神崎覚醒
強えええぇぇ!!
「うがぁぁあぁあぁぁぁーーっ!!」
キレた陵が陰毛鞭毛クラミジアンに殴りかかる!
「うおっ!」
しかし間一髪陰毛鞭毛クラミジアンはその猛獣のように飛びかかってきた陵を右に避ける。
「インゲ危ねぇー!後ろだ!!」
「なにっ!」
陰毛鞭毛クラミジアンの背後に回り込んだ陵はこんどは後頭部に殴りかかる。
「やべっ!」
とっさに身をかわす陰毛鞭毛クラミジアン。しかし今度は間に合わなかった。強烈な衝撃が陰毛鞭毛クラミジアンの脳を揺さぶる。
「貧弱貧弱ぅ!!」
陰毛鞭毛クラミジアンがよろめいた隙に追撃を与えようとする陵。
「勝った!死ねいっ!!」
陵の鋭い踵落としが風を切って繰り出される。
「危ねぇっ!!」
と、陰毛鞭毛クラミジアンの危機に神崎が割って入った。そしてボディブローを喰らわせた。
「ガハッ・・・」
神崎は間髪入れず凄まじいアッパーを放った。
「昇ー龍拳!!」
「ぐぼあぁっ!?!!」
陵は神崎の必殺技(?)をまともにくらい、天井に頭をめり込ませた。
「不良の頭にしちゃあ骨がねえな、おい」
「て・・め・・・」
「覚えてやがれ!!!」
まさにやられ役キャラのような台詞を吐き捨てて陵は教室から出ていった。
「大丈夫かインゲ!」
「ああ、ありがとう。まさか君の手を煩わせるとはな。これでも喧嘩には自信があったんだが・・・情けない。」
(計画通り・・・!)ニヤリ
その時誰かが呼びに行っていたのか、遅れて担任が教室に駆けつけた。そこで先生は穴の空いた天井や教室に散っている机椅子の残骸を見て激怒した。当然のことである。
「何事だこの有り様は!?誰がやったあ!!!」
「あの倉先、その、俺が・・・」
「お前か神崎!最近大人しいと思ったらすぐこれだ!誰が後片付けすると思ってんだこれ!!」
「いや先生、彼は陵君から僕を守ってくれたんです。悪いのは全部陵です!!」
「なにぃ?あの問題転校生か!ただですむと思うなよ・・・!!」
先生は頭から煙を吐きながら教室を出ていった。
「いつになく怒ってたな倉先。」
倉先とは陰毛鞭毛クラミジアン達の担任、倉田先生の通称である。
しかし彼が怒るのも無理は無い。このクラスは学校内でも特に酷く、今月だけで机椅子が軽く二桁はブチ壊されている。
「まあ僕も喧嘩を売ったりして悪かったと思ってるよ。」
「嘘つけwww」
「にしても神崎君強かったねー!たんか格闘技やってたの?」
「ああ、昔、ちとな。」
(これは初耳。どうりで強いわけだ)
その頃、神崎にフルボッコにされ、傷だらけで逃げ帰った陵は・・・
「あ、あいつ!どっかで見た面だと思ったら空手のジュニアチャンプじゃねえか!くそっ!なんであんなとこに・・・!」
「あいつには勝てん。が、インゲ野郎(笑)だけなら・・!」
「・・・今夜、直接ぶちのめしに行ってやる・・・待ってやがれ!!」
とんでもないことを考える陵。果たして陰毛鞭毛クラミジアンの運命やいかに!?
続く!