれた子供…」


「ああ…面倒な事になる前に処理しよう」


「そうだな…」


「私はここでサポートするわ…念話でアドバイスや状況を伝える…」


「わかった…では行ってくる」


俺はその二人がいる異世界に転移した。


[ここが転移ポイントよ…任務完了したらここに来ればすぐ天界に帰れるわ]


[了解]


念話って本当に便利だ…通信装備が無くてもいつでも話しが出来る…口を使わなくても話しが出来るから音を立ててバレる心配もない。


[わかった…最初のターゲットは…ん?顔の写真がないが…]


[バカね…迷い込んだやつの顔なんか分かる訳ないでしょ!]


[確かにそうだ…だがターゲットが遠く移動した場合はどうなる?]


[追跡よ…当たり前だろ?]


……こいつ、簡単に言ってくれる。


だが仕事だ…やるしかない!


俺は顔も名前も知らないターゲットを探しに行った。


転送された場所は荒野で人が住むには適して無い場所だ。


それを逆手に取れば手掛かりぐらいは見つかると判断した。


人間の足跡を見つけて追跡して2時間…。


「るんるん……」


ジャージ姿で路上放尿してる…俺と同年代の男を見つけた。


この世界にナイスのジャージは流石にないだろ?


…苦労せずに見つけてしまった。


俺は音を立てずに彼に接近して特技のCQCで首を絞めて気絶させた。


ツッ!…オシッコが終わるまで待つべきだったか…服にかかってしまった…。


[アイシェラ…ターゲットを確保した]


[いいわ…転送ポイントに連れて来て]


俺は転送ポイントに戻って彼を置くと消えてしまった。


[きゃぁぁああ!バカ!ズボン脱いだままに転送するな!いや…いや…オシッコ漏らしてるよ…どうすんのよ!]


[拭けばいいんじゃない?]


[お前が拭け!]


[それより…彼はどうなる?]


[さらっと話しをすり替えるな!はぁはぁ…もういいわ!彼は元の世界に返すわ…記憶の除去を行うけどね]


[なるほど…わかった、次のポイントに移動する]


[了解…あ、オシッコ臭い]


次のターゲットは貴族の少年だった。


前世の記憶と…全属性持ちで凄い魔力まであるらしい…


俺はその邸の近くに隠れてターゲットの確認をした。


そいつの行動と仕草も本当に子供にしか見えなかった。


[あのような演技…きっと根が腐ってるに違いないわ]


[そ、そうか?]


そして俺はターゲットに接触した。


「よう…ボウヤ…」


「おじさんは誰?」


本当に無垢な子供に見える…迫真の演技だ。


事前に知っていなければ俺も気付かないほどだった。


「……俺の前には演技は要らない…前世の記憶があるだろう?」


「…貴様…何者だ」


貴様とか言われたし…目付きも変わった…。


「ふっ…警戒しなくていい…君を傷つけたりするつもりはない」


「……そうか、なら何のようだ…それに何故わかった?」


「信じるかしないかは自由だが…俺は一応神様の使いだ…ちょっと君に用がある…ちょっとだけ時間をくれるか?」


「なに!神様の使いだと?ふむ…なら納得だな」


……何を納得だ?こいつ…アホだ…これから天界に誘拐しようとしてるのに。


俺はターゲットを連れて転送ポイントまで行った。


「これは…なんた?」


「そこに立ったら神様と会える…話は神様に聞け」


「ほう…神様に会えるのか…なるほど…わかった」


……こいつ、知らない人に付いて行くなと教わらなかった?


ターゲットは天界に転送されて任務は完了した。


[スネーク…ターゲットを確保したわ…処理班…やりなさい]


[処理班?どいうことだ?はっ!だ、だ騙したな!くっそぉ!]


通信から奴の呪いのような言葉が途切れなく吐き出す声が聞こえた…。


騙してなとないし…それにチョロ過ぎて拍子抜けだった。


こんなバカ共がチートを持っていると思うと神閣下のあの愚痴も分かる気がした。

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