道路の試作完成と、ダンジョン3階へ
多少問題もあったが、3日目のお昼には目的の場所まで道路を作る事が出来た
「これが看板だね」
ガロルド「ここの交差点はどうするんだ?」
「ここは三角の形で道路を作るよ、国道の方は直線でそのまま進める形にして。こっちはこのまま斜めに進めて緩く合流出来るようにするんだ」
地面に絵を描いて説明する
トライアングルのような形にして、なるべく減速しなくても合流出来る
そんな道路にするつもりだ
なので、国道を通す予定の場所よりは、かなり遠くから左に向かって道を伸ばす
馬車がカーブを走っても倒れない、なるべく緩やかに曲がれるように作ると
かなり大きな三角形になりそうだ
ここまでが3日だから、トレールまではあと4日もあれば道を繋げられそうだ
なので、そのまま繋げて作っていく
ガロルド「想像よりもずっと早いな」
「うん、もうちょっと慣れて来たらスピードももう少し上がりそうだけどね」
ガロルド「これなら半年もしないうちに開通しそうだ」
「半年・・・・もうちょっと早くしたいなー。お店もあるし」
ガロルド「理想はそうだが・・・そんな事が可能か?」
「うーん、やってみないとわかんないけど、カンリオ国がどんな道にするつもりなのかにもよるね」
ガロルド「確かにな、あそこだけまったく情報が入ってきてなかったな」
「うん、ベルアート様が動いてくれているらしいけど、国が決める事だからねー」
ガロルド「そもそも許可が出るのかって事か?」
「そうだね、カンリオ国にメリットが無いとダメっていうかもね。ニクン国まで運ぶ理由がお金以外にあんまり無いというか・・・・カンリオ国はスパイスが豊富に取れる国が隣にあるからねー」
ガロルド「ああ、リンパオか・・・確かにスパイスが豊富だしな」
「そうなの、なにかカンリオ国に嵌まるような輸出品があれば相互利益に繋がるんだけどねー。国道が出来る以外のメリットがないと税金とかめっちゃ取られるかも・・・」
ガロルド「その辺は俺にはわからんな」
「そっかー、まあ、ちょっと考えている事はあるんだけど・・・」
ガロルド「何だ?」
「パチュリーのダンジョン、まだ下層は行ってないじゃない?」
ガロルド「ああ、3階な」
「そこで、何か特別なものが取れればいいなって」
ガロルド「なるほどな・・・今までのダンジョンには特産になるようなものがあったしな」
「だよね、スパイス以外の名産になりそうなものが、あのダンジョンにはありそうな予感がするんだよね」
ガロルド「ルラが言うと、本当にありそうだ」
「でしょ?何かそんな予感がするんだよねー」
無かったら無かったで、ガーと鴨肉で勝負するしかないけどね
そこから黙々と道路を作り続けて、4日目にトレールの町まで繋げる事が出来た
「はー、やっと到着ー」
ガロルド「お疲れ」
「結構楽しかったんだけど、ずっと同じものを作るのは疲れるねー」
ガロルド「まあ、ちょっとずつやればいいだろう」
「そだね、じゃ拠点に戻ろっか」
ガロルド「ああ」
久しぶりにレーベルの拠点まで戻って来た
「ただいまー」
ダタンヤリム「おかえり、もう完成か?」
「はい、王都からここまでは繋げられました」
ノースリム「はやーい。さすがね」
「楽しいのは楽しいんですけど、ちょっと単調なんですよねー。家を作る方が楽しいです」
ガロルド「ルラらしいな」
ノースリム「本当ねー」
ダタンヤリム「ここまでが7日か8日って所だろう?単純計算で3か月もあれば、すべての道が完成しそうだな」
「へー、そうなんだ・・・」
ダタンヤリム「なんだ、計算もしていなかったのか?」
「えー、だっていつも飛んで移動しているんで、正しい距離とかわからないですもん」
ダタンヤリム「ルラらしいな・・・」
そんな残念な目で見ないで欲しい
計算するよりも、勢いで行くタイプなのだ
拠点で1日ゆっくりとしてから、パチュリーへ戻る事にした
お風呂に入ったり、子供と遊んだりして過ごして
夕方にガリオンさんがカバンの試作品を持ってきた
ガリオン「2つ作ってみたがどうだ?」
「おお!凄い!いいですね!」
ひとつは、少し柔らかめの革なのか、滑らかな手触りだ
ガリオン「そっちはビッグピッグの革だな、軽めで扱いやすい」
「豚かぁ」
ガリオン「こっちが牛の魔物の革だな、丈夫さだけならこっちが良い」
「なるほど・・・結構ずっしりとしてますね」
こっちは革製品!って感じがすごくする
ガリオン「どちらも、それぞれの良さがあるからな、好みによるな」
「ですねー、どっちもいいなー。あ、刻印もしてくれたんですね」
ガリオン「ああ、『アルラドS』の商品だからな」
「いいですね。格好いい」
これはどっちか選べないな・・・
「もうどっちも作りませんか?どちらを買うかは本人次第って事で」
ガリオン「了解した。とりあえず両方何個か作って、売れ行きを見てから増産しよう」
「はい、それでお願いします。魔法カバンにすれば売れないって事はないと思うので、たくさん作っていいですよ」
ガリオン「ガハハッ、確かにな。酒造りもあるからな、ほどほどに頑張るわ」
「はい、無理のない範囲でいいので、お願いしますね」
ガリオン「了解した」
見本で作ってもらったカバンを、さっそく魔法カバンにしていく
容量が多くなると値段が上がるので、ほどほどに馬車2台分にした
時間停止はもちろんアリで
これで見本の魔法カバンも完成したし、道路の見本も完成した
あとは、合同会議の日にちが決まれば
その日に向けて心の準備をするだけかな?
あ、ダンジョンに行きたいんだった
新しい名産が欲しいからね
翌日に、パチュリーまで戻り
何か問題は無かったか確認する
ハンクス「大丈夫ですよ。ラジャさんから手紙が来てましたので、それだけ確認をお願いします」
「あ、もう来たんだ。ありがとうございます」
受け取って内容を確認すると
「小さな村に寄ったけど、子供の奴隷は居なかったし、問題のありそうな奴隷は居なかった」
と、書かれていた
「やっぱり小さな町とか村には、差別はあんまりないのかな」
ドーラさんの時もそうだったし、そもそもガオランの教会がないもんね
まあ、次の連絡を待つ事にして
「私とガロでしばらくダンジョンに潜ってきます」
ハンクス「はい?何か必要なものがありますか?ガーも鴨肉も十分すぎるほど採取出来ていますが・・・」
「ううん、物資の為じゃなくて、新しい名産探しにね」
ハンクス「名産・・・ガーのようなですか?」
「はい、3階はほとんど調査が進んでいないみたいなので、それを見に行って来ようかと。他国との貿易が始まったらニクン国の名産を輸出して欲しいって言われるはずなので」
ハンクス「スパイス・・・特にコショウなどでは弱いのですか?」
「スパイスはリンパオ国の名産なんですよ。カンリオ国がスパイスを買うなら隣国のリンパオ国の方が良いでしょう?」
ハンクス「それは困りものですね。確かに、貿易をするのなら相互に利益がある方がいいです」
「ガーや、鴨肉もいいんですけど、もう少し日持ちする物があればいいかなって。保存食に加工できるようなものでもいいですね」
ハンクス「ですが、そう都合よく何か見つかったりするでしょうか?」
「まあ、それがわからないので見に行きたいんですよね。無いなら無いで何か別の物を考えないと」
ハンクス「了解しました。こちらでも別の特産になりそうな物を探しておきます」
「うん、ありがとう。じゃあ明日からさっそく行って来るね」
ハンクス「はい、お気を付けて」
ダンジョン探索は久しぶりなので、ワクワクする
どんなものがあるのか楽しみだ
翌朝、早起きをしてダンジョンへ向かう
ダンジョン入り口で数日潜る事を言ってから、中へ入っていく
1階層は冒険者が多いし、なるべく早く抜けれるように走って移動
2階へ降りて、ここも今回はスルーだ
ボスがいる所までアルジャンで飛んで行く
奥の方は行った事がなかったので、何かあるかなーと期待していたけど
特に何もなかった
ずーっと池が点在している
木もほとんど生えていない
一番奥には洞窟があって、その前に座っている大きな鴨
ガロルド「あれがボスだな」
「へー、大きいね」
ガロルド「麻痺攻撃をしてくるらしいぞ」
「へえ、じゃあ美味しくないかな?」
ガロルド「どうだろうな?羽根に麻痺毒があるらしい」
「まあ、羽根は食べないしなー」
そんな事を話していると、アルジャンは真っ直ぐにボスに向かって飛んで行き
ドガーーンッ
雷撃を落とした
「あ」
「きゅぃ」
立ち上がろうとしていた大きな鴨は、真っ黒に焦げてしまった
ガロルド「容赦ないな」
「う、うん。アルジャンありがとー」
「きゅぃー」
とりあえず褒めておく
攻撃もなにも見れなかったな・・・・
ドロップ品は、麻痺羽根、大きめの魔石、そして大きなお肉
鑑定の虫眼鏡で確認した結果、いつも食べている鴨肉と変わらないらしいので
回収しておいた
麻痺がなくて良かったよ
そして、3階へ降りていく
階段を降りた先には、いわゆるマングローブが広がっていた
この湿度の高さは、亜熱帯と言ってもいいだろう
「わー、凄いね」
ガロルド「だろ?カニとか蛇がいるのは見たんだけどな」
「カニ!それは美味しいかもね!」
ガロルド「美味いのか?何か青かったぞ?」
「え?青いの?」
ガロルド「ああ、青かった」
「全身?」
ガロルド「ほぼ?」
「へー、それは狩って鑑定しないとね」
青いカニってシオマネキとか?
あれって食べれたっけ?
視界の先に広がるマングローブは、足場はすくないけど
まったくないわけじゃない
2階よりは地面が少ないなって感じだ
「じゃ、行こうか」
ガロルド「ああ」
3階を探検するぞーー!
ありがとござした!




