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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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ガロルドの話 8

火竜を倒したあとの、ドロップ品は凄かった


ルラに合わせたような弓が出て来た

かなりのレアドロップだろう


偶然ではない気がした、「ダンジョンが聞いていた?」

ルラが嬉しそうなら、偶然だろうが、必然だろうが何でも良い


「聞いててくれたの?ありがとう」

本人も深くは考えずに受け入れたみたいだ


魔力で矢を作るという弓はかなりの威力だ

試しうちの矢がダンジョンの壁に刺さった


他にも謎のナイフが出てきたが、きっとルラに関係する物のような気がした

ただの勘だが


そのまま最下層で一泊してから、朝に外に出た


踏破の報告をしたが、誰もが驚いていた

短期間、しかも2人パーティだ

ギルドマスターにも報告をしたが、終始驚いていた

信じられないのも無理はない


全てを見て来た自分でさえ、驚きの連続だった

ルラと2匹がいなければ踏破はできなかった

俺は幸運だった



報告を終えて、銀龍のみんなにも報告と、ミスリルの話をした

そして俺たちはヒヒイロカネで新しい武器を作る事にした

この町にいる鍛冶師は良い腕なので丁度良かった


俺の剣も寿命だったんだろう、火竜を切ろうとして折れたのなら

十分すぎるぐらい耐えてくれたと思う



ダンジョンのドロップ品の買取も凄い事になった

今までとは桁が違う、2人で半分になるわけだが、それでも凄い金額だ


大きい稼ぎがあった時は、自分が元いた孤児院へ仕送りをするようにしている

今回も、仕送りをした

ルラと相談して、この町の孤児院にも寄付をする事にした

一緒に見に行った孤児院はかなりガタが来ていたから、丁度良かったかもしれない


しかし、俺は金だけ寄付するつもりかと思っていた・・・


でもルラは孤児院を立て直す必要があると判断して

すぐに業者を手配して、「手伝う」と言い出した


業者が来てからは早かった

すぐに立て直しの計画を立てて、庭に仮りの家を建てた

仮りとはいえ、しっかりと住めるレベルだ

そして、孤児院の解体や、建設もできる事は全て手伝っていた

特に資材運びにはルラの収納があれば一瞬だった

3か月はかかる工事もルラが手伝えば1月ほどで終わった


現場作業員が資材の用意を急ぐほどだった

本当にルラには毎度驚かされたが、加工がここまで得意とは・・・

もはや職人レベルでは?

話を聞いてみれば、指名依頼で加工を手伝いに工房へ行く事も多かったそうだ

やっぱり、職人だ・・・


俺はルラが建設を手伝っている間に、子供たちとの相手と2匹の相手をしていた

運動不足になるからな、散歩と子供たちと追いかけっこだ

2匹は飛べるからほぼ反則みたいなものだが


子供たちは逃げ回っているだけでも楽しいからな

適当に追いかけてやれば楽しそうにしていた

剣を教えてくれと頼んでくる子供には木の棒で教えてやった


そんな平和な毎日を送っていると、あっという間に孤児院は再建した


新しい孤児院へ引っ越しをして、子供達へ買っていたものを渡す

服や小物、それにルラが作った浄化版、そして木彫りの動物(?)たちだ


ルラが子供の時に作ったという動物たちは、どれも丸くて・・・・面白い顔をしている

見た事がない生き物たちだ


ルラいわく「ぶさかわ」なのだそうで

どれも戦闘能力はなさそうな、体と顔だ

小鳥なんて飛ぶ気がなさそうな形をしている

子供たちには大人気だったが・・・・・


ルラは独特の感性を持っているな・・・・



孤児院へ別れを言って、自分たちの剣を受け取りに行く

出してもらった剣は文句なしに美しかった

ヒヒイロカネは鍛えると、こんなに輝くものかとビックリした

剣を振ると、赤い軌跡を残す


ルラの双剣も驚くほどキレイだった


裏庭で試し切りをさせてもらったが、文句のつけようがない

ルラがだした丸太が面白いくらい切れる

ヌルっと切れるとはこういう事だろう


ルラの試し切りは、乱舞の様だった

軽い音で切り刻まれていく丸太、回転しては速度を増しているようだ

しかも美しい、赤い軌跡がまるで花びらみたいだ

ヒヒイロカネは双剣のためのものかもしれない、そう思うほどだった


しかも、ルラの双剣は魔力の通りが異常に良いらしく

双剣の刀身を超えて、なお魔力の刃が伸びていた


ドワーフの紋様が刻まれているから、さらに魔力の通りが良くなっているようで

俺の剣とは段違いだった


追加で俺の剣にも紋様を入れてもらうように頼んだ

これで飛ぶ斬撃が放てるようになるかもしれない、そう思うと嬉しかった

剣を再び預けて、宿に戻ると「ギルドマスターが呼んでいた」と伝言があった


翌日にギルドマスターの所へ向かうと、皇国から買取してもらった事の説明だった

ちょっと話にくそうに話していたから、何か問題があったのだろうと思ってたが

話の途中で「皇帝陛下からの使者」を名乗る男が騎士を連れて入って来た


口上をベラベラと喋って、「皇都へ一緒に来い」と言いたいみたいだ

ルラは即断っていたが、俺も同意だ

褒章もSランクも皇国からもらうものではないと思っている

国の為に踏破したわけではないし、Sランク認定と共に抱え込みたいだけだろう

しかも、一番の狙いはドラゴン、アルジャンだろう


ギルドマスターは「断ったが勝手についてきた」と言っている

なるほどな、全然人の話を聞く気がなさそうだもんな、この男


しばらく、自称使者との押し問答していたが

ルラを貶めるような事を言いだした

そろそろ切れてもいいだろうか?と思っていたら


2匹が起きて来て、自称使者がアルジャンを見た


ダンジョン踏破もドラゴンの力だろうと言い出した

声を荒げて興奮していた男


そこでルラへの敵意と感じたのか、アルジャンが突然大きくなって

男を威嚇した


これには驚いたが、ルラはアルジャンをなだめていた

ルラはアルジャンを撫でて落ち着かせている

間違いなくアルジャンの主人はルラなのだろう


「さあ、帰ってください。アルジャンがこれ以上怒らないうちに」

そう言い放つと、使者と騎士は逃げて行った


大きくなったアルジャンを見て喜んでいるルラ

大きさが変わっても変わらず可愛いらしい



とりあえず今後の話をして、Sランクを目指す事となった

ダンジョン踏破で有名になった今、国が干渉してくる事も増えるだろう

対抗手段としてはSランクになる事が一番良いかもしれない

そもそもそれ以外に対抗手段がない

逃げて他の国に行くくらいだ


Sランクまでなれば、安易に手を出そうとは思わないだろう、との考えだ

俺もそのことには賛成だ


その後、アルジャンは元の大きさに戻った

自在に大きくなったり出来るらしい、さすがドラゴン


とにかく、皇国からの呼び出しには答える気がないので

これ以上追ってくるのなら対処しなければならない

だが、ギルドマスターが「任せておけ」と言ってくれたので信じる事にした

話がわかるギルドマスターで良かった


剣が完成次第、町を出発する事を決めた


旅立つ前に、孤児院や、銀龍のみんなに挨拶をした

銀龍には皇国からの使者がどんなヤツだったのかの話もした



国に取り立ててもらえて喜ぶ冒険者もいるかも知れないが

俺たちは違う


ルラがもし、そっちを選んでいたらついて行っただろうか?

いや、止めていただろうな

そんな事も考えた


ルラと今後について話をしつつ、翌朝に出来上がった剣を持って町を出た


ここでルラから聞かれたのは「高い所は平気?」だ

しかも、ルラは翼を持っていて、空を飛べるらしい

もう驚く事も減って来たかと思えば、予想の斜め上だ


町から離れたところでアルジャンが大きくなり、ルラが試しに乗ってみた

かなりのスピードで上昇していく・・・・


あれに俺が乗るのか?


戻ってきたルラは大丈夫そうだから乗って、と言う


アルジャンに断りを入れてから乗ってみたが、想像よりもずっと安定感がある

ルラがアルジャンへ確認を取っていたが、大丈夫だそうだ


しっかりとアルジャンに掴まっていると、アルジャンが飛び立った

凄い勢いで一度目を閉じてしまったが

次に目を開けると上空にいた、見た事が無い景色だ


「アルジャン凄いな・・・・」

「きゅぃーーー」

嬉しそうに飛ぶアルジャンは、本当に俺が重くないみたいだ

旋回して地上に戻る、ルラがアルジャンを褒めていた

凄い、空を飛んだ、まさかこんな経験をする時が来るとは・・・・


驚いている間もなく、ルラが飛んでいこうと言う

ルラが取り出したものは、まさしく翼だ、それで飛ぶと言う


俺がアルジャンに乗って飛び立つと

ルラが翼を持って、ふわりと浮かんだと思うと徐々に上昇してきた

飛んでいる・・・・


アルジャンと並行して飛ぶルラ


とんでもない事になった・・・笑顔のルラは楽しそうだ

それを見て俺も笑顔になる



もう常識なんて無い

だが、これはこれで良い


ルラが楽しいなら、俺の世界も楽しいんだ

はじめて飛んだ空はドラゴンに乗って、そして横にはルラだ

最高じゃないか



俺はこれからもルラの全部を受け止めようと改めて思った

ありがとござした!

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