蓮根採取と、料理と普及
蓮根採取をしていたら、他の冒険者パーティに見つかってしまった
何に使うのか聞かれたので、料理を振舞う事にして
食べやすいものを作って食べてもらい
自分も一緒に食べた
何故、何日もここにいるのか聞かれたので
『花グモの蜜』が目的で、蓮根取りは暇つぶし、そう説明した
ファイン「話はわかった。で、このレンコンってやつは売らないのか?」
「売る?いえ、自分たちで楽しむようなので・・・・」
メルト「きっと町の名産になると思うんだけど・・・」
レイジ「赤亀がいるし、水を抜く必要があるのなら、採取は難易度がかなり高いですけど・・・」
パイン「気軽に食べれるようになりたいわねー」
じっと視線を向けられる
どういう事?私に流通させて欲しいって事かな?
「採取したものをいくらか売りに出す事はできても、今後もこの町にいるわけじゃないので定期的に納品はできませんよ。流通させたいのなら専門の人を雇う方が良いのでは?」
ファイン「だよなー・・・ギルマスに頼んでみるか・・・」
メルト「水を抜くのはどうやってやっているの?」
「収納が使えるので、そこに入れています。採取が終われば戻すんです」
メルト「なるほどね?専用の魔法カバンを用意してもらえれば可能かな?」
ファイン「泥を落とす為の水魔法の使い手もいるんじゃないか?」
メルト「そうねえ」
「あ、蓮根は乾燥すると変色したりするので、できるだけ乾燥しないようにした方がいいです。氷水につけておくのが一番良いと思いますけど。泥付きのまま持って帰って、使う前に泥を落とすのがいいかと思います」
ファイン「難易度が上がった・・・・」
メルト「時間停止の魔法カバンがあるかしら?」
レイジ「その日に消費するのなら、そこまで徹底しなくてもいいんじゃないですか?例えば飲食店に直接卸して、料理に使ってもらうとか」
メルト「なるほど・・・その日に消費するって事ね・・・一度、商業ギルドとギルマスに相談した方がよさそうね」
ファイン「ああ、そうしよう」
どうやら、地上でも流通させたいみたいだ
「じゃあ、蓮根の保存方法とか注意点。料理の仕方とかいくつか書いておきましょうか?」
ファイン「いいのか?」
「はい、お店で食べれるようになるのなら私も嬉しいですし」
ファイン「頼む!」
メルト「いいの?商業ギルドへ登録しておけば収入になるわよ?」
「はい、日持ちしない野菜なので、この町の特産として丁度いいんじゃないですか?商業ギルドか、冒険者ギルドで取り扱ってもらえればいいんじゃないでしょうか?」
ファイン「それはいいな。冒険者ギルドで管理するようにして、商業ギルドに噛んでもらう、それなら丸いんじゃないか?」
メルト「いいわね。ありがとうルラさん」
「はい、特に広めるつもりも無かったですけど、いい機会ですし。あとはお願いします」
採取の難易度が高いから、教えても広まらないかな?とか思ってたけど
予想外だった、こんなに好きになってもらえるなんて
お腹がいっぱいになったら、蓮根採取の続きをする事になった
ファインさん達にも取り方を教える為に一緒にやる
水着なんて持っていないので、パンツ一丁だけどね、ふふっ
女性2人は池の外で、泥の洗浄だ
「この先に付いている事が多いんで、たどって行って取るんですけど、力ずくだと折れてしまうんで注意です。できれば水魔法で泥をよけれると取りやすいんですけどね」
言いながら水魔法で泥をよけて、蓮根を収穫
ファイン「な、なるほどな・・・・器用だな・・・」
レイジ「これですね・・・これはなかなか・・・」
泥の中の蓮根を見つけて取り出そうとしている
傍に行って、水魔法で泥を避けてあげるとズルっと出て来た
レイジ「ははっ、これは気持ちいいですね」
なかなかの大物がでてきた
「大きいですねー、良い感じです」
ファイン「あ、折れたかも・・・・」
ファインさんは泥の中で折れてしまったみたいだ
「じゃあ、水の魔石を使って見て下さい。はい、どうぞ」
自前の水の魔石を渡す
ファイン「いいのか?」
「はい、いつでも自分で作れますので」
ファイン「すげー。さすがSランク」
そんな感じで楽しく蓮根採取していると、ガロルドが戻ってきた
ガロルド「・・・・・見つかったか・・・」
池の中と外を見て、呟いている
えへへへ、見つかっちゃったんだよー
不可抗力だ
「おかえりー。もうすぐ終わるからー」
ガロルド「ああ」
ガロルドは池の縁で泥落としをしている女性陣と自己紹介をしている
この現状の説明もお願いしたい
ガロルドも戻って来たので、採取を終わらせて、池を出る
マイクロファインバブルシャワーで洗い流して
もちろん、ファインさんとレイジさんも
浴槽を取り出して、お湯を入れた
ファイン「まじか・・・・」
レイジ「これは家に置くものですよね・・・」
「ダンジョンでもお風呂に入りたくて買ったんです」
ファイン「Sランクだなー」
レイジ「Sランクですねー」
お湯を入れて、湯船につかる
「はぁー」気持ちいい
泥の中はそれほど冷たくはないけど、長時間入っていると冷える
収穫したあとの冷えた体にお風呂は最高だ
ファイン「ああーー、気持ちい」
レイジ「いいですねー」
2人も溶けそうになっている
ファイン「これは収穫あとに入れるように、ダンジョンに持ってくるのもアリだな」
レイジ「ふふっ、贅沢ですけど、賛成ですね」
パイン「いいなー、ダンジョンでお風呂とか贅沢ー」
メルト「ほんとねー」
「お二人も後で入ってもいいですよ。お湯も入れ直しますし」
パイン「本当?」
メルト「嬉しいわー」
体が温まった所で湯船から上がって、体を乾かす
「夜ごはんを作りますんで、みなさんも一緒にどうですか?」
ファイン「いいのか!?」
「はい、少し量が増えても大丈夫ですよー」
レイジ「嬉しいですねー」
メルト「ルラさんの料理美味しいから嬉しいわー」
パイン「ご飯!たべたーい!」
ファイン「ありがとう。料金は請求してくれ」
「うーん、じゃあ銀貨2枚で!いつもそうなんで」
ファイン「安いな!もちろん喜んで払う!」
レイジ「ダンジョンで温かい食事ができるなんて、金貨を払ってもいいくらいですよー」
パイン「うんうん」
「みなさんのお口に合うかわかりませんけど、頑張って作りますー」
服を着て、料理に取り掛かる
ガロルドはみなさんと自己紹介の続きだ
さて、何を作ろうか
赤牛がたくさんあるので、ローストビーフがいいかな
簡単だし、良い赤身できっと美味しい
あとは蓮根も使いたい、蓮根スープ
これは蓮根をすりおろして入れて、トロミがあるものだ
ダイスカットした蓮根も入れて、鶏だし、ショウガ、少しの酢、ごま油
シイタケと、最後に溶き卵を入れて、完成
あとは蓮根のサラダもいいね、葉野菜と、薄く切った蓮根、胡麻ドレッシングで
もうひとつ、蓮根のカリカリチーズ焼き
5ミリくらいに切った蓮根を両面しっかりと焼いて、フライパンにチーズを敷いて
その上に焼いた蓮根を乗せて、チーズがカリカリになるまで焼く
これだけで完成だ、仕上げにちょっとだけ醤油をたらして食べると最高
七味とかも合うんだよねー
次は炒め物、蓮根は乱切り、エビを一口サイズに切って
フライパンで油を熱して、ニンニクの薄切りを入れて香りが出るまで待つ
そこにエビを入れて、表面が色づくくらい炒めて、取り出す
片栗粉をまぶした蓮根を同じフライパンでしっかりと炒めて、そこにエビとニンニクを戻す
仕上げに塩コショウで味付け、少し麺つゆを入れて、味付けしたら完成!
ローストビーフも良い感じに焼けているかな?切って確かめる
「うん、良い色だー」
ローストビーフで出て来た肉汁を使って和風ソースを作って、できあがりー
スライスしたローストビーフに適当に葉野菜で飾り付けして、ソースをかけて
パンと、おにぎり両方用意すれば、テーブルの上は美味しそうな料理でいっぱいだ
「はーーーい。ご飯が出来ましたよー」
「「「おおーーーー」」」
ガロルド「美味そうだ・・・」
ファイン「凄い数だな!」
メルト「どれも美味しそうねー」
パイン「絶対美味しいでしょー!」
レイジ「匂いがもう最高ですね!」
「ふふっ、どれでも好きな物を取って食べてくださいね。ローストビーフ以外は全部蓮根を使ってみました。スープにはすりおろした蓮根も入ってますんで、色んな蓮根を楽しんで下さい」
ファイン「全部レンコンが?」
メルト「すごいわ、すごいわ」
パイン「すりおろしても使えるのねー」
レイジ「これは楽しみですねー」
「じゃ、いただきます!」
カトラリーや取り皿が行きわたった所で、みんなが思い思いの料理を取る
私はもちろんローストビーフからだ!
赤牛の赤身が何とも美味しそうで・・・・味見で食べた端っこでさえ美味しかったんだ
この真ん中が美味しくない訳がない・・・・
一切れ食べて、唸った
「うーーん、美味しすぎる・・・・赤身最高」
柔らかくて、しっかりとしたお肉の味、和風ソースにして良かった・・・
ガロルド「赤牛の肉だよな?凄く美味い」
「ね!ローストビーフにするのが正解かも!」
ガロルド「ああ、凄く美味い。いつも美味いんだけどな」
「ふふっ、ありがとう」
いつも美味しいって感想を言ってくれるガロルド、そんな小さな事が嬉しい
色んな料理を食べては喜んでくれるみんなを見て、笑顔になる
自分で食べるのも楽しみだけど、こうやって色んな人に美味しいって言ってもらえるのも大好きだ
だって、嬉しくて、美味しくて、悪い事なんて何もない
作って良かったなーって思える
色んな蓮根料理を食べて、これはあーだこーだと話すのも楽しい
蓮根料理が流通したら、色んな創作料理もできるだろう
楽しみだ!!
ありがとござした!




