パチュリーダンジョン3階層は美味しい
パイナップルの木が群生している所で野営をした翌朝
復活したパイナップルをまた収穫する
「やっぱりダンジョンって不思議だし、便利ー」
一晩で復活しちゃうんだもん
収穫してる時にやってくる魔物だけは邪魔だけど
素材があっちから来てくれると思えば、そこまで嫌じゃないから不思議だ
ジャガーの毛皮なんてきっと貴重だもん
2日かけて、100個以上のパイナップルが手に入ったので
もう少しだけ探索して戻る事にした
名産品探しはもう十分そうだけどね、興味があるのでね
一応こういう時に頼りになるアスターに聞いてみる
「ねえ、アスターなにか果物とか他にないかな?」
「きゅう!」
「え!本当に?どこどこ?」
「きゅう~」
ふわふわと飛ぶアスターが案内してくれるみたいだ
ガロルド「あるって言っているのか?」
「うん、甘い匂いって言ってるから果物かも」
ガロルド「このパイナップル以外にもあるのか?」
「そうかも!ついて行ってみよう!」
ガロルド「ああ」
飛んで行くアスターについていくと、ブンブンと音が聞こえてきた
「あー、これって・・・・」
ガロルド「蜂がいるな・・・」
やっぱり果物に蜂はつきものかー
しかもジャングルの蜂ってヤバそうだ・・・
アスターに導かれるままに進むと、どんどんと音が大きくなってきて
音の発生源が見えた
「うわぁ、ヤバそう」
自分の知っている蜂とは大分違う、大きな顎に体はほぼ黒だ
ガロルド「デカいな」
「ね、他のダンジョンで見たやつより大きい」
私の上半身くらいの大きさはありそうだ、あの大きさに噛まれたら大変だろうなー
「きゅうぅー」
蜂の大きさに圧倒されていると、アスターが大きな水球を作り巣を包み込んだ
「あ」
異変に気付いた、巣に居なかった蜂たちがこちらに気づいて襲ってくる
「みゃう!」
アンディーは自分で倒せそうなので、自分に向かってくる奴だけを切っていく
「きゅぃー」
バチバチバチッ、ビリビリビリビリ
アスターが作った水球に電撃を落とすアルジャン
そのまま飛んでいる蜂たちも、バチバチバチッと電撃で落としていく
「おおー、上手」
ガロルド「簡単にやるな・・・」
あっという間に飛んでいる蜂たちも、巣にいた蜂たちも倒してしまった
うちの子達ってやっぱり最強だ
蜂たちが消えた所には、大きな顎と羽根がたくさん落ちていた
「これがドロップ品かー、顎は何かいい素材になりそうだね」
ガロルド「そうだな、一応拾っておくか」
「うん、ちょっと数が多いけどがんばろっか」
拾えるだけ拾っていく
巣があった所には、女王蜂のものであろうドロップ品の羽根と、顎と、魔石
そして大きな宝石らしきものがあった
手に持って見てみると、黒いけど色んな光が中に見える
「不思議ー」
ガロルド「宝石か?」
「鑑定してみるね」
『黒大蜂の女王バチの目。ブラックオパールのような輝きがあり、宝石として重宝されている、その大きさからもかなりの貴重品だ』
「へえ、目だって。女王バチの目。宝石としての価値があるみたいだよ」
ガロルド「・・・・高そうだな」
「そうだね、狩るのはかなり難易度が高そうだけどね」
最後に巣があった所にある、蜂蜜がたっぷりと入った壺を回収した
「これも高そうだねー」
ガロルド「そうだな・・・量も多い」
蜂蜜は結構使うから嬉しいなー
蜂が近くにいたって事は果物も近いかもしれない
アスターに案内してもらって移動すると、赤っぽい色の実が生る木が現れた
ガロルド「これも見た事がない果物だな」
「凄く甘い匂いがするー、蜂がいるのもわかるねー」
見た感じマンゴーっぽい、知っている物よりはもっと卵の形に近い
ひとつもぎってナイフで半分に割る
「わぁ、いい香り」
凄く甘い香りがするし、果汁もやばい、美味しそうすぎるー
種を取って、格子状に切り目を入れて、皮をぐいっと押してブリッジさせると食べやすい
一切れ取って食べてみる
「ん!甘い!柔らかい!美味しい!凄い!」
果物の良い所全部!って感じの味だ
スーパーで買うものは追熟が必要な事が多いけど
ダンジョンはやっぱり違うね!取ってすぐ食べても美味しい!
最高です!
ガロルドも一切れ食べてびっくりしている
ガロルド「凄いな・・・こんな果物食べた事がない」
「美味しいねー、この香りがたまんないー」
皮が赤っぽいから、アップルマンゴーになるのかな?
ここまで全体が綺麗に赤っぽいのは食べた事がなかったなー
美味しい、ハマりそう
ガロルド「これは高く売れそうだな」
「だねー、でもなー蜂がなー」
ガロルド「アレを怪我なく倒せるヤツがいるだろうか?」
「だよね・・・私達も3人がいるから簡単だけど、2人ならちょっと時間がかかるだろうなー」
ガロルド「これもギルドに相談だな」
「そうだね、ここで収穫して、一泊して戻ろうか」
ガロルド「ああ、これ以上奥ってなると他の奴らが来るのが大変だしな」
「うん」
私達は飛べるから簡単だけど、普通の人なら
ここに来るまでに1週間くらいはかかりそうだ
美味しそうなマンゴーを収穫して、ホクホクだ
他の果物をお酒に使ったので、大分数が減ってたんだよねー
これは嬉しい、一回でかなりの量が収穫できるし
なにより美味しい
パイナップルもマンゴーも大好き
湿地って聞いてたから、もっとずっと泥の中を移動するのかと思ってたけど
想像よりもずっと良いダンジョンだ
山盛りマンゴーを収穫して、今日はここで野営
手長エビとカニはまだあるけど、2日連続はちょっとアレなので
今日はお肉だ
せっかくパイナップルがあるので、パイナップルも使おうかな?
「ガロ―、コレを絞ってくれない?」
パイナップルのトゲの部分を切り取った切れ端を布に入れて渡す
ガロルド「絞るってのは・・・こういう事か?」
実の入った布を手で挟んで、ぎゅっと押すとボウルの中にボタボタと果汁が落ちる
「そうそう、良い感じ。汁が出なくなったらOKだから」
ガロルド「了解」
私は大きな豚バラブロックにぶすぶすとフォークを刺す
ひと口で食べるには大きいぜ!ってくらいにカットして
塩コショウを振って馴染ませる
ボウルに、にんにくのみじん切り、しょうゆ、ショウガのすりおろしを入れて
豚バラを投入して、揉みこむ
ガロルドが絞ってくれたパインジュースに砂糖、醤油、酢を入れて良く混ぜて
豚バラの入ったボウルに投入
このまま漬け置きだ
30分くらい寝かせたいので、その間に付け合わせにサラダとかスープを作っておく
漬けておいたお肉をフライパンでこんがりと表面を焼いて
そこに漬けダレを投入、ぐつぐつと煮立たせて、アクを取る
弱火にして、蓋をする
時々お肉をひっくり返しながら、照りが出るまで焼いたら完成だ
「出来たよー」
ガロルド「本当にあの汁を使ったのか?」
「もちろん、漬けダレに入ってるよ」
ガロルド「あれが料理になるのか・・・」
「果物ってお肉を柔らかくするものがあるんだよー。パイナップルも使えると思ってね」
ガロルド「そうなのか、不思議なものだな・・・」
出来上がったなんちゃってスペアリブの匂いを嗅いで
パイナップルの面影を探しているガロルド
さすがに匂いはあんまり感じないかな?
見た目は凄く美味しそうに出来たけど、お肉は柔らかくなってるかなー?
「じゃあ、いただきまーす」
お箸で持つだけでわかる柔らかさ
大きなお肉にかぶりくと、じゅわと広がる甘じょっぱさ
「んーーー、おいしいー」
お肉の味と、スペアリブのタレが絶妙だ
ここまでお肉が柔らかいのは、パインジュースのお陰だろう
ガロルド「美味い!ここまで柔らかくなるのか、凄いな」
「ねー、美味しいね!ごはんにも良く合うー」
お肉を食べて、白ご飯をくちに入れる
洋食なのに、ご飯にここまで合うのは醤油のお陰かな?
どんどんなくなっちゃうよー
3匹も気に入ったのか、付け合わせの野菜には目もくれず
お肉だけをむさぼっている
タレまみれなので、あとで浄化しないとねー
満足いくまで、スペアリブを食べたら
デザートにマンゴーを食べた
さっきは常温だったので、今度は冷やして食べる
「ん、美味しい。冷やしてもいいねー」
ガロルド「美味いな、これはたくさん持って帰りたい」
「うん、明日の朝も収穫して帰ろうねー」
ガロルド「そうだな」
ガロルドもマンゴーが気に入ったようなので、あるだけ収穫して帰ろう
野営をした翌朝に、復活したマンゴーを収穫
今回はこれで一度帰る事にした
これ以上は普通の冒険者には危険だろう
私達以外の誰かが収穫しに来ないといけないからね
アルジャンに乗って移動して、1階まで戻ったら
そこからは走って移動だ
アンディーがのびのびと走って、とても楽しそう
私も良い気分転換になった
そして、冒険者ギルドに戻り
ギルドマスターか、誰か話の出来る人へと取次をお願いして、タグを見せる
そしたら、すぐにギルドマスタールームへ案内してくれた
Sランクって本当に便利だ
受付のお姉さんの案内でギルドマスタールームに入ると
無精ひげの人が執務机に座っていた
「Sランクパーティの『アルラド』をお連れしました」
ギルマス「おお、いつ来るのかと思ってたぜ。会えて光栄だ、ここのギルマスをしているティブだよろしくな」
ティブさんは40代くらいに見えるけど・・・無精ひげのせいか
もう少し年上に見える、でも、話し方から気さくな感じだ
「初めまして。ルラです」
ガロルド「ガロルドだ、よろしく」
握手をして、応接セットへ移動した
ギルマス「で?ここに来たって事は何かあるんだろう?」
「はい、相談したい事がありまして」
ギルマス「聞かせてくれ」
さ、ここから交渉だけど
どうなるかなー?
ありがとござした!




