ダンジョン生活5日目
『平原の風』パーティと夜ごはんを一緒に食べて
女性陣のリクエストでお風呂を用意
仕切りが何もないので、テントの裏に浴槽を設置して
気持ち仕切りが出来るようにした
2人とも旦那さんなので、そこまで気にしないと言っていたが
ガロルドもいるのだ、多少は気にして欲しい
なので、男性たちはお風呂に入っている間、私たちのテントへ招待した
ファイン「すげー、こんなテント見た事ない・・・・」
レイジ「空間拡張もありますね・・・見た目と中の広さが全然違う・・・」
ガロルド「ダンジョンの下層で出たドロップ品だからな、もう二度と手に入らないかもしれない」
ファイン「凄すぎる・・・」
レイジ「ここに2人で生活って事は結婚しているのですか?」
ガロルド「・・・・していない」
「うん、恋人でもないです」
「「は?」」
そういう反応になるよねー
「私、まだ未成年なので!」
この反応にはこれで返すに限る、うん
「「え?」」
ガロルド「ルラはまだ14才だ」
「「ええーーー!」」
うんうん、そういう反応はいつもだよ
ファイン「てっきり17くらいかと思ったわ・・・」
レイジ「ですね、成人はしているものかと・・・・っていう事は14才でSランク・・・・」
「へへっ、そうなりますね」
ファイン「ひえーーー、想像を超える超える」
レイジ「もう驚かないと思っていても次々出ますね・・・」
ガロルド「俺でさえ驚く事があるからな・・・・」
ガロルドも?まだ驚く事あった?
ファイン「相方がそういうなら、よっぽど規格外なんだろうな・・・」
レイジ「従魔が驚きの最高潮と思ってました・・・・」
ガロルド「きっとまだまだありそうだけどな」
えー、心外だなー
テントの中でお茶を飲みながらお話
何故か、私の規格外の話になってしまって居心地が悪い・・・・
ファイン「花祭りも凄かったしなー」
レイジ「はい、あれは見事でした。まるで華そのものでしたね」
ガロルド「俺もそう思った」
「え?見てたんですか?恥ずかしー」
どうやらしっかりと見られていたらしい
ファイン「恥ずかしい?そんな風には見えなかったけどな・・・」
「もう周りなんて見えなかったですから・・・途中から音も聞こえなくなりました」
レイジ「それほどの回転と集中だったという事でしょうか・・・恐ろしいですね・・・。ところで決勝で持っていた双剣は普段戦闘で使っているものですよね?見事なものでしたが、赤くたなびいて見えたのは剣から出ているものですか?」
「はい、ヒヒイロカネで作ってもらった双剣で、元は金色なんですけど、赤く光を帯びているんですよね」
言いながら双剣をひとつ出して見せた
ファイン「ヒヒイロカネ!」
レイジ「見た事はないですが、聞いた事はあります。かなり貴重な金属だとは思いますが・・・」
ガロルド「これもダンジョンで見つけた物だ、俺も持っている」
「うん、ガロもヒヒイロカネの剣だよ」
ファイン「Sランクすげー」
レイジ「ちょっとだけ・・・・刀身を見せてもらえませんか?」
「はい、いいですよー」
少し抜いて、テーブルに乗せた
ファイン「すっげ・・・」
レイジ「これは・・・・美しいです・・・。これが回転によって花びらのように見えていたのでしょうね・・・見事です・・・・」
なるほどー、周りからはそう見えていたのか
ファイン「最初こそ花に見えていたけど、後半は赤い竜巻みたいだったけどな!誰も近づけないって」
竜巻・・・・しかも赤いって・・・死の竜巻みたいだ・・・
レイジ「それも美しかったですけどね」
ガロルド「ああ、キレイだった」
「ふふっ、ありがとうございます。自分では見れないのが残念です」
ファイン「確かに、自分では見れないわなー。ベルアート様とは違うキレイさだもんな」
レイジ「ベルアート様は芸術的ですものね」
「本当にキレイな人ですよねー」
これには同感だ、ベルアート様は表面だけでは表せない美しさがある
ファイン「ああ、町の自慢だな」
レイジ「ベルアート様を嫌う人はいないんじゃないかと思うほどですものね」
「ふふっ、いつかあんな風になりたいなって思います」
ガロルド「ルラならなれるだろう」
ファイン「ああ、きっとなれる」
レイジ「そうですねー、同感です」
「ええ!ほんとですか?」
自分では毛色が違うと思っている、ベルアート様にはベルアート様にしかない美しさがある
自分はちょっと特殊だ
ガロルド「ルラは周りの評価との落差が凄い」
え?
ファイン「ああ、ちょっと自己評価低すぎじゃないか?」
ええ?
レイジ「そうかもしれませんねー、十分Sランクですよ?」
えええ?
全然そうは思えないんだけど・・・
ちょっとした事で落ち込むし、イラっとするし、すぐに逃げ出したくなるし
自分に自信なんてない・・・
ガロルド「ルラは自分が思っている以上に魅力的だぞ」
ファイン「違いねぇ」
レイジ「同感ですね」
ええーーーー、ちょっと同感できないな・・・
ご飯が美味しい事に全振りしてない?
納得できないでいると、女性陣がお風呂から上がって、テントの中に入って来た
パイン「お邪魔しまーす」
メルト「わぁー凄い」
ファイン「おかえり」
レイジ「凄いですよね」
パイン「うん、見た目と中の広さが違い過ぎない?」
メルト「空間魔法ね、もうここまで来ると部屋ねー」
ファイン「ダンジョンの下層のドロップ品らしいぞ、取りにいくか?」
メルト「下層って踏破するって事?無理でしょう」
レイジ「命をかけても無理でしょうねー」
パイン「羨ましいー」
テントの中が一気に賑やかになって
ひとしきり見学して、満足して自分たちのテントに帰っていった
ガロルド「賑やかだったな」
「うん、良いパーティだね」
夫婦同士のパーティで仲も良くて、とても素敵だなって思った
自分が成人したらどうなるんだろうか?
いつか自分やガロルドに好きな人や、恋人ができたら
このパーティは終わる?
ガロルドがどっかに行くのは嫌だな・・・
うっすらとそんな事を思ってガロルドの顔を見た
ガロルド「どうした?」
「・・・・ううん、何でもない」
今考えても仕方ない事だ、その時が来たら考えよう
ちょっともやっとした気持ちを誤魔化して、寝る事にした
寝るのが一番だ
翌朝、『平原の風』は地上に戻るので、バイバイをして
自分たちは日課の『花グモの蜜』狩りをした
「あと何日くらい居ようか・・・・」
ガロルド「今日で5日目か?」
「たぶん?」
ガロルド「いくらあってもいいとは思うが、1つで5本分の自白薬だったよな?エリクサーは1つ何本できるかわからないのだとしたら、もう少しはあった方がいいんじゃないか?」
「うーーん、そうだよね」
そうなんだよね、エリクサーを作って何本分になるのかはわからないんだ
もしかしたら1本しか作れないかもしれない
ガロルドの分も確保しておきたいから、最低2本はエリクサーを作りたい
もう少しは欲しいな・・・・
「もうちょっとは確保しておきたいかな」
ガロルド「だな、俺は散歩ができれば特に不自由はしてないが、ルラは飽きたのか?」
「うん、ちょっと。何か楽しい事ないかなって思っている」
ガロルド「じゃあ、メシでも作って売るのはどうだ?」
「あ、なるほど?」
それはいいかもしれない
何日もダンジョンにいるから、お肉は特にたくさんある
蓮根もたくさん採取したから、配れるくらいはある
3階にはサトウキビを採取に来る冒険者もたくさんいるし
屋台をすれば喜んでくれるかもしれない
「いいね、ちょっとやってみようかな?」
ガロルド「じゃあ、俺はラット狩りでもやろう」
「・・・・ジャーキーの食べれる量は増えないよ?」
ギクッとするガロルド
ガロルド「・・・・・少しもか?」
「食べ過ぎ、良くない!」
ガロルド「・・・・・・・わかった」
ちょっとしょんぼりしてしまったが、仕方ない
毎日食べるのも止めたい所なんだから
「でも、ラットのお肉の串焼きは美味しかったから、作ってみてもいいかも」
ガロルド「それはいいな!」
別の料理で釣る作戦成功だ、ふっふっふー
こうして、やる事ができた事を喜んで3階に戻った
さあ、何を売り出そうかなー?
ありがとござした!




