借金の金額と原因
私はいま、便器を磨いています
そう父の歯ブラシでね
昨日は最悪だった、アモラのお祝いのつもりで出したローストディア
これがまずかった、私がそこそこ稼いでいるのに気づいたのだ。あいつが
あの口ぶりならこれから定期的に金を巻き上げにくるに違いない
はあ、どうしてやろうか
そもそもお金が足りないのか?ほんとに?
食費を一切出さなくなって、家で使う魔石も私が全部補充している
その分浮いているお金が結構あるはずなんだ
一体どうなってんだ?
ちょっと調べてみるか・・・・
やっぱり借金は商業ギルドかな?
とりあえず聞きにいってみるか
商業ギルドにきた、受付のお姉さんに 「借金について知りたいんですけど。」と
言ったらビックリされてしまった
そして個室に連れて来られている、少し待つように言われた
どうなるんだろうか、と思っているとノックの音がして。ポルモットさんとキールさんが入って来た。
なんでだ・・・・・・
2人とも神妙な面持ちだ
ポルモット「どうなさったんですか?借金がしたいと連絡があったんですが・・・。」
「は?いやいやいやいや、そんなこといってませんよ!借金について聞きたいと言ったんです!。」
キール「は?借金について聞きたい?それはどういう事で?」
「実は・・・・」 かくかくしかじか 家の状況を包み隠さず話した
「と、いうことでして。父にいくら借金があるのか、どこでそんなに浪費しているのか知りたくてですね、このままではどんどん際限なく搾取されると思うんです。原因がわかれば対策もできるかな・・・と」
ポルモット「なるほど、納得です」
キール「アルノーラさんも苦労なさっているんですね・・・。」
「私の貯金すべてを渡しても多分あいつは使い果たすと思うんですよね。だから止めれるところは止めてしまいたくて・・・。」
ポルモット「わかりました。全面的に協力いたしましょう。」
キール「そうですね、同感です。」
「本当ですか!ありがとうございます。」
キール「とりあえず現在の借金額を調べてきます。父親の名前をお願いします。」
「アガベです」
キール「わかりました。すぐに調べてきますね」
そう言って部屋を出ていくキールさん ありがたい
ポルモット「アルノーラさんがギルドに来てくれて良かった。あなたの助けになれるのもそうですが、そんな借金があるのに散財して子供からも巻き上げるなんて許せません。恥ずべきことです」
「私もここにきて良かったです、どうやって調べようかな?と思っていたので。」
キール「戻りました。調べてまいりましたよ。」
キールさんは書類を見ながら説明してくれた
キール「まず、アガベさんの借金ですが、家の購入代が金貨5600枚。追加で商業ギルドへの借り入れが金貨800枚です。合計金貨6400枚の借り入れがありました。それに対して月に金貨20枚の返済でこれまで順調に支払われてはいます。現在の借金額は金貨4400枚です、月の収入は金貨40枚ほどだと申告されてますが、あとの金貨20枚がなにに使われているかが問題ですね。あと、報告としてあがっているのは数か月前にも追加で借り入れができないかと来ていたそうです、断ったそうですけども。」
「すごい金額ですね、なのにまだ借りようと?一体なにを・・・」
ポルモット「商業ギルドに断られているのなら、どこか他に借りているかもしれませんね・・・。」
「ほか?ですか。」
ポルモット「ええ。いわゆる金貸し屋と言うやつです、高金利で簡単に借りれるそういう商売をしているんですよ。」
うわー闇金じゃないか
キール「ギルドへの借金はわかりましたが、問題は他の借金と何にお金を使っているのかですねギルドに借りにくるくらいですから、どこかで散財しているのでしょう。」
ポルモット「これは調べる必要がありますね、お任せ下さい。すぐに調べておきますから、そうですね二日後にまたギルドに来て下さい。ご報告します。」
「助かります、本当にありがとうございます。」
今日はここで帰ることにした、2人が助けてくれてよかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ポルモットとキールは怒っていた
アルノーラの話を聞いて、とんだクズもいたもんだと
彼女はいわば、仕事仲間だ。それを傷つけるなんて 絶対に許さない
2人の気持ちは同じだった
そこからアガベの身辺調査をした、すると出てくる出てくる散財の数々
子供が三人もいてする事では断じてない
これは妻に逃げられて当然だ、そう思った
だが、コレをそのまま彼女に伝えるべきか迷った、彼女はまだ子供だからだ
ポルモット「どうしましょうかキールさん」
キール「さすがに困りましたね」
ポルモット「もう私たちに出来るのはあそこに行かせないくらいじゃないでしょうか?」
キール「そうなんですよね、他に助けられるところが・・・。」
ポルモット「仕方ありませんね、正直に話してどうするかは彼女に任せましょうか。」
キール「そうですね。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二日後、商業ギルドに来ていた。調査結果を聞くためだ
受付のお姉さんに声をかけて個室まで連れてきてもらう
どうなったんだろうか、どきどきするな
ポルモット「こんにちは、お待たせしました。」
キール「こんにちは」
そう言いながら2人が入って来た
キール「さっそくですが調査の結果が出ました。酷な話になると思うのですが、そのまま伝えてよろしいですか?」
「はい」
キール「わかりました。結果から言いますと、彼はギルド以外にも金貨1000枚ほどの借金をしています。そしてそのお金の使い道ですが・・・どうやら娼館にかよい詰めて貢いでいるらしいですかなり前から。」
「娼館ってあれですよね?女の人に相手してもらうみたいな・・・。」
キール「はい、そういうお店です。」
「なるほど」 なんてこったそりゃお金かかるわ
ポルモット「そこでですね、ギルドとしてはできることが無いわけなんですけども、借金を増やさないために散財だけでも止めてやりたいと思いまして。こちらです」
なにかの瓶を出してきた
「これはなんですか?」
ポルモット「こちらはですね・・・・・男性としての機能を無くす薬です。」
「ふぁ、はあーーーーー。なるほど。娼館に通わなければ散財も減るはずと・・・。」
ポルモット「そういうことです、一日一回2滴ほど食事に混ぜるだけでいいそうです
「はあーすごいですね。」
これはいい復讐だ、しかももう姉妹が増えなくてすむじゃないか
「おいくらですか?」
ポルモット「いえいえ、お代をいただこうと思って用意したわけじゃないんです。
ただ悔しくて、私たちの仕事仲間同然のアルノーラさんを苦しめる男に、どうにか復讐してやりたくてですね。」
キール「まったくです」
「仲間・・・・・ありがとうございます・・・ほんとに。これでがんばってみようと思います、もしコレが効果的だったらまた買いにきてもいいですか?」
キール「もちろんですよ、何十本でも用意しますんで!!」
ポルモット「いつでも言って下さいね。」
「ありがとうございます。」
薬をもらってギルドを出る
これなら散財を止められるかもしれない
ポルモットさんとキールさんにはたくさん助けてもらちゃったな
またなにかお礼しないとだなー
さあ、どうなるんだろうか
とりあえずこれ以上の借金は何としても止めたい
ありがとござした!




