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不思議なダンジョンのようですよ?


「ダンジョンの中に森があるなんて、どうなってるんですか」


俺達が今いる場所は確かにダンジョンの中のはずだ。

しかし、目の前に広がる光景は明らかに森であることを示していて、それはこれまでのダンジョンでは確認されたことの無いものだった。

だが、まぁ……


「驚いたけど、これくらい、よくあること」


そう、ウィズの言うようにこれくらいのことで驚いてられないのだ。

ダンジョンでは何があるかわからない、その言葉の通り、本当に何があるかなんてわからないのだから。

それこそ、ダンジョン内に森があろうと、海があろうとやることは変わらないのだ。

下層へ降りるための階段を探して先へ進む、それだけだ。


そうして、森の中を探索を始めた俺たちだったが、あっさりと次の階層へ向かうための階段は見つかった。

途中一度も魔物と出会うこともなかった。

本当にさっきの大群相手でフロア全体の魔物を倒してしまったのだろう。


俺たちはいつも通り、階段の途中で身体を休め、魔力の回復を待ってから次の階層へ降りた。


十七階層に降りた俺たちの眼前に広がる光景は先程と変わらず森だったが、先程と違う点は魔物が出る、という点だ。

先程のように一度に大群が襲ってくる、ということはないが、森なので視線が通らず死角となっている場所が多く、そういった場所から魔物が飛び出してくる。


十七階層に出てきた魔物は、先程の魔物に加え、ゴブリンとフォレストウルフ、それに鳥型の魔物はバーストバードだ。

そう、このフロアに出てきている魔物がこの前、フレスベルグを襲った魔物ばかりなのだ。

あの魔人、パズ・サヴォーディはここから魔物の大群を引き連れてきたのだろうか、そう思わざるを得ない。


そうして、魔物の奇襲に気を配りながらダンジョン探索を続けた結果、またもあっさりと次のフロアへの階段が見つかる。


「あー、もう。しっかり魔物さんに倒すように頼んでるのになぁ……」


不意にフロアに響き渡るように女性の声が聞こえた。


「誰だ!」


「シン?どうかしました?」


他の皆を見ても誰もが不思議そうな顔をしている。

聞こえてないのか?


「あー、多分、君以外には聞こえてないんだね」


「なるほどな、それでお前は誰なんだ?」


みんなに聞こえてないなら、近くで喋っている訳では無い。

魔法かなにかで遠くから語りかけているのだろう。


「それは……まぁ、下に降りてくればわかるんじゃないかな?」


下……か。

このダンジョンに関係していることは確か……か。


「分かった。下で待っててくれ」


「はいはーい、待ってるから急いでね?」


そうして、不思議な声は聞こえなくなった。


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