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千住高校鉄道旅行部  作者: 伊東 たかポコ
1/5

第1話 担任発表式と転入生

第一話 主な登場人物紹介




土気 翼  鉄道旅行部部長

椎名 結  鉄道旅行部員(広島からの転入生)

土山 直也 2年一組担任(物理科教師)


春休みが終わり、新年度がスタートした。高2になった俺たちは今年から本格的に受験や就職についての指導が始まる。今のところ行きたい大学はないが、国語が苦手なため俺は理系クラスに進学した。

俺の名前は土気 翼。千住高校の2年生だ。今日は新年度初日の恒例行事である始業式と担任発表式がある。担任発表式と聞くと堅苦しくて面倒臭そうな行事に聞こえるが、新しいクラスの担任が自分達の前に来て「宜しくお願いします。」と一言言うだけだ。

男子は嫌な先生が来ると「ちっ」と舌打ちをする。女子に至ってはどの先生でも「え~っ」や「キャーっ○○先生」とか言って騒ぐのが定番だ。

一組となった俺の担任は物理科の土山先生と言う痩せ形で身長が170センチと低い30代の男の先生だ。この先生は基本怒らずいつもニコニコ笑っている。

「取り敢えず着席して待っててください。今から転入生を連れてきます。」

担任発表式が終わり教室に戻ってきた俺らは先生の指示に従って座って待っていた。

「えっ、転入生?」

クラスのみんなが「誰?」「どんな子?」等と言い出した。

そう言えばクラス名簿には見慣れない名前が1つあった。ここは公立高校のため転入生は一応受け入れる事が出来るが正直滅多に来ない。確か名前は「椎名 結」とかそんな名前だった。

しばらくして土山先生と新入生がやってきた。

「連れてきたぞ。この子が転入生の椎名結、広島から引っ越して来たとのことだ。仲良くしてやってな。」

土山先生の紹介でその女の子は教室に入り、ちょこんと頭を下げて挨拶した。

「広島から来ました椎名結です。宜しくお願いします。」

可愛い... 。

ただその言葉だけが俺の頭の中を巡った。 

椎名は女子高生というよりはお嬢様って感じだ。顔は可愛い感じで、肩まであるゆったりとしたブラウン色の髪が動くたびにふわふわとゆれた。

「取り敢えず椎名は土山の隣に座って。」

うっそ~俺の隣だぁ~⁉今年で恐らく一番のラッキーな事かも知れない。俺は顔が変にニヤ付かないようにするのに必死になった。

「宜しくお願いします」椎名は着席し、そう言いながら両隣に頭を下げた。

俺はその時まだ知らなかった。この子が俺の高校生活の中でかけがえのない存在に成ることを。    

          第二話へ続く             

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