冒険者ギルドマスター
えー、今私は待っています
解体を頼みに来たら、受付のお姉さんにここで待っているようにと言われました
どこにもいっちゃダメだといっていました
そんなフラフラどっかいってしまうように見えたのかな?
ちょっとショックだ
しばらくして、受付のお姉さんは帰ってきました
おじさんを連れて
受付「この子です、これを全て狩って来たと言っています。」
「これを・・・・?しかも全部首が切れているじゃないか・・・。他に傷もない。君ひとりでコレを?今日だけで?」
「はい、朝出かけてさっき帰ってきました。」
「まじか。こらさすがに信じられんわな・・・。ごめんな嬢ちゃん信じてあげたいんだがそもそも町の門は出れたのか?一人で行かせてもらえんだろう?」
「はい、一人じゃあぶないからダメだって言われたんで組手で勝って通してもらいました。」
「は?門番と組手?で、勝ったと・・・。」
「はい、うそじゃないですよ、今日も立っていたので聞いてもらえればすぐわかるかと思います。」
最近よく、うそじゃないですって言ってるな。私
「なるほどな・・・・おい、ちょっとこのタグ持って門番に確認取ってきてくれ。」
受付「はい、わかりました」
「すまんな、さすがにすんなりと信じるわけにはいかなくてな。そういや自己紹介がまだだった。俺はここのギルドマスターをやっているダンスタンスだ、呼びにくいからなギルマスでもダンでも好きなように呼んでくれ。」
「ギルドマスターさんよろしくお願いします。アルノーラといいます」
ギルドで一番偉いひとか、そんなやらかしたかな?信じてもらえないなんて
ギルマス「疑って悪いんだがな、君の安全の為にもやっておかんといけない事なんだ、しかもこんだけ狩りの実力があるなら冒険者ランクも上げないとな。ちなみにどうやって倒したんだ?」
ランクアップ?べつに要らないんだけどなー。早く解体してほしいし素直に従うか・・・・
「えっと、ボアは突進してきたんで土壁で受け止めて昏倒させました。そのあと首を切りました。ディアは遠くから弓を放ったあと距離をつめて首を落としました。オークは弓を放ったあとに首を落としました。」
ギルマス「全部めちゃくちゃ簡単そうに言うじゃねえか・・・・。とんでもねえな。弓と、その双剣はどこで習ったんだ?」
「弓は学校で習いました、双剣は最近手に入れて自分で練習したんで独学?ですかね?」
ギルマス「聞けば聞くほどヤバいんだが・・・・・。じゃ魔法は?」
「魔法も基礎は学校で教えてもらいましたね。」
ギルマス「なるほど?聞いてる感じだと身体強化も使えるんじゃないか?」
「はい、使えます」
あちゃ~みたいな感じで顔に手を当てて上をむいてしまった
ギルマス「何かほかに出来ることはあるか?」
「・・・・・・・・全部ですか?」
ギルマス「全部だ」
「加工魔法が得意です、魔法は他にも風、水、火が使えます。あとは槍?も少々?」
ギルマス「なんてこった、お前は規格外だぞ!ちゃんと自覚を持て!!!!」
えーー怒られたんですけど
「まあ、一般よりは出来るほうだと自覚はしています。」
ギルマス「もっとだ馬鹿タレ」
ばかっていわれた 不満の「ふ」だ
「最初は隠してたんですけど、仕方ないんですよ生きるためには。コレは必要な事なんです。」
ギルマス「どういうこった?」
かくかくしかじか 家庭の事情など、洗いざらい話した
母がいなくなり、学校も途中で辞めて、姉と妹は学校に行っているし、父は食費もくれないし、家は借金まみれだし、みたいな
同情するなら金をくれ!だよホント
ギルマス「なるほどな、わかった、だがなお前はまだガキだちゃんと大人に頼れわかったな?」
「わかりました。でも自分でできる事は自分でします。このやりとりもわかってもらえるまでは仕方ないことだと思っています。」
ギルマス「ぐっ、わかってんじゃねえか。はあ、よし俺も協力するからな。解体も買取もここまできてするように、間違ってもカウンターで出すんじゃねぞ。そんでランクも上げるDランクだ、これでいちゃモンつけられてもだいたいは大丈夫だ、だが依頼を受けてなるべく早くCランクに上げてくれそこまでいけばみんなタグ見せれば信じてくれるようになるだろうよ。」
「なるほど、わかりました。依頼ってどんなやつを受けたらいいんですか?」
ギルマス「できるだけ満遍なく受けたほうがいいな、町中依頼も討伐依頼もな。」
「ふーん、わかりました。」
ギルマス「で?パーティは組まないのか?」
「うーん、組むと動きにくくなると思うんですよね。家の事もあるから時間を自由に使いたいし、自由に戦いですし。」
ギルマス「そりゃそうだな、ごもっともだ。だが本当に気をつけろよ冒険者は命がけだぞ油断はするな」
「はい、覚えておきます。」
話終えるとちょうど受付のお姉さんが帰ってきた
受付「確認が取れました、確かに外に出ないように止めたが組手を挑まれ負けたと言っていました。」
ギルマス「そうか、ありがとな。よし、すまんがこの子をDランクに上げる手続きをたのむ。」
受付「Dランクですか!わかりました。」
そう言って受付のお姉さんは行ってしまった
ギルマス「さあ、解体と、買取だな?」
「はい、お願いします。お肉は欲しいです。」
ギルマス「わかった、解体料金は買い取り料金から引くことになるからな。」
「はい、お願いします。」
はあー味方が増えるのはいいけど、このやりとり結構つかれるな
なんて思いながら運ばれていく魔物を見ていた
解体担当の屈強な男の人が魔物を運んでいく
「すみません、邪魔しないので見ててもいいですか?」
「ああ、いいぜ。」
「ありがとうございます。」
少し離れたところから解体を見学する
匂いがあるので布で鼻と口を覆う
解体担当のひとは何も付けずにやっている 慣れれば気にならないのかな?すごいや
みんなすごい手際ださすがプロ
みるみるお肉になっていく
あ、脂身が捨てられちゃうかもしれない
「あの、もしかしてこの部分捨てちゃいますか?」
「ああ、捨てるよ」
「じゃもらっちゃいますね」 そう言ってスルスル収納にしまっておく
「何すんだいそんなところ?」
「油として使うんですよ?」
「あぶら?確かに脂身ではあるけど、油になんのかい?」
「はい、ちゃんと油として使えますよ」
「へえ、じゃあオークの方も油があるぞ」
「ほんとだ、取って来ます」
大量の脂身ゲットだ!! これで絶対揚げ物できるでしょー ふふふ
次も見つけたら狩っておかないとね
油保存ようにツボも作っておかないとだ
解体されお肉になっていくのをみながら
どうやって美味しく料理しようか想像する
ああー想像だけでお腹すいちゃうよー
最近すごく食いしん坊になった気がするな
その後、ランクの上がったタグを受け取り
困ったらギルマスに相談することを約束させられて
家に帰った
みんないい人だな
こんなに親身になってくれる
まあでも、もし、狩りを辞めろって言われても止められないけどね ふふふ
ランクアップのために依頼かあ
しゃーないからちょこちょこ受けて行こうか
快適な生活のためだもん頑張ろう
がんばるぞーーーー
ありがとござした!




