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近接武器と商業ギルド

ジッテさんの言っていた通りお肉用のミックススパイスは売れそうだ

不労所得が増えてすごく嬉しい

しかも美味しいものが普及するのはいいことだ うん



次に気になっている事は



狩りと解体を覚えたので一人でも行きたいのだが

狩りに出て一つ気づいたことがある 槍は持ち運びが大変だ

弓を背負っているのに槍を持つのは、邪魔だよね 普通に

ジッテさんもかなり短めの槍を持っていた


私は収納に入れておくことが出来るけど、いざという時に

取り出せるかというかと疑問だ

基本的に弓と魔法で中距離か長距離で攻撃するだろうけど

接近戦がないとは言い切れないし いざという時に槍?と思った

授業が剣と槍の二択だったから槍を選んだけど

ほんとに困った時に出るのは腰のナイフだろうなと思ったのだ


なので、他の武器を持てないかな?と

こう、シュッと出せるような

とっさの時は魔法なんて打てるわけないと思うんだよねー


てなわけで、武器屋さんに来ています


店主「ほんとに作ったんだな、胸当て・・・。」

「はい、どうですか?いい感じだと思うんですけど」

店主「ああ、いいじゃねえか。器用なもんだぜ・・・。で?今日はどうしたんだ?」

「実は・・・・」


かくかくしかじか  狩りに初めて行って気づいたことと懸念点を伝える


店主「なるほどな、話はわかった、わかったが・・・・・お前は槍も魔法もできるのか?一人パーティーでもやるつもりなのか?」

「そんなつもりはないんですけど、不測の事態を考えるとどうしても近接武器を持っておきたいなと思いまして・・・・。えへへへ」

店主「気持ちはわからんでもないがな、まあ近接武器って言えば剣ぐらいだがなー盾持ちっていうのもいるが盾は論外だろ?」


「そうですねー盾は邪魔だな。剣も大きいんですよね向いてないです。」

ここに置いてある剣はどれも両刃の大きな剣しかない

剣かナイフかみたいな あいだは無いの?


「短剣みたいなの無いんですか?」

店主「ショートソードはほらそこにあるやつだ、ショートソードでもお前さんにはデカいだろうな」


どこがショートソードだ、ぜんぜんショートじゃないではないか・・・


店主「そうだな・・・ここにはないが、双剣っていう武器を使っているやつもいるぞ、かなり特殊だとは思うけどな。長さは決まっていないがナイフよりは長い剣を片手にひとつづつ持って両手で戦うスタイルだな、王都にでも行けば武器屋に置いているかもしれんが・・・絶対とは言い切れん。」


「双剣・・・・なるほど、それいいかも・・。」

店主「力になれなくてスマンな」

「ううん、いい情報をありがとうございました。」


いいじゃないか双剣

ないなら作ろう、ナイフも作れたんだ

きっと出来る 新しい目標だ


さっそくどんな形にしようか考える

土魔法で簡単に形を作ってみる長すぎず短すぎず、刃は片刃だ

両刃ってなんか怖いんだよね 普通に切らずに殴りたいときもあるよねきっと


持ち手は・・・・短いなら順手だけじゃなくて逆手でも持ちたいな

どっちでも持ちやすい形で

逆手なら殴って切るもできるな、持ち手にはカバー、いわゆる護拳ナックルガードをつける

刀身は引き抜きやすいように若干の反り

鞘も土で作って何度も抜き差ししてみる、逆手で抜いてみる、腕をクロスして順手で抜いてみる

もうちょっと短く、刃はもう少し厚く

何度も何度も確かめつつ微調整し

やっと気に入る形が決まり、その日はこれで終わりにした


実際に作るのはちょっとづつ作っていこう

鉄を鍛えるのは大変なんだ


また新しいモノを作れると思うとワクワクした

そういえばここは魔法の世界なんだ鉄以外にもミスリルとか?オリハルコンとか?未知の鉱物もきっとある、いつかそんな素材でいろいろ作ってみたいなー

ミスリルナイフなんてロマンじゃないか

そうだ、剣ができたら魔法剣なんてのもチャレンジしてみようかな?

矢に魔法を使うのは?思いついたら試してみたいことがたくさんだ

次の狩りが楽しみすぎる!

剣ができたら絶対にいこう そう心に決めた

さあ、そろそろご飯の用意だ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お肉がおいしいスパイスミックスが登録されたその後


商業ギルドでは緊急会議が行われていた

食品販売担当ポルモットによる要請でだ


ポルモット「お忙しい中、緊急会議に集まって頂きありがとうございます。本日新しい商品が登録されましたそちらについて皆様にご協力をお願いしたく集まって頂いた次第でございます。」


会議室内には各担当者のトップが集まっている、ギルド長と副ギルド長も参加している



ポルモット「細かい説明の前にまずはこちらを召し上がっていただきたいと思います。」

一人につき一皿が配膳される、お皿の上には焼いた肉が乗っているがなんとも暴力的に食欲をそそる匂いがしている

「にく?」「すごくいい匂いがしますね」「これが新商品?」

口々に見た目と匂いの感想を言っている


ポルモット「こちらの肉は本日登録された”お肉がおいしいスパイスミックス”という名前のスパイスを使って焼いた肉です、ぜひご確認を。」

みんな匂いをかいでから、口に運ぶ  「こっこれは」

「「「「「「うまい」」」」」」

ポルモットはドヤ顔だ  このことを知っているキールもドヤ顔だ


「なんだこれは色んな風味が」「香ばしいし爽やか」「うまい」

表現しようとする者や、噛みしめる者、それぞれに楽しんでいる


ポルモット「では、もう一品をお願いします。」

そう言うともう一品が運ばれてくる、サンドイッチ

ポルモット「こちらは先ほどの肉を挟んだサンドイッチという食べ物です。どうぞ食べてご確認を。」


「パンでねえ」「そのまま食べた方がおいしいのでは?」「おいしそうです」

それぞれに思いを口にしながら一口噛り付く


「うんま」「あら」「ふんまあい」  ほらどうだ?

ポルモットとキールは会心のドヤ顔だ


ポルモット「こちらの2つが本日登録されたものです、登録者様は流通、販売などすべてをギルドにまかせるということでして、サンドイッチの屋台を作ってほしいという条件のみをおっしゃっていました。私はこちらの商品をできるだけ早く流通させたくみなさんに集まって頂いた次第でございます。食品担当だけでは人員不足でして、こちらのミルというスパイスを砕く道具に関しては生活雑貨担当にお任せしたく思います、あとの皆様は食品担当に人員をお貸し頂きたく。」


「わかった」「人をまわそう」「手伝うわ」など皆が言ってくれる

ポルモット「ありがとうございます。大変助かります。このサンドイッチや串焼きがお昼に食べれるように全力を尽くしたいと思います。」


「それはいい」「楽しみだ」「頑張りましょう」 と、みんな笑顔だ

良かった食べればわかって貰えると思ったんだ 


ギルド長「では、各担当者は連携して協力していくということで頼む。ポルモット、あとで来てくれ。」


ポルモット「はい」


こうして会議は終わり

ポルモットはギルド長室へ一緒に向かう


ギルド長「ポルモット今回の登録、もしや彼女か?」

ポルモット「はい、アルノーラ嬢です。」

ギルド長「やはりそうか、ポーションと似たような名前だったんでな。まさかとは思ったが・・・。」

ポルモット「アルノーラさんは一人でいらっしゃいました。どうやら学校を途中退学されたらしく・・・・。」

ギルド長「学校を辞めた?何か訳ありか?」

ポルモット「どうやらご家庭の事情であるとはうかがっているのですが、くわしいことは・・・・。」


ギルド長「まあいい、どうやら彼女は真に”黄金の女神”らしい。だが、まだ子供だ登録者の事はこれまでと同じく秘匿事項とせよ、他事業からも接触をはかる者が現れるだろう徹底して守るように。」


ポルモット「もちろんです。すでに登録者は担当者しかわからないように秘匿してあります。」

ギルド長「さすがポルモットだ、君に食品担当を任せて正解だったよ」

ポルモット「ありがとうございます。」


ギルド長「それにしても、うまい肉だった・・・・・。ギルドは流通に協力はおしまぬ何でも言ってくれ」


ポルモット「ありがとうございます。困ったことがあればすぐに頼らせていただきます。」


ギルド長「で?スパイスの残りはまだあるのか?」

ポルモット「・・・・・。ございます。」

ギルド長「独り占めはずるいぞ。」

ポルモット「そんな人聞きのわるい、販促ようですよ。」

ギルド長「少しくらいいいだろう?」

ポルモット「はあ・・・わかりました少しだけですよ?」

ギルド長「わかっているじゃないか、酒はこちらが用意しよう。ふふふ」

ポルモット「辛口がいいですね」

ギルド長「わかったわかった、まっているぞ。」



こうして、ギルド内ではスパイスミックスを流通させるためのチームが立ち上げられ

過去最高の速度で販売までこぎつける事になる

庶民はモチロン貴族にも大変好評でスパイスの流通と値下げにもつながった

一時は品薄になって奪い合いになったが、商業ギルドの熱意によってスパイスの増産や輸入の拡大を実現し広く愛されるスパイスになる


このことを知らないのは登録者本人だけである・・・・・・・

ありがとござした!

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