女人禁制
思いの他話が面白くなってきた気がします!
「はあ、はあ・・・」
下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンは自分の持つ特殊能力に悩まされていた。この能力のせいでおちおち出かけることもできなくなっていた。街中で異性に出会わないことなどまずない。
「くっそ!どうしてこんな能力なんか持っているんだ俺は!?」
その能力はあまりにも特殊すぎて他人に相談することもできない。知っているのは弟の陰毛鞭毛クラミジアンだけである。下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンの精神状態は限界に達していた。
「女を見るたびに毎回これじゃあやってらんねえよ!!」
下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンは悔しさのあまり、落ちていた石ころを思いきり蹴飛ばした。
「いたっ!」
飛んでいった石は庭に出てきた陰毛鞭毛クラミジアンの額にクリーンヒットした。
「あ・・・ごめんインゲー。」
「いいのよお兄様。それより大丈夫?また能力が発動しちゃったみたいだけど・・・はい!ティッシュ持ってきたよ!」
兄にティッシュ箱を差し出す陰毛鞭毛クラミジアン。
「ああ、ありがとう・・・」
「それにしてもほんと困った能力よね。女の子を見るたびにイッちゃうなんて・・・しかも制御不能で反射的に発動するなんて。遺伝でもないしなんでこんな・・・」
この広い世の中を探し回ったとしてもこんな奇妙な能力の保持者は二人といないだろう。そう、この下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンの特殊能力とはずばり、“異性を目撃した場合、強制的に射精をしてしまう能力”なのだ!
彼がこの能力に気がついたのは中学3年の冬。それまでは異性とどれだけ接触しようがなんの問題もなかった。
だが突然その能力は覚醒した!
冬休みに彼女と映画を見に行った帰り道、事件は起こった。彼女と別れのキスをして帰路についていた下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンの前を二人組の女子高生が通りすぎたその時!
「・・・!!?な、なんだこれは・・・ウッ!!」
自分の身に何が起こっているのか全く理解できない下利便小便屎尿糞尿屁クラミジアンはとにかく早く家に帰ろうとした。が、やはり女性を見るたびに絶頂してしまい、家に帰りつく頃には目も当てられないような状態になってしまっていた・・・
それから彼は全寮制の男子校に進学し、異性を避けて生きてきた。
弟の陰毛鞭毛クラミジアンがオカマ(?)な理由の半分は、兄に少しでも異性に対して慣れさせようとしてのことなのだが、今のところ成果はない。
「嘆いてたってしょうがないさ。こういう体質に生まれついたと諦めるしかない・・・」
「いや、きっとどこかにお兄様の特殊能力を打ち消す方法があるはずだわ!私、一生かかってでも見つけてみせるわ!」
「・・・ありがとう。でも俺のためにお前が人生を棒に振ることなんてないさ。自分のことぐらい自分でなんとかしてみせるさ。そして・・・お前を元の生意気だが男らしい“弟”に戻してやる。」
「お兄様・・・」
「さあ、もう夕飯にしよう。」
「はいっ!」
兄のために自分を棄てて尽くす陰毛鞭毛クラミジアン。
はたしてそんな弟の願いが叶い、彼の能力が消え去る時がくるのだろうか・・・
続く