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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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アシタスト国王都へ出発と、おとぎ話

トレール家に行った翌朝、拠点へ豪華な馬車がやってきた


「じゃあ、行ってきます」

ダタンヤリム「ああ、頑張れよ」

ノースリム「いってらっしゃい」


拠点のみんなにいってきますをして、馬車に乗り込むと

トレール伯爵が座っていた


「おはようございます。よろしくお願いします」

トレール「おはよう、さあ、行こうか」

「はい、あ、ガロとアンディーは走るのでそのまま出発してください」


トレール「走る?新しい道を馬車で走ればかなりの速度になると思うが?」

「はい、大丈夫ですよ。たぶん馬車も追い抜くくらいの速度で走るので、あちらは気にしないで下さい」

トレール「・・・・まあ、そういうのなら」


トレール伯爵が御者に合図を送ると、馬車が動き出す

ゴトゴトとした揺れを感じる、道路が無い道はこんな感じだ


「道路は通りましたか?」

トレール「ああ、全然違った。あれならかなりの速度で走れそうだな。王都までは2日もあれば着くだろう」

「良かったー。一応今の所は苦情が来ていないので、手直しする必要も無さそうですけど、もし何かあれば連絡をお願いします」

トレール「ああ、わかった。ちなみにこの道はどれぐらいの年数使えそうなんだ?」

「そうですね・・・使い方にもよると思いますけど、しっかりと強化魔法はかけてますんで100年くらいは持つんじゃないですか?今度ダタンヤリムさんに聞いておきます」


トレール「100年・・・・また凄い物を作ったな」

「まだまだですけどね、あと5倍くらいは作らないといけないので」

トレール「違いない。ところで、会議で話す事は決めているのか?資料などはあるのか?」

「はい、まとめて来ましたよ。それぞれの名産品や、何を貿易したいのか。税率の交渉も考えてきました」

トレール「ほぅ、優秀だな・・・ニクン国の名産になるようなものは、麦と、スパイス・・・か?」

「はい、そこもありますね」


トレール「そこも?」

「はい、名産として使えそうなものを探してきました。それは会議でのお楽しみという事で」

トレール「なんだ・・・・気になるな・・・・」

「ふふふっ」


ここで全部話すのはもったいない

みんなをビックリさせたいのだ


そんな話をしていると、馬車が何かに乗り上げた

そこから明らかに音が変わる

トレール「道路に乗ったぞ」

「わあ、滑らかー」

想像以上だ、揺れはほとんど無いし

車輪がガタガタいわない、これは馬車の消耗も減らせそうだな


トレール「ここまで違うとは驚きだろう?普通の石畳ならもう少しガタガタするからな」

「そうなんですね・・・あまり馬車に乗らないので、比較対象がないんですけど。確かに乗り心地が全然違いますね」


話をしている間にも、どんどん馬車のスピードは上がる

トレール「ここまで滑らかだと、尻の心配もしなくていいな」

「やっぱりお尻が痛くなりますか?」

トレール「どんな敷物をしても、ガタガタの道を行けば痛くなるな。この道は違うがな」

「そうなんですねー」


馬車のお尻事情はやっぱりあるみたいだ


馬車の窓を開けて外を見ると

少し離れた所をガロルドとアンディーが走っている

最近どんどん元気になってきて、起きている時間も増えて来た

今は私かガロルドが一緒に散歩しているけど、もっと大きくなったら一人で散歩もありかな?

その方が思いっきり走れるだろうしね



トレール「本当に走っているな・・・」

「はい、アンディーも成長してきて、走りたくて仕方ないみたいなんですよ」

トレール「・・・聖獣はわかるが・・・それについて行く彼が凄い」


「ふふふっ、私もガロぐらい走れる人はまだ見た事がないです」

トレール「そうか・・・Sランクとは人外に近いな・・・」

「人外・・・」


もはや異種族ですらないのか・・・聖獣の仲間って事?

それなら悪くないかもしれない

アンディーやアスター、アルジャンと一緒だ

じゃあ、ガロルドも聖獣だろうか?ふふふっ

それもいいな


楽しそうに走るアンディーを見ながら

トレール伯爵とニクン国でどんな活動をしているのかを話す

王都の劇場公演の話をすると「そういうものだ」って


やっぱり、アシタスト国の王都でもそんな感じらしく

それでも

トレール「ドラゴンを殴るは聞いた事がないがな・・・・」だって


やっぱり引っ掛かるよね、そこ


アシタスト国で人気なのは英雄譚だそうで

南に広がる山脈、あれは神様が怒って国を分断したと言われているらしく

この国に住む人は誰でも知っているそうだ


あれ?私知らないんだけど・・・・


そのことを素直に話すと

トレール「大体子供の時に親から子供に話すものだが・・・」って


あちゃーー、それだったら知らないのもわかる、うん

そんな平和な家庭で育ってないのでね・・・



その事をトレール伯爵に話すと

トレール「色々あるのだな・・・強さの秘訣もそこからか?」だって

秘訣がそこにあるかはわからないけど、小さい頃から鍛えていたって話をした


そりゃもう色々と・・・・思いついた事は何でも挑戦してたからね


トレール「子供の頃から規格外か・・・・」

なんて言われてしまったけどね


トレール伯爵は子供に聞かせるかのように、山脈に関するおとぎ話をしてくれた


山脈を作ったのは神様で

それは人間達に怒ったからだ


アシュミット皇国は元々、大陸中を支配していた

色んな種族が暮らす大きな大陸を、ほぼ全て皇国が攻め落とし

大きな国としていた


しかし、各地に住む人たちはそれを良しとしなかった

全ての言葉を統一し、文化や伝統を壊そうとしたからだ


各地にあった祭事や、祝い事、弔い方までも

全てを統一しようとしたのだ


そこで一番問題になったのは宗教だ

元々信仰していた宗教から改宗を迫られたのだ


その時代にはたくさんの宗教があり、土地に住んでいる神様や

物に宿る神様、生き物や聖獣を神様として崇拝する所もあったそうだ


言葉や、生活まで変えられて、さらには自分達が信じるものを変えられそうになり

各地で内紛が起こった


人々は争い、国は分裂した

それが今の国々の始まりだという


その内紛で最後まで争っていたのが、現在のアシュミット皇国とアシタスト国で

何十年も戦争が続き、国民は疲弊し、人口も半分ほどにまで減ったと言われている


いつまでも終わらない戦争、消えていく命

それを見たある神様が、一夜にして大きな大きな山脈を作った

まるで国を分けるかのように


山脈が出来た事で、まともに戦争が出来なくなった

それをきっかけに、2国に別れ、停戦を合意

今の国になったという事だ


この話は他国にも広がり、今現在の大陸のほとんどはその女神様を信仰している


その神様の名前は、シャルル・カヌル様

女神様は争いを嫌い、この大陸全土を見守ってくださっていると言われている


どうしてそれが、その女神様がした事だと広まったのかというと

当時の皇国の王様が声を聞いたのだという


『いつまでも争って、神にでもなったつもりか。この世界はお前の所有物ではない。頭を冷やせ』


夢で女神様から叱責されて、起きたら巨大な山脈が出来ていた

そこで初めて自分のしている事に気づいた王様は

大陸中にこの話を広める為に、戦争を止め、同盟を結び

女神様の教会を建てたそうだ


最初に大陸中に広めようとしていた宗教は

階級社会、人は生まれながらに平等ではない


奴隷は一生奴隷として生きていくもの

貴族は貴族として生きて行くもの

という、とても極端なものだったらしい


人にはそれぞれ役割がある

それが言い分だったらしいが、ちょっと無理がある




トレール「その話が小さくまとめられて劇になっていたりするよ。親が子供に話すのは教育の為でもあるが、国の平和を願う為でもあるかな・・・」


「へえ・・・そうなんですね。とても良い話をありがとうございます」

とても興味深い話だった


一夜であの山脈が出来たのだとしたら

それは神様がやった・・・と思っても仕方ないだろう

実際にやったのかも知れない、だって魔法がある世界だもん




そして、それは私がやろうとしている事に近しい


目標が女神様?


ふふふっ、私は女神様とは程遠いけどね

ただの食いしん坊だ





お昼休憩の為に馬車を止めて、道路から外れた位置に移動する

テーブルセットにクロスを敷いて、トレール伯爵に座ってもらう


御者さんや、護衛の騎士さん達にもテーブルセットを作って

軽食を並べていく


トレール「いいのか?ご馳走になって」

「はい、もちろんです。護衛依頼をしていた時はしょっちゅうやっていましたから」

ガロルド「ああ、懐かしいな」

「ふふふっ」


スープをカップに入れて、みんなに配っていく

青空の下で、みんなでご飯なんてピクニックみたいで嬉しい


「どうぞ、食べて下さい」

トレール「ありがたく、頂こう」


みんなに出したのは、ガーバーガーだ

大きな白身のフライに、たっぷりのタルタルソースは最高の相性で


トレール「美味い!あれだな屋台で出しているサンドイッチの・・・」

「はい、パチュリーのダンジョンで取れるガーですね」

他のみんなも口々に美味しいと言ってくれている


トレール「屋台のやつはもう少し淡白な味だったが、これは濃厚さもあるな」

「屋台のやつは安価にするために、色々と調整しているんですよ。これは私が作った贅沢仕様のやつです。ソースもたっぷりだし、フライもかなり大きなものを作って挟んでいるので」


もちろんパンも手作りで、バンズの形にしている

自分的にはちょっとパンがふわふわすぎる気がするけど、それでも美味しい

バンズなんて作った事無かったからなー


トレール「贅沢仕様か、それは贅沢だな、ははっ」

「こちらも付け合わせにどうぞ、芋のフライです」

櫛切りのポテトフライ、塩味だけど、一緒に手作りケチャップもある


トレール「これがソースか?」

「はい、トマトソースです。元から塩味はあるので、そのままでも美味しいですよ」

トレール「どれどれ・・・」


フォークで刺して、口へ運ぶトレール伯爵

半分ほどかじって、ほふほふしている


トレール「これはまた熱々で美味い」

「ですよねー、バーガーと合うんですよー」

トレール「確かに・・・交互に食べたくなるな・・・」

もぐもぐと、バーガーとポテトを行き来している


他のみんなもそうみたいだ


ケチャップをたっぷりと付けて食べても美味しい



あー、天気の良い外で食べるご飯は最高だなー


3匹もガツガツと美味しそうに食べている

アンディーはたくさん走ったし、お腹いっぱいになったらお昼寝かな?


ガロルドも疲れてきただろうし、丁度いいかな


馬車の旅も結構快適だなー、なんて思った

ありがとござした!

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