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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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ガロルドの話 4

バックホーンブルを狩りにいくルラについて行く事にした


ルラの後ろについて、バックホーンブルに近づいていく

なるべく気配を消して、しゃがみつつ、様子を見ながら

かなり慎重に距離を詰めて、岩の裏に隠れた

それでもかなりの距離がある



ここから狙うつもりか聞いたら

「はい、魔法で補助しながら飛ばすので。一発じゃ仕留め切れないと思うので、当たった瞬間に走ってとどめを刺しにいきます」

この距離で本当に可能なのか?とは思ったが、信じる事にした

俺には気づかれずにアレを狩る術はないしな


彼女が矢をつがえるのを見守る、2本を同時に射るようだ


彼女の放った矢は迷いなく飛び、少し魔法で軌道修正しているようだった

2頭の牛の首にそれぞれ刺さり、他の牛たちは散っていく

彼女の合図で走り出して、苦しんでいた牛の首を切った


近づいて改めてわかる、牛の大きさ

彼女の矢は半分以上が刺さっていた、並みの牛なら貫通していたかもしれない

威力も精度も普通じゃない


2本つがえていたが、2体狙っているとは思わなかった

多少矢が刺さっても逃げていくからな、2本で1体を仕留める気だと思っていた

面白い


彼女に聞いたところ、風魔法で、軌道も、威力も調整していたそうだ

俺にはできない事だ


牛の血抜きを待ちつつ、話をする

この大きさを解体できるかどうか?とか


そこでずっと気になっていた事を言った

「ガロルドでいい」

ずっと『さん』づけなのだ


「ガロルド?」

「ああ」


ちょと悩みつつも名前を呼んでくれた

嬉しい


そして牛を収納して戻る事にした

走って馬車に戻る、彼女が走るスピードにも慣れた


「もしかして、全然余裕ですか?」

「ああ」

「じゃ、もうちょっと早く」

そう言ってスピードを上げる


予想通り加減して走っていたみたいだ

そこからどんどんスピードを上げていく彼女はだんだんと笑顔になっていた

俺もだ、同じスピードで走れる人間はそういない


「ガロルド凄いね!早い!」

「ルラもな、俺ぐらい早いやつに初めて会った!」


ほぼ全力で走れば、馬車まではあっという間に着いた

みんなは仕留めていた所を見て、驚いていたし喜んでいた


俺も嬉しい事だったが、それよりもルラと走れた事に高揚していた

どきどきするのは走ったからか、興奮しているのか・・・・

わからないが、楽しかった



その後は護衛対象の提案で早くに野営準備する事になった

牛の解体の為だ、良い考えだ


みんなで協力して解体をする事になったが

ルラが土魔法で作業台を作り、まるで解体現場だ


腹を開いて、ルラが作った穴に内臓を捨てた

だが、ルラがいくつかの部位を回収していた・・・・食べる?いや従魔の餌かもしれない・・・

気になったが、後で聞いてみよう


解体を進めて、ルラが作業台で大きな肉塊を切り分けてくれる

肉以外にも脂身も回収していた、何かに使うのだろうか?

解体が終わり、ドロドロになったみんなをお湯で洗い流してくれた

なんて便利な魔法なんだ・・・


しかもそのまま風呂まで用意してくれた、最高だ


風呂に入りながらも眺めていると

魔法を器用に使いながら、解体現場を掃除していた

洗い流して、内臓を埋める、最後に浄化までかけていた

こんな平原までキレイにするなんて・・・綺麗好きか?


周りは「便利魔法少女」と呼んでいた

間違ってはいないな


その後も観察を続けた


キッチンを作って、考えごとをしているかと思えば、風呂に行った

何やら相談をして戻ってくると、ウロチョロし始めた


今度は何だ?


大きな石の前に立つと、叩いたり、触ったりして何かを確認している

何をするつもりだと思っていたら



切った


しかも2回


双剣で切った


あれは普通の剣ではない?

ミスリルには見えなかったが・・・・


板状にした石を収納に入れて、キッチンまで戻ってきた

土台らしきものを作って、その上にさっきの石を置いた

台にするつもりかと思って見ていると、表面を磨き始めた


加工も得意と言っていたが・・・ここで石を磨く????

満足したのか、キレイになった石板を浄化して

その上で、さっきの肉を切り始めた


見ているだけで面白い・・・・


他にも野菜を切ったりしていたが、そのためにわざわざ石を切り出したのか?

昨日は土魔法で作ったキッチンでしていたのに・・・


しばらく観察していると、石板の上を片付けて

石板の下に火をつけた


石を焼く?

上を浄化した後に・・・・ベーコンを焼きだした


そうか、鉄板の代わりか?

石板が?そんな事ができるのか・・・

はじめて見たな・・・



途中から、石板の前の席に陣取って

堂々と見学している

見ていて飽きない


カリカリに焼かれたベーコンが美味そうだ・・・・


「もう、お腹すいた?」

コクコクと頷く


アーバンが近づいて来て、じゃんけんで食べる順番を決める

なんて言い出した

「嫌だ」と拒否した


が、ダメだった

引っ張られていく、なぜなんだ、ずっと見ていたのに・・・


そして、激しいじゃんけん大会を勝ち抜き

堂々と1番乗りを勝ち取った


そして、ルラが目の前で大きな肉を焼いてくれた

石板の上で


なるほど、その大きさを焼くには石板が必要だったと言う事だな

手際よく焼いて


「ちょっと、燃えますのでご注意を」

そう言って、ステーキを燃やした、一瞬


そしてステーキに蓋をして、次に開いたときには

美味そうなステーキが完成していた


ルラが手際よく切り分けて、みんなに配ってくれる

ビックホーンブルのステーキを一人金貨一枚で提供すると言うルラ

確かに原価はゼロかもしれないが、町で食べるのなら金貨10枚はするという


こっそりと掴んだだけ金貨を入れようとしたが、止められた

目ざとい、そんな所も良い


そして、ルラの希望で金貨1枚で食べれる事になった

お金には執着がないみたいだな・・・・


ルラが焼いてくれたステーキは今までで一番美味いステーキだった

商人なんて泣いていたしな


肉も美味いんだろうが、ルラが焼いているから美味い気がした


ますますルラと一緒に居たいと思った


見ていて飽きない


面白い


可愛い


嫌な感じが少しもしない


俺はこんなに執着心が強い方だったのか?


自分がわからなくなってきた





翌朝も、起きてから

ルラが朝食を作っているのを横目で見ながら、素振りをした

朝からテキパキと動くルラを見るのは楽しい


しばらく観察しながら、素振りをしていると

ルラが何かを始めた、腕立て?じゃないな、動かない

一定の体位で静止している

その後に、飛んだりしゃがんだりし出した

やっぱりあれはトレーニングでは?


近づいて聞いてみると、やっぱりトレーニングらしい

横に立って、同じようにしてみる

簡単そうに見えるが、かなりの全身運動だ

ルラが簡単そうにやっているから、かなりの熟練度なんだろう


しばらくやっていると、デリックが来た

トレーニングだというと、参加してきた


数回やってこのキツさがわかると、「何かいするんだ?」と聞いて来た

そう言えば、聞いていなかった

「限界まで、やって、そっから、3回」

「は?なんだ、その、鬼ルール、は!」


さすがルラだ、トレーニングをわかっている

出来る回数だけやっていても成長はないからな


文句をいいつつも頑張るデリックはかなり限界が近そうだ

アーバンが起きて来たところで、ルラが、「あと3回」と言った

3回をしっかりやり切って終わった


良い運動だった、息も切れるぐらいだ


デリックは完全に死んでいる、地面に伸びっぱなしだ



アーバンにもヤレとデリックが言っていたが

アーバンは腰が痛いらしい


それを聞いたルラがアーバンを寝かせてマッサージを始めた

正直うらやましい・・・俺も腰が痛いと言おうか・・・さんざん動いた後だが・・・


うつ伏せになったアーバンを手で押しながら、揺すったり押したりしてマッサージをする事しばらく

アーバンが立ち上がると、痛みがなくなったと言う

魔法か?



自分も昔、腰がいたくなる事があったから知っていたと言う

昔・・・・もっと小さい時に?


苦労したんだな・・・



その後もルラをずっと見ていた

普段は真面目そうだが、嬉しそうに笑う顔は幼い

色んな知識を持っていて、アーバンの腰痛も良くなったみたいだ


夜に作ってくれた「すき焼き」とかいう物も

生の卵につけて食べるという、食べた事が無い物だった

腹を壊すかもしれないと思ったが、ルラが「大丈夫」というから信じた


結果、大丈夫だったし

美味すぎた

すき焼き、また食べたい・・・・


翌日も一緒にトレーニングをした

良い運動だ、護衛任務は運動不足になるからな


その後に起きて来た奴らも参加してきた

デリックが謎の対抗意識を燃やしていたが、俺が負けるはずがないだろう


今日は調子がいいのかアーバンも参加してきた

アイリスもだ

ルラが料理のために途中で抜けたが、誰も辞めない

辞めたら負けという雰囲気ができている

俺はまだまだできるが?


しばらくして、ルラが「ご飯ができたのでラスト3回」と言ったので

そこで終わった

他の奴らは死にそうだが、俺は元気だ、俺の勝ちだな



その後に出て来た、朝ごはんはまた美味かった

焼きたてのパンで、ベーコンが挟んである

もう一つはコーンが乗っている、どっちも美味い

焼きたてのパンなんて何年ぶりだろうか?

しかも野営で食べれるなんて・・・・凄いな


最終日の夜は「みんなでバーベキューがしたい」とルラが言ったので

それをする事になった

バーベキューとやらは、みんなで肉を焼く集まりらしい

ルラが用意してくれた肉を各々自分で焼いて食べる

最初に出て来た肉はタンと呼ばれるものらしく、不思議な食感だったが美味かった

「舌」だと聞いた時は驚いたが、俺はルラがコソコソいろんな部位を回収しているのを見ていた

なので、これがそうだったのか・・・くらいだ


自分で好きな部位を焼いて食べるバーベキューは楽しかったし

美味かった、自由に焼けるのが良いが、焼けるのを待つのがもどかしい


いつもはルラがみんなに料理を振舞っていて、一緒に食べれないが

これなら一緒に焼きながら、一緒に食べれるから良いな


何より

ルラが楽しそうなのが良い

ありがとござした!

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