表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/177

魔法学教師ロスターのうれしい苦悩

私の生徒のアルノーラさん  


魔術適正検査では 全属性適性の結果を出し 

私を 喜びと 好奇心の苦悩へと導いてくれた

この子の将来に興味が尽きない

ここ最近の子供たちの成長ぶりも この子が噛んでいるのでは?と思ってはいる

ですが、聞いたりはしません

問い詰めたりすれば、きっと自由に動いてはくれない気がするんです

属性適性も書くのはひとつでいいと言っていた きっと隠したいものがあるのでしょう

あの子は自由に そして新しい魔法の可能性を見たい そう思っていました。


教頭先生の申し出によりアルノーラさんの聞き取りに同席できることになりました


アルノーラさんが話す ”コツ” の話は大変興味深かったです

より良い授業ができる、効果は検証済みと言っても過言ではないですし

 

話を聞いたあとにアルノーラさんからお願いがあると

なんと、お金が必要でアルバイトをしたいと

教頭先生はしぶっていましたが なんとか私が付き添うことで納得してもらえました

近くでアルノーラさんを観察できる絶好のチャンスです

私にとって損はひとつもありません


しかも魔法について質問があるというではありませんか!!

大変に興味深い!!


内心の興奮を押し殺し アルノーラさんの話を聞く


なんでも、人がある特定の場所へ入れなくする 結界のような魔法はないのか・・・と

なんとも興味深い!!!!! 

どうしてそのような発想になるのか! 鼻息が荒くなりそうです


結論からいえば おそらく可能ではあると返答しておきました

魔道具に変化をもたらすもの それは 魔法文字です

水道の蛇口にはめる水の魔石 あれの起動や水の行く先を決めているのは

魔法文字によるもの


キッチンのコンロに使われている火の魔石もそうです 

魔法文字によって制御され 火の強弱は魔法文字によって設定されています


ですが、結界となると 空間魔法 神聖魔法 などの領域

魔法文字を理解したとしても 簡単に実行できるものではありません


そこまで説明したところで アルノーラさんが できるかどうかは別として

魔法文字を覚えたいと申し出が   いいでしょう!いいでしょう!

高等魔法学校で習うようなものですが 知識はいくらあってもいい!

明日、魔法文字の本を持ってくることを約束した


そしてなんともう一つ質問があるという

なんでしょう! ワクワクしかありません!!! 必死に押し隠し聞いてみる

 

植物魔法というものはありますか? と聞かれた

植物魔法・・・・・それはどういった魔法なのか聞いたところ


植物の成長を早めたり、元気にしたり そんな感じの魔法だという


少し考えたあとに閃いた 

文献で見たことがある エルフが使うというユニーク魔法に

そんなものがあった気がする 植物の葉や根を操るそんな魔法

草木魔法だったか 


見たことはないが そういう魔法もあるみたいだと返答した

アルノーラさんはふんふんと頷き  「きちょうなはなしをありがとうございます」

とお礼をいってくれた


お礼を言いたいのはコチラのほうだ!! と叫びたい気分だったが我慢する

がまんだ!!


やはり全属性適性ともなると発想も違うのだろうか

一体どんな思考回路なら 結界やら植物魔法やら思いつくのだ!


ほんとうに子供だろうか エルフかもしれない

いやエルフでも構わない むしろエルフであってほしい

アルノーラさん観察日記でもつけようか

でもニコラウス先生は怖いしな・・・・・・


これまで通り質問だけに答えるようにしよう

だから、もっと質問してくれないだろうか・・・・・


こんなに魔術の話が出来る人が居ないのだ

学校の先生にもこんな人はいない

非凡な才能と思考の持ち主


興味が尽きないこの子を観察していよう


きっと面白いことが起こる


私の勘がそういうのだ


間違いない


だが


こんなにも興味の惹かれる存在が居るのに ガンガン行けない

感情もさらけ出せない





ロスターはうれしい苦悩だと     笑った

ありがとござした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ