13話
金曜の朝、都内某所の高層ビルで、オーロラ戦隊の記者発表会が開かれていた。
壇上に立つのは、プラチナ長官。背後には、無表情のスーツ姿の“新戦隊”が並んでいた。
「本日より、オーロラ戦隊は“AI戦隊プロジェクト”へと移行します。人間の感情に左右されない、完全管理型の正義部隊です」
記者たちがざわついた。
長官は続ける。
「ケンジ=オーロラグリーンのような“感情的な逸脱”は、正義の信頼を損ないます。今後、戦隊はAIによって指揮され、任務は効率的かつ均質に遂行されます」
その映像は、即座にSNSで拡散された。
「#AI戦隊」「#感情排除」「#ケンジ排除」がトレンド入りする。
一方、自由が丘のコンプレックス拠点では、ケンジたちがその映像を見つめていた。
ミナミがつぶやく。
「……正義を、効率で定義する気ね」
サンシャインピンクは静かに言った。
「それは、誰の声も聞かないということ。ヒーローの本質を、完全に見失ってる」
ケンジは、拳を握った。
「俺たちは、聞く。AIじゃなく、人間として。それが、俺たちの“正義”だ」
その夜、オーロラ戦隊のグループチャットが更新された。
オーロラレッドが、密かにケンジにメッセージを送る。
「長官のやり方、もう限界だ。俺、そっちに行きたい」
ケンジは、短く返信した。
「待ってる。一緒に、声を聞こう」




