【首】
「......なんでいるんだろう? 裏に戻って確かめたい所だけど無理だしな......」
ポロっと言う独り言は、微妙に森中に響いた。
「しかもレベル5でしょ? 気をつけた方がいいかも。 裏っていきなり狂い出すから危ないよ......」
「そん時は お前が俺を守るんだろ?」
髪をカシカシとかきながら言った。 顔中に染み出て来る感情がバレバレなんですよ。
「あんま 期待しないでよ」
そう言ってクスッと笑う。
今はこれで終わりかと、心で感じる。
だが、ちがかった。
心底何処かで、危険を叫んでいる私が ちゃんといたんだ。
マキがいつもベッドから起きる早朝。 ほとんどの生徒はまだ熟睡しているはずなのに、今日はほとんどの生徒が起きていた。
扉の向こうからする生徒の騒ぎ声で起きたマキは、着替える前にすぐに廊下へと飛び込んだ。
その時だ。
「......これは何......?」
人混みの隙間から見えた 赤い液体。
生徒は皆、恐怖の声をあげていた。
生徒の一人がマキに気づく。
「あ、マキさん!! 大変なんです!!」
そう言って手をつかまれ、人混みを通り抜ける。
「正門の番人だ!!」と言う声が悲鳴以上に聞こえ、生徒は道をあけてくれた。
その奥には、想像以上の光景が姿を現した。
「......なんなんだよ、これは!!」
無意識に叫ぶマキ。 すぐに腰を下ろし 治癒魔法をかける。
後ろからは「あんなに制御アイテムつけてまだ 、魔法が使えるのか!!?」
という声が多数。
そんな声ですらも頭に入らない程 必死に治癒魔法を発動させる。
だが、無駄だった。 最初から見れば直りようがない状態だった。
赤い液体。 それは長い廊下に赤いじゅうたんでも引いたように長く続いていた。
その赤い血の持ち主であろう生き物、今まで見たこともないドラゴンであろう子供と、白衣を来た研究者らしき者。 どちらとも ザクっと首を切られていた。




