閑話 ルラからの手紙
ムニエール視点
ある日、ルラさんから手紙が届いた
これは、もしや見つけたのだろうか!?
そう思ってすぐに手紙を読み始める
カンリオ国で『ショユー』という調味料をみつけました
「来た!カンリオですね!さっそく問い合わせしましょう。輸入もそうですが、消費量によってはここでの生産も視野に入れないといけませんね。計算と・・・ダニーさんにも連絡しなければ!」
一緒に試食をしていらい、通いつめている
新しい料理の試作ができるたびに食べさせてもらっては
「しょうゆが待ち遠しい」と話あっていたのだ
きっと喜んでくれるに違いない
仕事終わりに店に行って、ルラさんからの手紙の件を伝える
すごく喜んでくれたが
「しょうゆ以外の事は書いてないのか?」
あ、そう言えば・・・・
カンリオ国にいる事ぐらいしかわからない・・・・
「仕事熱心なのもいいけど、ほどほどにな」
そう言われて、ハハハハハと笑うしかできなかった
とにかく『ショユー』だとわかったのだ
あとは任せてくれ!と言っておいた
しょうゆを使った料理が手軽に食べれる日も近いかもしれない
そう思うとワクワクした
ーーーーーーーーーーーーーーー
ポルモット視点
ある日、出勤するとルラさんから手紙が届いていた
彼女からの手紙という事は食に関する事に違いない!
そう思って、受け取った瞬間に中身を確認した
カンリオ国で『ショユー』という調味料をみつけました
良い調味料なのでレシピを送っておきます
輸入は費用がかさむので、自国生産の方がいいかもしれません
そう書かれていた
『ショユー』聞いたことがない調味料だ・・・・
だが、彼女が「良い調味料」そう言うのだ
すぐに取り寄せる
幸運な事に隣国なので、1ヶ月もしないうちに届いた
さっそく調理担当にレシピを再現してもらい、食べてみる
ショウガ焼きと、焼きおにぎり、角煮というものだ
「こ、これは・・・・・・美味い、なんとも奥深い味わいだ・・・・しかもコメと抜群にあう!!」
彼女が良い調味料と言うわけだ!
だが、なかなかに輸送に時間も費用もかかる
ここで生産できるものならしたい・・・・
これはギルドマスターを巻き込むしかない
部屋へ行き、ショユー料理を食べさせた
そしてカンリオ国からの輸入の説明と、自国生産にこぎつけられないだろうかと相談した
ギルマス「なるほどな・・・・カンリオが製法を秘匿しているのなら国に相談する必要があるな・・・生産者をこちらに呼んで作ってもらうとか・・・製法を聞いても再現できるだろうか・・・・」
ぶつぶつと自分の世界に入って考えこんでいる
もうここでの生産を決めているかのような口ぶりから
気に入っているのは明白だ
ポルモット「では、とりあえず向こうの商業ギルドへ問い合わせてみましょうか。生産者の派遣を検討してもらえないか、と」
ギルマス「ああ、それで無理なら俺が動こう」
かなり本気のようだ
頼もしい
ポルモット「よろしくお願いします。かなり気に入りましたか?」
ギルマス「・・・・美味い。特にこの焼きおにぎり!」
ポルモット「え?そっちですか?ショウガ焼きでしょう?」
ギルマス「は?この香ばしさがわからんか・・・・まだまだだな」
ポルモット「ぐっ、まだ若いので・・・肉がいいのですよ」
ギルマス「はははっ、この焼きおにぎりを屋台で売れば間違いなく行列ができるぞ」
ポルモット「へえ?絶対ショウガ焼きの方が行列ができると思いますけどねえ」
ギルマス「言ったな・・・・よし、勝負だ、生産の話が決まる前に大量に輸入するぞ」
ポルモット「いいでしょう。勝った方が良い酒をおごる事にしましょう」
ギルマス「いいだろう、泣くなよ?」
ポルモット「ギルドマスターこそ」
こうして、生産の話が進む前に、屋台勝負が行われ
ポルモットの圧勝だった
ギルマス「なぜ?絶対こっちの方が良いのに・・・・」
ポルモット「はははは!ギルドマスター!もういい年なんですよ~」
ギルマス「ぐっ、俺ももう歳か?」
心底落ち込むギルドマスターだが
どちらの屋台も行列ができていた
これは生産するべきだろうと話は進み、生産者を派遣してもらい
『ショユー』造りはすすんだ
2人は完成までに年単位の時間がかかる事に驚いて
『ショユー』の奥深さにハマっていった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
シャール視点
ある日、知らない男の人が「ルラからの手紙だ」そう言って
手紙を手渡された
不審に思って「誰ですか?」と聞くと
「冒険者ギルドマスター、ダンスタンスだ」と返ってきた
驚いたが、あの子の事だから・・・と納得した
丁寧にお礼を言って
さっそく手紙を開いてみると
Aランクになった事
仲間ができて、パーティを組んでいる事
可愛い従魔が2匹いて、すごく可愛い事
美味しい物や、キレイなモノを見て、凄く楽しくやっている事
などが書かれていた
手紙を読んで安心した
あの子は変わってない、仕事終わりに両親と一緒に読んで
笑った
「変わらないわね」なんて笑っていた
次の日にマリーにも見せにいった
マリー「変わらないわねー、早く会いたくなっちゃった」
「そうだね、元気みたいだし、そのうちひょっこり帰って来るかも」
マリー「そうだと嬉しいんだけど、っていうか、この相棒って男の人だよね?もしかして彼氏とか?」
「・・・・そうかも知れない・・・あの子と付き合えるってすごいよね」
マリー「あははっ、そうかも!でもマリーはアルノーラが彼氏だったら嬉しい!」
「あははははっ、それ何かわかる!」
変な男の人だったら絶対にやめておけって言おうねって盛り上がった
次に会えるのが楽しみだなーー
ーーーーーーーーーーーーー
幼年学校視点
ある日、冒険者ギルドマスターが学校に訪ねてきた
「ルラからの手紙だ」そう言って持って来てくれたのだ
代表して校長先生が受け取ってくれて
冒険者ギルドマスターは「ルラは元気でやってるよ」
そう言い残して、去っていった
ルラからの手紙と聞いて先生たちはかなり興奮していて
職員室の先生たちは手紙に群がって、みんなで読むことにした
代表して校長先生が読み上げて
元気でやっている事
Aランクになって相棒もできてパーティを組んでいる事
従魔も2匹いて、可愛い事
いろんな所で、美味しいものを食べたり、キレイなものを見たり
作ったりしている事
先生たちに教えてもらった事が役にたっていると、感謝の言葉も書かれていた
ある先生は泣いていたし、笑う先生もいた
「元気そうですね」
「いやーまさかAランクとは!」
「Sランクも夢じゃないんじゃないか?」
「わが学校からSランクが・・・・」
「Aランクも初では?」
ひとしきり喜んだあとに誰かが
「だが、この相棒とは男では?」と言った所から空気は変わった
「確かに・・・名前からして・・・」
「え?彼女はまだ14才では?」
「大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だろう?」
「なんだか不安ですね・・・・」
「ちょっと抜けてる所もあるからなー」
と、相棒への不安が勝ったみたいで
会いに来た時に、吟味する必要がある、となった
どうにも、男とパーティを組んでいる事が心配でならないらしい
先生らしい考えだ
中でも一番心配していたのはロスター先生だ
「大丈夫でしょうか?まだ子供なのに・・・」
オロオロとまるで自分の子供が彼氏を連れてくる前のようだ
周りの先生たちに励まされつつ、なだめられていた
ガロルドが一緒にこの町に来た時は
品定めされる事は確定しているみたいだ・・・・
ありがとござした!




