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優しき門番さん ごめん

さて、私はいま困っています

約束のジャーキーの為にネズミさんを狩りに来たんです

でも、外に出してくれないんです


「なあ、誰かを連れておいで?一人じゃあぶないんだ。」

この通りです、門番さんが一人じゃあぶないと通してくれません

「でも、一緒に来てくれる知り合いもいませんし・・・。」

門番「じゃあ今度連れておいで?この前はジッテと一緒だったじゃないか。」

「ジッテさんと連絡とる方法ないですし、私は今行きたいんです。」

門番「さすがに一人じゃなぁ、君くらいの年の子はみんなパーティを組んで狩りをしているよ?」

「そうなんだ、でもひとりでも大丈夫だし。」

門番「困ったなあ。」

「私も困りました。」  そんなに危ないもんかね? 前はそんなに危険を感じなかったけどなあ

腕組をして不満の「ふ」の顔をしておく


門番「外にでたいならジッテを呼んでおいで?あの子が一緒ならいいから。」

なんかジッテさんの評価が高いな、たしかに身長も伸びて大人っぽくなったけどジッテさんも10才だよ?子供じゃん


「ジッテさんの評価が凄く高い気がするんですけどなんでですか?」

門番「そりゃあの年のわりにしっかりしているし、戦闘も問題ないからね。」

「戦闘も?私、ジッテさんより強いんですけど?魔法もつかえますし。」

門番「はははははは、いくら外に出たいからって嘘は良くないよ。」

嘘?うそじゃないんだけどなー。

「嘘じゃないですよ、一回も負けたことないですもん。」

門番「こら、僕も仕事でやってるんだから困らせないでよ。」

もう、どうやったらわかってもらえるんだ!?このままじゃジッテさん無しじゃ狩りできないまんまだよーー


仕方がない 最終手段だ


「駄目だ、ちょっと私と組手してもらえません?そしたらわかってもらえると思うんで。お兄さんは武器使ってもいいですよ?」

門番「は?あんまり冗談ばっかり言ってるとほんとに怒るよ?」

「冗談じゃないですし、嘘でもないです。なに?負けるの怖いんですか?」

門番「はあ、しかたないな・・・・。ちょっとここ頼むな。」

もう一人の門番に武器を預けて 「ケガさせんなよ」なんて言われている

「大丈夫ですよ、身体強化できますんでぶん殴られても平気です。」そう言いながら弓セットを壁際に置いておく

門番「身体強化ができるからそんなに強気なのか?門番だって身体強化ぐらいできるんだぞ?」

「そうなんですね、でも魔法も使わないでおきますんで。組手のみでいきますよ、ちなみに勝ったら外に出してくださいね。」

門番「・・・・わかったよ、参ったと言わせたほうが勝ちな。」

「はい、それで・・・・・行きます」


一気に間合いを詰めて腹にパンチだ  門番「あっぶね」 よけられた

意外と反応はいい。 じゃあ あれでいこうか

間合いを詰めて、パンチパンチキック 門番さんはちゃんと受けている

攻撃を止めると 掴みにくる キタ! 思いっきりしゃがんでよけつつ股下に潜り込む

足首を掴んでそのまま持ち上げーーる  門番「うおおおおおぉ」

門番さんは足を持ち上げられた反動で前向きに倒れる

「そおぉーーーーーーい!」   足を掴んだまま門番さんの背中がわに反らせる!!

久しぶりの必殺エビ反りだあーーーー!!


門番「ぐああああああぁあ」   ぎっしぎっしと負荷をかけて苦しめる

「ほおーーーら、ほーらギブアップしないと苦しいですよおー?」

門番「ぐっう、ぐう、なんでだ動けん!。」

もう一人の門番さんは爆笑だ   「あははっははははは お前何やってんだ!」

「ほーらほら、ギブアップしないんですかーあ?」  ぎっしぎしと負荷をかける

門番「せん!俺はあきらめん!ぐうううおお」

おお がんばるな

「まあ、ギブアップしなかったら門番さんの背中は壊れるかもしれませんけど、恨まないでくだいね?」


門番「は?・・・・・・・ぐ、ぅ、参りました。」

エビ固めをほどいてもう一人の門番さんの所へ行ってグータッチだ

門番2「お前やるなあ、あんなん初めて見たぞ」

「でしょ?私けっこう強いんです ふふふ。じゃお外いってきまーす。門番さんまた遊びましょうねー。」


置いてた弓を持って 手を振る

エビ固めを受けた門番さんはフラフラだ


ふう無事自由を勝ち取ったぞ!


門番さんの心配はごもっともなんだけど、わかってもらうにはコレしかなかったんだ

ごめんよ門番さん、あなたの犠牲は無駄にしないよ

たくさんのネズミさんを狩って差し入れするね・・・・・



そこからは探知魔法で小さな反応を探しては狩りだ

矢に魔法を付与して放つのもやってみた 火は矢が燃えた、水は飛ばしにくい。氷もイマイチだ、土はつける意味がよくわからない状態に

ってことは風でしょとなってやってみた したらビンゴだ

もう空気抵抗なんて関係ないんじゃない?って感じだし

放ったあとのコントロールまでできる こりゃいい

しかも飛距離はどこまでか確かめようとしたけど、これは見える範囲だね

私の制御が効く範囲とでもいうか、ただ飛ばすだけならもっといけるかもだけど

獲物に当てないと意味ないからね


楽しくなってたくさん狩ってしまったけど、狩りすぎたかな?

ねずみはそれこそネズミ算式に増えるっていうし大丈夫な気がするけど

狩りすぎだったらごめんなさい。反省します


全部で23匹だ  これだけあればいけるでしょう

ルンルンで帰宅だ 

帰りに門番さんにごめんね大丈夫?って言ったら

門番「大丈夫だ、君が無事に帰ってこれたならそれでいい。」だって

イケメンかよーって思ったけど言わなかった


「心配しくれてたんだよね、ありがとうでもほんとに大丈夫で、お兄さんのお陰でいっぱい狩りできたよ今度お礼するから、また外に出させてね?」

門番「いっぱい狩り?手ぶらだが?」

「あ、収納があるんだ ホラ」

と、狩ったネズミさんを見せたらめちゃくちゃビックリしてた


質問されるとややこしいと思ったから走ってその場から帰って来ちゃった


家に帰ってからはひたすら解体

さすがに20匹以上やったらもう慣れたな


最後に手をあわせて拝んでおく

「ありがとうございます。ネズミさん君たちの命は無駄にしないです。」

と、祈っておいた


日本で住んでた時は自分で解体することも締めることもなかったもんな

これが生きるってことだろうな

より強く感じるよ

ありがとござした!

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