屋台メニューを考えよう 2
お昼ご飯と、試食を終えて
屋台で出す料理の試作を続ける
話をしていた揚げパンは、米粉で作る事にした
米粉で作るとよりもちもち食感になるのだ
油で揚げているのに、軽くてもちもち
これも、みたらしのタレをかけても美味しいので
味のバリエーションとしては、みたらしのタレと、きな粉だ
ハザーマ「なるほど、美味い。これももちっとした食感があるが、団子とは違うな・・・・どちらが良いかと聞かれると困る所ではある。だが、子供はこちらの揚げパンの方が好きそうだ」
「うん、それは私も思う。問題はどっちを出すかなんだけど・・・」
ハザーマ「もうどちらも出せばいいんじゃないか?子供から大人まで喜ぶ屋台。きな粉棒は作り置きが出来るから、小さいモノを1本から買えるようにすればいいんじゃないだろうか?」
「作り置きに関しては、私の収納があるから全部気にしなくていいよ。実際に屋台で作る分は客寄せ分だとでも思ってくれれば」
ハザーマ「それは心強いな・・・じゃあ、もう全部売りに出そう。どれかにハマる人が現れるだろう」
「了解。じゃあちょっと材料を買い足すのもそうなんだけど、必要な材料で売ってないものがあるから、それを作るのだけ手伝ってもらっていい?」
ハザーマ「ああ、もちろんだ。何をすればいい?」
「片栗粉って言って、みたらしのタレにトロミを出したりするのに使うんだけど、芋の中にある『でんぷん』っていう成分だけを取り出すの」
ハザーマ「でんぷん・・・聞いた事がないな」
「まず、ジャガを剥いてからすりおろすんだけど、面倒なんで適当に切って」
ボウルを並べて、風魔法でフードプロセッサーしていく、出来るだけ細かくしたい
「で、細かくしたら水に入れる。混ぜて、布に包む。ハザーマさんはこれをもって絞って欲しいんです。こんな感じで」
ハザーマ「こうか?」
「そうそう、布の中のジャガから絞り出す感じで揉みこんで下さい。10分くらい」
ハザーマ「そんなにするのか・・・・頑張る」
「はい、私もやりますから」
第2弾を作るべく、皮を剥いてから適当に切って、フードプロセッサー
同じように布に包んで、水の中でもみもみ
しばらくやったら、放置で、水の中で沈んだものがデンプン、片栗粉だ
上澄みの水だけを捨てて、もう一度水を入れて混ぜる、放置、水を捨てるを繰り返すと
水が透明になるので、そこまでできたらOK
あとは沈殿している白いモノをほぐして、魔法で乾かしていく
ポロポロの白い塊が出来上がるので、フードプロセッサーで細かくサラサラにしたら
使いやすい片栗粉の出来上がりだ
ハザーマ「これが『片栗粉』か、ただの白い粉に見える」
「これで、お米にもちもち食感を出したり、タレにトロミを付けたりできるんですよ」
ハザーマ「こっちの絞ったカスはどうするんだ?」
「これはデンプンを絞ってしまったので、パサパサな食感なんです、他の料理に混ぜたりして消費しときますね。いつもは小麦粉生地に混ぜて使ったり、ポタージュスープに入れて使ったりしてます。これ単体ではパサパサしちゃうんでね」
ハザーマ「ほおー、食べれるのは食べれるのか」
「これ単体では美味しいものではないですけどね、さ、もう少し欲しいので、もうちょっと頑張って下さい」
ハザーマ「よし、頑張ろう」
こうして、2人で片栗粉作りを頑張っていたら
ユーハイム「なあ、忙しいか?」
「あ、ユーハイムさん、どうしたんですか?」
ユーハイム「いやな?・・・・ガロルドが急に強くなってな?・・・・さっきルラちゃんがなんかアドバイスしてただろう?」
「ああ、しましたよ。ガロが強くなったんなら良かったです。ふふっ」
ユーハイム「そこなんだよ、なんでアドバイスだけでそんなに強くなるんだ?一体何を言ったんだ?」
「そんな難しいアドバイスはしてないですけど・・・ガロは何て言ってます?」
ユーハイム「『秘密だ』って教えてくれないんだよ・・・」
「秘密なんだ・・・ふふっ。じゃあちょっと見に行ってもいいですか?ユーハイムさんも少し休憩しませんか?」
ユーハイム「そうだな、ちょっと休憩がてら見ようか」
ユーハイムさんと一緒に庭に行く
そこではドムさんとガロルドが組み合っていた
ドム「ふぬーー!」
ガロルド「ぐっ」
ドムさんが押しに来た力を受けて、少し下がり、ドムさんの突進力を利用して横投げした
ドム「うわっ」 どすん
場外に尻もちをつくドムさん、ガロルドの勝ちだ
ユーハイム「な?急に上手くなったんだよ」
「上手に使ってるね。ガロ」
ガロルド「ああ、ルラのアドバイス通りだ」
「ふふっ、良かった。でも、秘密にしてるんだって?」
ガロルド「・・・・・・。」
そっぽを向いてしまった
子供みたいだ
「ガロ、教えたくない気持ちもわかるけど、知ったところで上手く使えないと意味がないアドバイスだと思うんだ。それにガロの対戦相手が同じような感じだった時の練習ができないよ?」
ガロルド「それは・・・・そうだな」
「じゃあ、少し教えてあげたらどうかな?嫌ならいいんだけどね」
ガロルド「いや、教えよう」
ユーハイム「いいのか?じゃあ頼む」
2人で円の中心に立つ
ガロルド「ルラが言っていたのは、腰を低く、最初に片足が取れるなら取る、押されたら引け、引かれたら押す、相手のバランスを崩したら足を狙え、だ」
ユーハイム「そ、それだけか?」
ガロルド「ああ、実際に動きながらやったら意味がわかった」
そうなのだ、ガロルドは超感覚タイプ
コツさえ掴めば自分のものにするのも早い
ガロルド「やればわかるだろう」
ユーハイム「そ、そうか、やってみるか・・・・」
ドム「レディー、ファイト!」
2人とも腰を落として、合図とともに突進
ユーハイムさんがガロルドの足を取りに行ったけど、がっしりと上から掴まれた
そのまま持ち上げられて、場外へ運ばれる
ユーハイム「ああああああ」
ガロルド「素直すぎるだろう」
ドム「あっはっはっはっは!」
「ちょっとわかりやす過ぎますねえー」
あれではわかりやす過ぎる
「ちょっと失礼しますね」
靴を脱いで、ポンチョも脱ぐ、ハザーマさんに預けて
「誰か見本をお願いします」
ガロルド「え?自分でやるつもりか?」
「うん、ちょっと動きの説明だけ」
ドム「いや、さすがに・・・・」
ユーハイム「俺が一番小さいから、俺がやろう」
「お願いします」
円の中にユーハイムさんが来る
「まあ、最初は腰を落とす。これは当たり前なんですけど、最初の突進力を出すのも、受け止めるにも必要ですから、相手が腰の高いタイプなら足を取りに行くのが一番良いと思います。でもだいたいは組むところからスタートだと思うので」
ユーハイム「組むか?」
「はい、身体強化できますので、力を入れても大丈夫ですよ」
ユーハイム「そうは言うがな・・・・」
肩と肩を合わせてがっしりと組む
「まだ、行けます。まだ・・・・もうちょい・・・OKです」
ユーハイム「まじかよ」
体重差でどうしても受けきれない所まで来る、足が少しずつ押されて動いている
ここまで来たら
「いま、押されて少しづつ動いているんですけど、押されたら、引く」
ユーハイム「おーーーーーーーっと!」
急に引かれたユーハイムさんは前のめりになって完全にバランスを崩した
そこにしゃがんで、ユーハイムさんの足を手で払った
ユーハイム「ああああああーーー」
そのまま前に飛んでいくユーハイムさん
ユーハイムさんは手を突いて顔から落ちるのは防いだけど、体は完全に場外だ
「こんな感じで、相手が押してくる時に引けば、バランスを崩しますよね、そこを狙えば一気に場外まで落とすことも出来ると思います」
ドム「すげえ、簡単に言うけどよ・・・」
ユーハイム「いや、あんなんどうやってやれと・・・」
ガロルド「俺が言った通りだろう」
ドム「いや、そうなんだけどよ」
ハザーマ「簡単に見えるのがまた怖いな・・・・」
「理屈はこうなんですけど、あとは慣れですよね。ガロはちょっと天才肌なので・・・」
ユーハイム「ちょっと・・・・?ま、いいわ。そんで引かれた時は?」
「引かれた時は、ちょっとこちらに・・・」
ドム「生贄だ・・・」
ユーハイム「誰が生贄だ・・・」
そう言いながらも円に戻ってくるユーハイムさん
「じゃあ、生贄さん。組んだ所から引いてみて下さい」
ユーハイム「はい、生贄がんばります・・・・」
さっきと同じように組んだ所から今度はユーハイムさんが引く
それに合わせて距離を詰めて、ユーハイムさんの足を自分の足で引っかける
ユーハイム「うおおおおお!」
そのまま後ろに倒れそうになるユーハイムさんの服をがっしりと掴んで
頭が当たるのを止めて、ゆっくりと地面に下す
ユーハイム「あーっぶね、頭打つ所だったわ」
「ごめんなさい、これは危ないのでおすすめしませんけど、引かれたら詰めてそのまま押し出すのが良いです。私は体重差で難しいので足をかけたんですけど、真似しないで下さいね」
ドム「すげえ、ルラちゃん優勝できるんじゃねえか?」
ユーハイム「あー死ぬかと思った」
ガロルド「ルラは強いからな」
ドヤ顔のガロルド
「まあ、こんな感じで、相手の挙動に合わせて仕掛けるとバランスを崩せるんですよ。そこをうまく返せるようになると、力もそこまで関係なくなるんじゃないですかね?」
ユーハイム「なるほどな・・・・わかったが・・・出来るようになるか・・・だな」
ドム「練習あるのみだな・・・今まで力しか使って来なかったからな・・・」
ガロルド「コツがわかればイケる」
ユーハイム「天才肌め・・・よっしやるか」
ドム「次は俺だ、ガロルド相手してくれ」
ガロルド「ああ」
最初乗り気じゃなかったガロルドも、ちょっと楽しそうだ
異世界版相撲とか楽しいに決まっているよね
ちょっと危ないけど
「預かってもらってありがとう」
ハザーマさんからポンチョを受け取る、2匹は寝たままだ、寝る子は育つ
ハザーマ「身体強化も強いんだな・・・」
「結構得意な方だと思います。便利ですよね」
足を浄化して靴を履く
ハザーマ「隙なしって感じだな」
ちょっと呆れた感じのハザーマさん、何でだ?
ありがとござした!




