充実する毎日と 少しの不安
最近の毎日は大変充実している
学校に、畑、小物作り、ちょくちょく魔石作りのアルバイト
授業は少しづつ進み、今は読み書き、計算に 町周辺の地理が追加された
今住んでいる町の名前は ”レーベル” というらしい
周辺にもちらほら 町や村があるらしい 移動は基本馬車で
乗合馬車がどの町へも運行しているそうだ
でも、町の外にやっぱり魔物がいるらしく 子供だけで外へ出ることはできないし
絶対にやってはいけないと言っていた
馬車にも護衛を付ける必要があるらしく 冒険者を護衛として大抵は雇うらしい
ファンタジーだ いつか冒険に出て 世界を見てみたい
授業をききながらそんなことばかり考えていた
前世では旅行などほとんど行ったことはないし そんな時間もお金もなかった
今度は 世界を見るんだ
魔法学の授業も進み 照明魔法を習い ここまでで座学は終了のようだ
これ以降はいわゆる攻撃魔法など、実際に魔法を行使して行うものらしい
ここで適性魔術ごとの授業に変わるので マリーとシャールとは別の授業になってしまった
すこし寂しいが仕方がないだろう
そして魔術適正のなかった生徒はここで終了になるそうだ
なので次からは少ない人数かなと思ったがそうでもないらしく
属性ごとに分けられた全ての学年の生徒なので上の学年と一緒に受けるということになるらしい
なるほど
次が楽しみだ
小物作りはいま いわゆるレザークラフトというものに挑戦中だ
まずは簡単なナイフの鞘から
レザークラフトはやったことはないが作り方は知っている
皮の小物が好きで よく動画を見ていたのだ
皮の切れ端しか無いので なるべく似た色 厚さもそこまで差のないモノを選別しておく
レザーに穴を開けてから縫う ほんとは接着剤でくっつけたい部分もあるのだが
接着剤は見つけられなかったので そこは縫う箇所を増やしてみた
ナイフの鞘が出来た なかなか上手にできたのじゃなかろうか
仕上げに ブサ猫ちゃんの焼き印をしておく
うん いい出来だ
もうひとつ作りたいのは 小銭入れ 馬蹄型というやつだ
留め具などを必要としないが ピッタリはまるように型を作らないといけない
ひとつ作ってみたが ピッタリはまらずゆるくなってしまった
型を微調整して 再挑戦だ
ふたつ目も少しゆるく 満足できなかったので もうひとつ作ることにした
皮ももうない ラストチャンスだ
みっつ目でやっと納得のいくものが出来た コレコレ開け閉めがきもちいいー
最後に焼き印もしておく これで完成だ これは金貨入れだ 高級品だからね (ドヤァ)
畑も順調だ毎日 植物魔法をつかい 雑草を抜き
もうすぐ ジャガも収穫できそうだ
おいしくなーれ おいしくなーれ
玉ねぎっぽいやつも 種が乾燥したので 植えてみる
たっぷり水をあげて お祈りだ 育ちますようにーー
毎日充実してるのに 少し不安なことがある
父と姉がおとなしいことだ
これまで定期的にややこしいことをしてきたが最近おとなしい
まあ父は最近ご飯に文句言ってきたので おとなしくはないか
でも問題は姉だ
あっても嫌味しか言って来ない
なんでそんな嫌われないといけないのか
私にはさっぱりだけれど
妹は相変わらずだ ぷくぷくだし まるまるしている
もうすぐ3才だししっかりしてきた
姉のように育たないことを祈ろう
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水の魔石アルバイトの日
ロスター「今日は500個もって来ましたよ」と、嬉しそうに先生がいう
今日は150個を目標にとりあえずやって あとは時間と魔力次第でということになった
雑談をしながら 黙々と水の魔石を作っていく
ロスター「あの、ひとつ相談があるんですが・・・・・。」
「なんでしょうか?」
ロスター「”コツ” の発案者はアルノーラさんではないですか?」
「・・・・・・・。そう・・・・かもしれません。コツの話をした覚えはあります
でもマリーとシャールだけでほかはしらないんです、気づいたらすごく広まっていて」
ロスター「やはりそうでしたか、実は・・・・校長から
”コツ” の詳細と有用性、を論文にして出すべきだと言われまして・・・。」
「いいですね、みんなに広まればもっと使いやすくなるかもですね」
ロスター「・・・?いいのですか?私の名前で出すという事は私の功績になってしまうという事
発案者はあなたなのに・・・。」
「・・・?ぜんぜんいいですよ発案というほどのものじゃないですし
わたしはろんぶんなんて書けないです。でも、いいものならみんなに知ってほしいです」
ロスター先生はすごく驚いた顔だった そんなおかしな事を言っただろうか?
ロスター「では、私が論文を書いてもいいですか?」
「はい、もちろんです」
ロスター「わかりました。書かせていただきます。代わりにお願いしたいことが・・・・・
これからここで作ったもののお給金はすべて受け取ってください。
論文を書くことで得られる利益が大きすぎます、なのでせめて一緒につくった
魔石の代金だけでも受け取ってください。 でないと論文は出せません。」
「せんせい・・・・。わかりました。でも作りすぎないでくださいね?」
ロスター「それは・・・・アルノーラさんがたくさん作るなら私も作りますよ?
まだまだ負けたくはありませんし!」
「・・・・。せっかく勝てるチャンスだったのに。 ふふふ」
ロスター「ははは、なんてずる賢い生徒なんですか、もう少しで騙されそうでしたよ はははははは」
「ふふっふふふふふ」
こうしてこの日は 話をしながらも作業を進めて
2人あわせて400個を作った 報酬は金貨12枚だ 日本円にして12万 まじか
ロスター「金額が大きくなってきましたので、親御さんに預金ができるように
相談してみてくださいね」
「よきん、ですか?」
ロスター「ええ、ギルドでは預金といってお金を預けておくことができます
商業ギルドや冒険者ギルドでできますよ」
「なるほど、わかりました。今日もありがとうございました」
ロスター「わたしの方こそありがとうございました。きっと素晴らしい論文にしてみせます」
「先生がんばってください、ではおつかれさまでした。さようならー」
教室をでて帰宅する
かなりの金額になってきてしまった
とりあえず金貨3枚は渡すことは確定で お金が足りているか一応聞いてみるかな?
足りないとは言ってくれないかもしれないけれど・・・・・。
ありがとござした!




