【殺す】
......動こうとした頃にはもう 遅かった。
完璧に逃げ場がなくなった正方形の床。 他の床がマキ達がいる 正方形を囲み、キレイな立方体を創り上げた
「誰だ、開けろ!! クソ......」
舌打ちをして思い切り壁を蹴るが、無駄だった。
中からの衝撃は 無意味らしい。
外からするカッカッというハイヒールの足音が現れた。 だんだんと近づいて来る足音は 立方体の前で止まった。
クス......という小さな笑い声が大きく響く。 すぐに反応した犬井は いっきに騒ぎだした。
「ふざけんなよ!! 早く出せ!!!!」
ドンドン!! と壁を叩くが、やはり効かない
「哀れな子ねぇ? セントラルの子たちかしら」
とても透き通った女の人の声がした。
「......研究所の奴でしょ? 馬鹿な真似はやめろ」
誰よりも冷静に口を開くマキだが、思わぬ答えが帰ってきた。
「ふふっ、えぇ? 何を言っているのかしら。 ここがセントラルの研究所? 馬鹿なコトは言わないでちょうだい。 こっちは待っていたのよ、今日 セントラルから送られる能力者をね!!」
送られる能力者......? 誰かの任務の相手か?
任務遂行の情報が漏れるなんて 一番起きてはならないコトじゃないか......
「......その能力者の名は?」
ひやりとした空間で 思い切って言った。 このあともまた起きた......
「妖姫よ」
妖姫!!?
私......か?
「今のところ一番有名な殺人犯、妖姫。 ここにくるっていう情報なんだけど」
......セガレがまた何かしでかしたのか?
戸惑った感情を必死に抑え込むマキ。 自分が妖姫なんてバレたらシャレにならない
そのあともずっとこのまま。 少しも物音がしないなか15分が過ぎる。
私が妖姫と言えば 進むのか? と考えるようにもなったが、今は秋山達の目の前。 世間で有名な殺人犯がいるなんて思えば それはそれで恐ろしい
「いつまで待てばいいのかしらね? どうしましょ、セントラルの子たち......」
嫌な予感が身体中から染み出てくる。
「殺っちゃおうかなぁ......?」
......まずい。
「うっ......!!?」
「秋山!!?」
いきなり腹を押さえ込んで崩れる秋山。 とても青ざめた表情をして言った。
「......気味が悪すぎる......!! こんな気持ち悪い魔力は初めてだ......」
そのあとからみんな崩れ落ちた。 全員同じことを言う。
『気持ち悪い魔力だ』と。
流石に感じる悪い予感。 今までやっていた透明の魔法をすぐに解き、立方体全体を結界で覆った。 その瞬間
ガタッ
立方体が解体された。 目を大きく開けたまま目の前にいた女を見る。
白衣着た 女。 眼鏡をかけた女。 とても今までの行動をしたとは思えない女だった。
悪い予感が的中。 張っていた結界がいっきに解かれてしまった。 しかも最悪なことに最初にあった毒ガスが 奥の扉から もくもくと現れる。
ニヤッと笑った女......。 私達はこのままこの女に殺 されるのだろうか......




