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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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バシールを旅立ち、次の町へ

翌朝、起きてから昨日の事を思い出して

またちょっと落ち込んでしまった


昔からっていうか、前世から

失敗した事とか、嫌だった事

そんな事をずーっと考え続けてしまう性格で

正解なんてないだろう事も、「ああすれば良かった」「こうすれば良かった」って

何度も何度も考えてしまう


これは精神的に良くない

でも、次に同じ事があった時に、同じ轍を踏まないように考えておきたい

これはもう病気かもしれないな

同じ失敗は何度もしたくない


朝ごはんを食べて、ぐるぐるする考えを止める為に作業をする事にした


「さ、やるかー」

作業をすれば没頭できる、ポーション類を集めるのが大変だって

ギルマスが言っていたから、作って寄付しよう

今回の事でたくさん使ったはずだ、低級、中級、上級を作って

特級ポーションもちょっとだけ、あっても困らないからね


宿を出る時間ぎりぎりまでポーション作りをしてから

宿を出た

お昼まではお買い物をして、ギルドに向かう


受付「お待ちしておりました。ギルドマスタールームまでどうぞ」

「はい」


すでに連絡が行っているらしく、ギルドマスタールームに一人で向かう


コンコンコン「失礼します」

ギルマス「どうぞ」


部屋に入ると知らない人がいた


「え?」

ギルマス「どうだ?身ぎれいになっただろう?」

「身ぎれいっていうか・・・・・別人では?」

ギルマス「・・・・・別人ってほどか?」


目の前の人は昨日会った人とは別人に見える

ヒゲもないし、髪もしっかり整っているし、長めの髪は後ろでひとつくくりだ

服もパリッとしたシャツにスラックスで、清潔感がある


昨日とは大違い


「見違えました・・・・・改めて昨日はすみませんでした・・・・こちらはお詫びの品です」

準備しておいたポーションが入ったカゴを机に置いた


ギルマス「おお!すげえ!これ全部ポーションか?どうしたんだ?」

「製薬が趣味でして、昨日ポーション集めに苦労していると聞いたので、朝から作りました」

ギルマス「趣味って・・・・・すげえ量じゃねえか」

「低級~上級、特級もいくつか入れています。是非使ってください」


ギルマス「と、特級!?」

かなり驚いている

特級は切れた四肢もくっつくと言われている効能だ

もちろん流通なんてほとんどない


「材料は全て自前なので、材料費は果物くらいです。必要な時は遠慮なく使ってください」

ギルマス「果物?ポーションに果物まで使うのか?」

「あ、全て美味しいポーションなんで・・・・お疲れでしょうし低級をひとつ飲んでみて下さい」

カゴから一つ取って、ギルマスに渡す


ギルマス「美味しいポーション・・・・聞いてはいたが高いんだろう?」

「普通のものの1.5倍くらいの値段がついてますかね?製薬の難しさは普通の物と変わらないので材料費くらいなんですけどね」


ギルマス「すげえ・・・・じゃあ遠慮なく・・・・」

渡した低級ポーションを一口飲んで


ギルマス「苦くねえ!まずくねえ!」

「ふふっ、こっちの方がいいですよね」

ギルマス「全然別物だなこりゃ、薬って感じしないぞ」

「ジュースみたいなんで子供でも嫌がらないですよ」


ギルマス「いやあ、こんなにもらっちまっていいのか?」


「はい、私の気が済まないので受け取ってください」

ギルマス「そんな悪い事したとは思ってないが・・・・・それでお前の気が済むなら、ありがたくもらおう」


「はい」


ギルマス「じゃあ、本題にはいるぞ。こっちが『魔寄せ』、そんでこっちがカンリンからの知らせだ」

「ありがとうございます」


受け取った『魔寄せ』は収納に入れて、メモを読む


『次はアシタスト国のマーダルだ、そのまま北へ行ってくれ』と書かれている

アシタスト国はレーベルの町・・・・私がいた町のある国だ

でも正確な場所がわからない


「マーダルってどの辺ですか?」

ギルマス「ちょっと待ってくれ」

地図を机から取り出して、場所を教えてくれる


ギルマス「マーダル、マーダル・・・・・っと、ここだな。ここから北と東へ行けばあるな」

「ありがとうございます。じゃあ行って来ます」

ギルマス「ああ、気をつけてな。ご武運を」

そのまま部屋を出ようとして、ふと、気が付いて振り返った


「あ!その前に!名前!聞いてませんでした。私はルラです。『アルラド』のルラ」


ギルマス「名前?言ってなかったか?」

「言ってませんよ。『ここのギルマスだ』ってそれだけ」

ギルマス「ははっ、そりゃスマンかった。俺はウジョーラ。呼びにくいからなジョーラでも、ウジョーでも好きに呼んでくれ」


「じゃあ・・・・ジョーさんで!また来ます!お元気で!!」

手を振って部屋を出た

いい人だったなウジョーラさん

また会いに来よう、たくさんポーションを持って



次はアシタスト国だ、みんなは元気だろうか?

レーベルに寄る時間はないかな?

そんな事を考えていた

町の外に出て飛び立てば、空は青くて雲も少ない

絶好の空の旅日和だ

アシタスト国に入るには山脈を越える必要がある、アスターとアルジャンがいた山脈だ


「アスターは、元いた場所に帰りたいって思う?」

「きゅう?きゅーう」

帰る?ここがいいー


「ははっ、そっか。私もアスターが居てくれて嬉しいよー」

すりすりとほおずりして、大好きを伝える

アスターの帰る場所は私の肩とフードの中らしい、それが凄く嬉しい


私も知り合いがたくさん出来たけど、最後に帰る場所はみんながいる所に違いない

ガロルドとアスターとアルジャンとアンディー

みんなが居るから、そこが帰る場所になる


「さあ!全部片づけて早くガロの所へ帰ろう!」

「きゅうー♪」「みゃうーん♪」

嬉しそうな鳴き声

2匹もみんなに会いたいんだよね、早く終わらせて帰ろう


目の前に聳える山脈は端なんて見えない

高度を高くして、山に当たらない高さまで上がる


「綺麗だな」

山脈はアシュミット皇国側は木が少ない

それでも、空気が澄んでいて、キレイだ


しばらく飛んで山脈に差し掛かると、ワイバーンが飛んできた


「あ、そうだった・・・・この辺はワイバーンがいるんだった・・・・」

「きゅう?」

「任せていい?」


「きゅう!」

私の肩から飛んで、アスターがワイバーンに向かう


ドッゴーン!バリバリバリバリ!

グェッ


苦しそうな声を上げて、落ちて行くワイバーン

「ありがとうアスター」

「きゅうー」

落ちたワイバーンは一応回収した、だって美味しいからね

もったいない


その後も日が落ちるまで飛んだけど、ワイバーンが度々襲ってきた

この山脈はワイバーンがたくさんいるんだなー

アスターに倒してもらって、回収

急いでいるので血抜きはまた今度でいいだろう

収納に入れておけば時間停止だしね


初日は山脈を越える事ができなかったので、探知で魔物が少なそうな所を探して野営

翌日に、また飛んで移動だ

この日もワイバーンが時々襲ってくる

一体何匹いるんだ?っていうかこんなにいるなら『魔寄せ』で大量に来たら困るな

アシタスト国は大丈夫なんだろうか?


その事に思い至った

急がないと・・・・


速度を上げて飛ぶ

もしかすると、ワイバーンが町を襲うかもしれない

戦うのは冒険者で・・・・ドキドキする

無事を祈りながら飛んだ


日が落ちる頃には山脈の終わりが見えて来た

山の景色が終わる頃に見えた町のすぐ傍にはワイバーンが集まっている所があった


「大変だ!ワイバーンが集まってる!」

空を飛ぶワイバーンがが何度も地上に攻撃を仕掛けているように見える

速度を上げてその場所に飛ぶ


「アスター行ける!?」

「きゅう!」

気を引くために先に仕掛ける

飛びながら氷の矢を作って、飛ばした

刺さらなくてもいいんだ、気をこっちに向ければ・・・・

そう願っていたけど、遠すぎて届かない


「もう一回!!」

さっきより近づいている、届け!!


何本も氷の矢を作って飛ばすと、いくつかがワイバーンに当たった

グギャア!!!!


怒ってこっちに飛んで来るワイバーン

「アスターお願い!」

「きゅうー!!!」


ドッゴッドッゴーーン、バリバリバリバリ!

3頭のワイバーンが特大の雷を喰らっておちていく



「ナイス!」

「きゅうっ」


地上にはたくさんの冒険者たちが集まっていた

1匹のワイバーンが地上にいて、そいつと戦っているようだ


急降下してそこに向かう

「アスターお願いね!」

「きゅう!」


「みんな離れてーーー!!」


「なんだ!?」「空から人が!?」「逃げろー!」

「離れるんだー!」


接近で戦っていた人達が蜘蛛の子を散らすようにワイバーンから離れていく

グギャアー!


怒って飛ぼうとするワイバーン

「きゅう!!」


ドッゴーン!バリバリバリバリ!


グギャッ・・・ドッスン

特大の雷を喰らって倒れたワイバーン


それを見て安心した、急降下からふわっと水平に戻って地面に降りる

「ふう、ありがとうアスター」

「きゅうー」

嬉しそうに戻ってきたアスターを褒めて、撫でる


グライダーを収納して、辺りを見回す

動かなくなったワイバーン


遠くには先に落としたワイバーンがいる

そしてその反対には冒険者たちが、中には負傷者もいるようだ


「おいおいおいおい、ワイバーンが・・・・」

「天使か?」「天使かも」

ざわざわとする冒険者たち


「こんにちは、カンリンから来たルラです。状況説明をお願いします」

一番近くにいた、熟練冒険者風の人に話かける


「あんたがカンリンから派遣されて来るって人だったのか、いや助かった・・・・ご覧の有様だ。この辺りに魔物が増えて増えて、あの森が一番酷い。しかも今日はワイバーンが現れて・・・・・悪戦苦闘している所にあんたが来たって訳だ」


「なるほど・・・・じゃああの森が一番魔物が多いんですね?」

「そうだ、今も増えすぎないように戦っているが・・・・もうじき日が沈む・・・だが、怪我人も多く出ちまって、どうしたもんか・・・・」


熟練冒険者の視線の先には集められた負傷者がいた

ワイバーンにやられたのか、足が千切れかけの人もいるではないか

走ってその人の傍に行き、ポーションをかけて何とかしようとしている人の隣に立つ


「チクショウ!諦めんなよ!何とかするから!」

必死にポーションをかけているが中級ではどうにもならないだろう

「ぐっ」

脂汗を流して、必死に痛みに耐える負傷者

千切れかけの足は誰かのシャツがきつく巻かれているが、血が止まる気配がない



「これを使ってください」

「ありがてえ!使わせてもらう!」


ポーションを渡すと、迷いなくかけた

するとその瞬間、千切れかけの足が光った

みるみると肉や骨が再生して、元の足に戻る


「へ?なっなっ」

「良かった、治りましたね。残りは飲ませて下さいね」


光り出して驚いたのか、瓶の中には少量残っている


「これを、預けておきます。残りの負傷者に使ってください」

ポーションが入ったカゴを渡す

「は?・・・・え?」

「任せましたから」

返事を待たずにさっきの熟練冒険者の所へ行く


「行きましょう。森に・・・援護をお願いします」

ぼーっと、怪我が治ったのを眺めていた所へ、そう話かけた


「は?今から森に?!日が沈むぞ」

「だからです、明日にはまたワイバーンが来ますよ!急いで!」


「グッ、くそっわかったよ!いくぞお前ら!」

「「「ええ!?」」」

走り出した彼らについて森へ向かう

一刻も早く『魔寄せ』を回収しないと!


ありがとござした!

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