魔法学教師ロスターの挑戦と苦悩
アルノーラさんの ”コツ” の話を聞き
これまでの授業を見直すことにした
今の2年生は 24名 魔力操作で魔石を光らせることができるのは 20名
属性魔術を魔石に込めることができるのはたった3名
ここからあの ”コツ” でどこまで成長できるのか
ロスター「みなさんこんにちは、今日から授業のやり方を少し変えたいと思います
水の魔術適正はこちらに、ここで水に触ったり、すくってみたりして
水がどういう動きをするのか、どんな感触なのか、感じてみてください。
感覚をつかめた人から魔石に水の魔力を入れるというイメージをしっかり持ち
属性魔術に挑戦してみて下さい。できなかった場合はまた水に触れるところから
これの繰り返しです。がんばってみてくださいね。」
ロスター「火の魔術適正はこちらに、ロウソクを持ってきましたので 火をよく観察してください
熱さや、揺らぎなど・・・・・・・・・・・。」
水の適性と同じように良く観察して感覚を掴むように説明する
ロスター「風の魔術適正はこちらに、風は目には見えませんなのでリボンと風車を用意しました
これを使って風がどんなものか観察してください・・・・・・・・・・。」
こちらも同じように説明だ
ロスター「土の魔術適正はこちらに、土を持って来ましたので よく観察してください
重さや質感を確かめて・・・・・・・・・・・・・。」
こちらも同じように説明だ
ロスター「魔力操作を練習中のかたはこちらに来て下さい」
この子たちは約1年間あきらめずにずっと魔力操作を頑張ってきた子たちだ
ほとんどは、途中であきらめて授業に来なくなってしまった
ぜひこの子たちにはできるようになってほしい。
ロスター「いいですか?今から ”コツ” を教えます。しっかり聞いて下さいね。
まず、目を閉じて・・・・・・・・・・・・・・・・。」
アルノーラさんから教えてもらったコツをそのまま伝える
ゆっくり なるべく丁寧に話して あとは子供たちを信じる
「で、できた!!」
ロスター「良くできました! 頑張りましたね。 そこからもう少し集中して
強く魔力をこめてみて光が強くなるように頑張ってください。」
そこからはもう早かった
魔力操作を覚えて 属性魔術の方に混ざってもらう
説明は先にやっていた子供たちにお願いした 人に教えるというのは自分の勉強にもなる
そして授業時間は終わり
結果は約半数が属性魔術を魔石に込めることが出来るようになった
子供たちも嬉しそうで 私も大変嬉しい
もう少し練習すれば全員が習得できそうだなと思った
授業の終わりに、属性魔術が出来るようになった子は
まだ練習中の子に教えてあげて欲しいこと、そして出来るようになった子も
楽に出来るようになるまで練習してほしいことを言っておいた。
次の授業で会うのがとても楽しみだ
授業終わりに校長先生からの呼び出しで校長室に向かう
校長室には教頭先生もいた
校長「魔法学の授業はどうでしたか?」
ロスター「どの学年も”コツ”を取り入れたところ未収得の子供 全クラスの約半数が
できるようになりました。魔力操作に至ってはすべての生徒が出来るようになりました。」
教頭「なんと・・・・・。」
校長「それは素晴らしい結果ですね、ロスター先生このことを論文にして発表することを考えては?
これはすべての魔術教師の助けにもなりますし、国の発展にもなります。」
ロスター「それは・・・・・、私が考えだしたわけではないですし・・・。」
校長「気持ちはわかります、ですが発案者がわからない今、こうするしか無いのでは?
子供たちが生み出した偶然の産物かもしれませんしね。」
ロスター「たしかに、そうかもしれませんが・・・・・。」
教頭「自分の発案でないと、論文にもかけばよいのでは?
子供たちを教えていた上で発生した偶然の産物だと、そしてその現象を発見したので
みなさんに知らせるために論文として発表した。これで良いのでは?」
校長「そうですね、どうですか?ロスター先生?」
ロスター「・・・・・・。少し、考えさせて下さい。」
校長「そうですか、無理にとは言いませんが魔術の発展のためには発表した方が良いと思いますよ
よく考えて、気持ちが決まったらまた報告お願いしますね。」
ロスター「はい、わかりました。では失礼します。」
校長室を後にする
さて、どうしたものか・・・・・・・・。
ありがとござした!




