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夢の洗濯機と  夢の終わり

付与魔術を試してみたあとにロスター先生に結果を報告


ロスター「なんと、あの説明で出来るのですか!すごいですねー。で、一体なにに付与魔術をかけるつもりなんです?」


かくかくしかじか 

以前に話した洗濯機に錆防止をつけたいこと

設計図ができたらいよいよ試作をしていくことを説明した


ロスター「おお!いよいよですね、できたらぜひ見せて下さいね。楽しみですね。」

「はい、ぜひ見て下さいね」


数日後の製造の授業でフィク先生に付与魔術の報告をした


フィク「なに?もう出来るようになったのか?じゃああの犬に錆防止をかけてくれねえか?磨いてはいるが錆びてくるだろうしな。」


「いいですよ」 先生は私があげた柴犬をすごく大事にしてくれている


柴犬ちゃんを持って 錆防止をイメージ 魔力で包みこんで最後にきゅっと締める


よし できあがり


「はい、できましたよ。」


フィク「ほんとにやっちまうのか、どんだけだよ・・・・。」

付与魔術をかけた柴犬ちゃんを見て ほーとか へーとか 言っている

 

ふふん すごいでしょ


フィク「じゃああとは魔道回路を引く練習だな、練習用の板を作ってきてやったぞこれだ。」


先生が持って来てくれた板には単純な線や曲線

その半分には複雑に入り乱れた線や曲線が書かれてあった


フィク「魔道回路練習板だ、これにこう・・・・・。」

先生が立てた人差し指から糸状の魔力をだして 板に書いてある線をなぞっていく


フィク「こんな感じでだな線をなぞる練習をすんだ、線はズレてもいけねえし、ブレてもいけねえ、近くの線と重なってもいけねえ、結構シビアなんだ。一定の魔力をだしつつ線をなぞるこれがまあ

難しいのなんのってな。」


「はあー、これは確かに難しそうです」


フィク「まあ一回やってみな、あとは練習あるのみだ。」


「はい」


先生から板を受け取りさっそくやってみる

指から線状の魔力を・・・・・あら、線状にならない

もっと絞るのか・・・・こう?

うわーこれは   難しい


フィク「難しいだろ?そんななんでもかんでもすぐ出来るもんじゃねえからな普通、練習頑張れよ」

そう言い残して先生は行ってしまった


そうですよね、そんななんでもかんでもすぐ上手く行くわけないですよね

いいじゃないか やってやろう

絶対習得してやる


その日から、隙間時間はずっとやり続けた

線をなぞるのも難しいけど

魔力を一定に線状にするのが もう激ムズだ

ちょっと気を抜けば魔力は広がっていってしまう


これは今までの作業で一番難しい 間違いない

でも、楽しいんだ

やればやるほど上手くなっていく

この感覚が好きなんだ 練習は生活の一部になるほどやった


製造の授業中は設計した洗濯機の本体を作っていく時間にした

先生からアドバイスをもらいながら 少しづつ進めて

やっと洗濯機の形が出来たころにはもう3年生の終わりが近づいてきていた


魔道回路の練習はこれで終わりだ

洗濯機の内側に魔道回路と魔法文字を刻んでいく

やっとここまで来た 2年近くかかってしまったが

超大作になりそうで完成が楽しみでしょうがない


3年生になってからはひたすら洗濯機作りに時間をかけてきた


もちろん、製薬も頑張った 教室の本だなはほぼ読み終わったし

解毒ポーションや解麻痺ポーションなんかも作った


戦闘の授業はたまの参加だったけど 先生とまともに打ち合えるくいらいにはなったし

一緒に授業にでていた子たちもすごく強くなって武器飛ばしもなかなかさせてもらえないくらいになった


身体強化の授業は相変わらずだけど、バルバロ先生にはいろんな技で挑んだりして、ほんとに楽しくやらせてもらっている


ロスター先生とは月2回のアルバイトでおしゃべりをして

すごく楽しい時間だった



だから、こんな事になるとは思わなかったんだ


その日は

学校から帰って家につくと 父が帰ってきていた

帰ってくるのが早いな、と思っていたら

なにやら話があるのだと


父「アガベーラが魔法高等学校に行ける事になったぞ!お祝いだ!!」

と言って、アガベーラと一緒にはしゃいでいた

母も喜んでいたし、私も「おめでとう」と言っておいた

いつもより豪勢な晩御飯を食べたあと、自室に戻ると

父と母が言い争っている声が聞こえてきた


不安に思って見に行く すごく嫌な予感がした


走って駆け付けると 父が母に暴力をふるっていた

父「お前はなんでそんなことばかり言うんだ!アガベーラが可愛くないのか!」

母「可愛いに決まってるでしょう!!でもそんなに借金をしてどうやって返すつもりなの!!」


父がまた借金を?


父「借金なんてアガベーラが働くようになったら一瞬でかえせる!」

母「このままじゃアガベーラが大人になるまで生活がもつかもわからないわよ!!」

父「うるさい!!もう借金したんだ!!どうにかしろ!」

母「そんな・・・・・。」


そのまま父は行ってしまう

「お母さんだいじょうぶ?」

母「お父さんがまた借金したの、このままじゃ生活も・・・・・。」

母は酷く憔悴して泣いていた 殴られたところが腫れていた

なんでこんな事をするんだ

少し離れて学校で作ったポーションを収納から出す

「お母さんこれ飲んで学校で作ったポーションだから。」

母「・・・・ありがとう・・・・。」

母は震える手で飲んでくれた 顔の腫れが引いていく良かったちゃんと効いている


「お母さんお金は大丈夫、私がなんとかするから。大丈夫だから」

母「あなたがなんとかできる金額じゃないわ・・・。もう終わりよ・・・。」


「大丈夫だよ、ほんとになんとかするから、ね?」

母「・・・・・。」

それきり母は黙ってしまった。


母「もうだいじょうぶよ、あなたはねなさい。」

そう言って母は、アモラの部屋にいってしまった

本当に大丈夫だろうか?

とりあえず明日、商業ギルドに行ってどれくらい口座にあるか確認して

お母さんには今までずっと貯金してきたんだって言ってわかってもらおう


お母さんの気持ちを思うと苦しい

これからどうなるんだろう

もっとたくさんお金を稼げることを探さないと・・・

色んな事を考えていた気がするが いつの間にか眠っていた



朝いつもどうり起きて、顔を洗って歯を磨く

そして台所にいくが・・・・・・・


母はいなかった     「おかあさん?」



いつも食事するテーブルには紙が一枚







「ごめんなさい」




お母さんが出て行った?

ありがとござした!

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