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生きてて良かったと 思いたい私の異世界転生  作者: 蒼氷


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233/573

ダンジョン 21階での出来事

ごそごそという音で目が覚めた

薄く目を開けると、ガロルドの荷物を漁る女がいた

何かを取ろうとしているみたいだ


ガッ


女の手をガロルドが掴んだ

ガロルド「何のつもりだ?」

「は、離して」

ガロルド「何を取ろうとしたんだ?」

「な、なにも」

ガロルド「じゃあ、どうして俺の荷物を漁る」

「あ、あさってなんかいないわ」

ガロルド「じゃあ、どうしてここにいるんだ」

「べ、別にどこにいたっていいじゃない」

ガロルド「はあーーー、冒険者ギルドに突きだそうか」

「な、何にもしてないじゃない」


「どうしてそんなウソをつくの?ガロルドのカバンに手を入れていたじゃない」


「し、してないわ」

ガロルド「嘘をついてなんになる」

「ダメだ、この人」


向こうで寝ているパーティへ女を連れていく

「起きてください」


ドナテロ「・・・・ん?君は・・・。」

「あなたのパーティメンバーがガロルドのカバンを漁っていたんです」

ドナテロ「は?な?どういう・・・。」

ガロルド「寝ている俺たちのカバンを漁っていたから、連れて来た」

「わ、私はなにも取っていないわ」

ガロルド「取ってないんじゃなくて取れなかったんだろう。俺のは魔法カバンだ」

「!!そんな」


ドナテロ「本当なのか?」

「だから、漁られたっていっているじゃない」


ガロルド「もういい、いい加減にしてくれ」


揉めている声を聞いてほかの人たちも起きた

「いったいどうしたの?」「なにがあったんだ?」と混乱している


ガロルド「いいか、聞いてくれ。この女が俺たちの荷物を漁っていた。魔法カバンだからな、何も取られなかったが、おそらくポーションを取ろうとしたんだろう?」


「え、ほんとなの?」「なぜそんなことを」


「私は悪くないわ!」

ガロルド「まだそんな事を言っているのか?ドナテロ、あんたがリーダーだろう何とか言ったらどうなんだ?」

ドナテロ「お、俺は・・・。その」


ガロルド「ふうーーーー。いいか、そこのあんた達、特に重症だったあんた、聞いてくれ。俺はこのパーティーに誘われてここに潜った事がある、もう5年ぐらい前になるが・・・その時も今と同じような状況でな、物資がなくなるまで攻略を続けて仲間が大けがをしたが治療もできずに俺が担いでなんとか帰ったが、治療が間に合わずに死んだよ・・・。その同じような状況が今起きている、この意味がわかるか?俺たちがここにいなけりゃあ、あんたは死んでいただろう。こいつらは新メンバーを入れては無謀な攻略を続けている、よく考えてパーティーは選べ、そして自分の身は自分で守れ、よく考えて行動しろ。戻るのなら20階のボス部屋まで連れていってやる、さあ、どうする」


「はあ!?黙って聞いてれば、何勝手な事を!!」

ガロルド「お前らの事は戻ったら通報しておく、特に窃盗未遂はな」


「ふっざけんじゃないわよーーーー!」ガロルドに掴みかかろうとした女


その手を掴んで地面にたたきつけた「ぐうぇ」


「ガロルドに触らないで」 そう言ったが、女は気絶していた

つまんない女


ガロルド「さあ、どうするんだ?行くなら今すぐ用意しろ」


怯えながらも荷物をまとめ始めた


ドナテロ「ガロルド、お、俺は・・・その、どうしても攻略したくて」

ガロルド「攻略したくて他人の命を懸けるんですね、あんたはリーダー失格だ」

そう冷たく言い放った


ガロルド「20階のボス部屋までいけば地上に戻れるんだ、ついて来てくれないか?」

「うん、もちろん」

気絶した女を同じパーティーメンバーに担がせて、来た道を戻る

ドナテロって人は一番後ろを付いて来ていた


戻る道にいるミノタウロスはガロルドが全部倒してくれた


階段を上がってボス部屋にいるミノタウロスも倒す

後ろで見ていた人たちは「ひい」とか「はあ」とか怯えた様子だった


ガロルド「さあ、ここから戻れ。床に魔石を置けば発動する。その女は通報しておいてくれ」

「は、はい。あ、あの。ありがとうございました。」

そう言って深く頭を下げていた、ケンカを止めていた彼だけは


戻っていくのを見届けずに階段を降りる


ガロルド「変なことに付き合わせてすまない」

「ううん」


ガロルドは悲しいとも悔しいとも怒りとも言い難い、複雑な顔をしていた


何て声をかけていいかわからずに、大きな背中を撫でた






セーフエリアまで無言で戻ってきた


今が何時かはわからないけど、きっと朝方だろうな






どう元気づけていいかわからないな・・・



収納から魔道具のコンロを出してフライパンを乗せた

まな板と包丁を出して、ミノタウロスのお肉を切る

お肉が美味しいスパイスミックスをたっぷりかける

フライパンにたっぷりバターを入れて、そこに厚切りのお肉を入れた

じゅわわわわわっ


セーフエリアに似つかわしくない音が響く

音にビックリしたガロルドがこっちを見る


ガロルド「な、なにを?」

「うーんと、ミノタウロスのお肉をステーキに」

ガロルド「・・・・・美味そうだな」


フライパンの前まで来て観察している


私はスプーンで溶けたバターをお肉にかける

「美味しいそうだねえ」

ひっくり返してもっとバターをかける


ガロルドが唾を飲む音が聞こえた気がした


しっかりと焼き色がついたらお皿に乗せて切った

フォークを取り出して一つをガロルドに渡す 「いただきまーす」


焼きたてを一口 ぱくり

「んんーーーーー。おいっしい、ミノタウロス!」


食べる私を見ていたガロルドが一切れフォークで刺して、ゆっくり口に運んだ





ガロルド「・・・・・うまい」



「美味しいねえ、もう一枚やいちゃお」

もう一枚を切ってスパイスを振ってフライパンに入れた

追いバターもしちゃおう



きっと明け方だろう時間にステーキを焼いて2人でシェアして食べた

お腹がいっぱいになったら、干し草のベッドで寝た


少し寝て、2匹にご飯をあげているとガロルドが起きた


「おはよう、よく寝れた?もっと寝てもいいよ」

ガロルド「んーーーーー」

ぐっと伸びをして、首を回す


ガロルド「いや、元気になった」

「そ?良かった」




ガロルド「ルラ、ありがとう」

「ん?どういたしまして」 そう笑顔で返した


ガロルドも笑っていた



そうだ


「ねえ、ガロルドの事、『ガロ』って呼んでもいい?」

ガロルド「がろ?」

「うん、ガロルドの『ガロ』。ルラとお揃いみたいじゃない?」


ガロルド「ガロ・・・か良いな」  ふわっと優しく笑うガロルド


「へへへへ、じゃこれからもよろしく。『ガロ』」

ガロルド「ああ、よろしく」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



Aランクパーティのその後 ドナテロ視点



20階の転移を使い地上に戻ってきた


ガロルドの言葉が頭の中でぐるぐるとしている


「あ、あの。ギルドに行きましょう」


「・・・・ああ」


この男の名前はなんだっただろうか?

ダンジョンに潜るために集めたメンバーは毎回違う

いつも一緒だったのは、この女バーニーだけだ

どうしてこうなった?

なぜガロルドの荷物を漁る必要があったんだ?

助けてもらったのに・・・

ポーションを奪ってまだ挑戦しようと思っていたのか?


俺は長い間ずっと間違っていたんだろうか

攻略の為に他人を犠牲にしてきた・・・・


確かに、そうなのかもしれない


言い返せなかった


当時、もっと小さかったガロルドは瀕死の仲間を背負って地上まで戻った

引き際を間違えた、そう思った


でも、また次の攻略で人を集めては無理をした



今回も・・・・・



ガロルドがいなかったら、彼は死んでいただろう

きっと



パーティーは解散して・・・・・


バーニーには罪を償ってもらおう





俺は間違っていた・・・・・




その後、ダンジョン攻略を続けてきたAランクパーティは解散し

20階まで攻略の記録を残して終わった



もとメンバーのバーニーは規則違反で降格処分


リーダーだったドナテロは姿を消した


ありがとござした!

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