割かしどうでもよいオマケ
私の作品であります、『萩野古参機関士』シリーズ、実は敢えて時代を明記はしていないのですが、わかる人にはわかる、そんな仕様です。
で、そこは今回の本題では無いのです。このシリーズの特徴は、主人公に関する描写が無い事です。名前も、最初は性別すら描写していないのですよ。それどころか、主人公の台詞は常に空白です。「―――。」だったり、「――!!」だったりと、全くの空白です。そんな馬鹿な、と思われたかも知れませんが、事実そうなってます。
何故か。主人公は、筆者の私であると同時に読者のあなたであるのです。平たく言えば、あなたが主人公なんです。この話は。だから、台詞はあなたが言ったことに他ならない。それを勝手に決めてはならないとの考えに立脚しております。
このシリーズ、ネタバレしないようにここで書くのは非常に難しいですね。
この話は、機関助士の主人公が、萩野古参機関士と一緒に乗務しているときだけを抜き出したものです。だから、本当は主人公はもっとたくさんの機関助士たちと働いているのですが、萩野機関士との掛け合い以外には私にとって何等価値がないから、書かなかったのです。主人公も萩野機関士も非実在の人物でありながら、その作品の外にも生きているのですよ。
機関士と機関助士、そして蒸気機関車の三位一体が織り成す、これが蒸気機関車の魅力なのですよ。それの一端を表現すべく書いております。
もしこの二人の話について、リクエスト や質問がございましたら、ぜひ私にメッセージを叩き込んでくれて構いません。今後もこの二人の話をよろしくお願いいたします。多分年単位で話が巡るでしょうが。