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【妖姫】

たった一枚で済まされた『任務』の説明。 すぐに終わってしまったから、もう一枚の資料を手にとる。


「妖......姫......」

資料を眺めながら無意識に呟いた。 そのあと 文に目を移す。

かなり長文だったが、本題内容は かなり短かった。 セガレのことだ、無駄話の方が......多いでしょ。


妖姫。 それは言葉通りの 妖怪の姫。

資料の内容では、存在する魔法を全て使いこなす化け物と書いてあった。


「......何でも使いこなすって......コピーのことかな......」

コピーって そんな単純な魔法じゃないんだからさ、簡単に言わないでよ。


しかも最後の方には 本気で言われたくなかった言葉が堂々と表れた。


《妖姫は 史上最悪の殺人犯》


裏でも言われたんだよ。 殺人犯って。

全部 コピーが使えるようになってからだった。 使えた時は飛び跳ねるだけじゃ足りないほど喜んだ。


なのにあとからの大きな事件。 初めて裏で 多数の住人が首を落とされ死んでいた。

誰だ、誰だと 犯人探しが行われた。


その時だ。 話題になっていた私の魔法、コピー。 何だって出来る。

裏の奴らはみんな 「もしかしたら俺らの記憶までも操作してるんじゃないか!!?」とか、「まさかここの常識をくつがえそうとしてるのかも!!」


コピー。 素晴らしいほど何でもできてしまう。 だが、人の感情に混乱を起こす。

その時の頂点は 私。 誰も追放は出来ないが、皆は私の見方ではなくなる。


私がここに戻ってきた理由......。

正確には 信用を取り戻すためなんだ


午後の12時。 生徒たちの昼食の時間がやってくるため 広場がにぎわう。

番人に誰かがご飯を持ってきてくれるハズなんだが......


「......おう」


「んぁ?」

ちょっと情けない声を出してしまった......。 の前に、誰かいるな

とりあえず 身の回りを見回して見たが......誰もいない。


「......どこ見てんだよ。 すぐ隣の木!」

投げやりになった 声。 すごく聞き覚えのある声だったから 隣を見ずに言った。


「今日は アンタが持ってくる日なんだ」

毎日 変わる私の運び屋。 今日はいつもとは違う運び屋


「......文句あんのかよ」

......まーた 棗君ですか~.....


思考でもイライラする私は ただ単に短気なのだろうか......

はぁ~とため息をまたすると 小さな包み紙が キレイにマキの膝あたりに 着地した。


「今日の飯。 あとは クソ包帯がお前を監視しとけってよ、今から30分。 なんかやらかしたのかよ」

わかりにくい疑問文で 聞いてきた 棗。 セガレの奴、分かりやすいことすぐに言いやがって この野郎......


「......いえよ。 逃走しようと思ってんの?」

持参していた 紙パックのお茶を飲みながら しつこく聞いてきた。


「さぁね」

雑に返事をして 膝の上にあったサンドイッチを口に入れようとした。


......そのあと 思わぬ出来事が......




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