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大規模討伐 他視点 タイタン 2

大規模討伐も終わりが見えてきて、あと残すところ数匹となった

まばらになったバッタをみんなが手分けして倒していく


さあ、もう終わりだろうという時にルラが近づいてきた

「うわぁ、デッロデロじゃないですかあ!!ジッテさんそんな汚れて無かった!」

なんて言われた、汚れと匂いには厳しいんだよな

たくさん倒したんだからしかないと弁明した

サンと比較されたがサンは槍だからな・・・リーチが違いすぎるだろう

そこにデッロデロのボイルが来てルラを追いかけ出した

よほど嫌なのか逃げている  「「あはははははは」」」


あ、水をぶっかけられた。 自業自得だ


ボイル本人はキレイになったと喜んでいたが


片付けの為に穴を開けて欲しいとルラに頼んだ

すぐに大きな穴を作ってくれる、本当に便利だ


ルラは汚いバッタなんか触りたくないだろうし炊き出しを頼んでみた

ダメ元だと思っていたが 「いいよ」 と帰って来た

あまりにすんなりOKが出てビックリしたが、これで嫌な片付けも頑張れるってもんだ


片付けはこっちに任せて炊き出しを頼み

俺たちは早く終わらせることにした


全員で運べばわりとすぐに終わった、早いがもうできているだろうか?

穴を埋めて、馬車の方に歩いていく

するとだんだんと美味そうな匂いが・・・・・


みんながざわついている 激しく動いたからな。

みんな腹ペコだ


ある程度近づいたところで手を振って「もう準備できたのかー?」と聞いた

すると 「汚い!?」 と言ってこちらに走って来るルラ

さすが汚さには敏感である。

みんな片付けで血やらドロやらでさっきよりも汚れている


「みんな汚いのいでキレイになるまで近づいちゃダメです!」と来た


みんなから疑問と不満の声が


「みなさんこちらに5人ずつくらい来てください。濡れたらダメなものは持たないでね!!」

きた!アレだ!

わかっている俺たちはすぐにルラの所に行く

初見たちはわけもわからず棒立ちだ


3人でいそいそとルラの前に立ち、温かい湯をかけてもらう

これがまた気持ちいいんだ・・・・・

ある程度流し終わったら 「浄化、乾燥」 あっという間に乾いて風呂に入ったみてえだ

最高だ、さっぱりした


ルラに礼を言って、他のみんなもやってもらうように声をかける


そろそろと5人が進み出て洗ってもらっている

どうだ気持ちいいだろう、ルラはすげえんだ。


全員をキレイにして満足したルラは「これでご飯が食べれる」と言って

「タイタンのみんなは手伝ってもらえます?」と言いながら謎のキッチン?へ歩きだした

手伝う事を了承して一体なにを手伝うのだろう?と思っていると


スープ配りを一人、これはボイルがやることに


こっちは丸い生地に包んでいく係りだと

いい匂いが漂うデッカイ肉をスライスしていくルラ

丸い生地の上に肉を乗せて、野菜を混ぜたものを乗せて食べやすいようにたたむ

これで出来上がりだ

俺と、サンは手分けしてどんどん作っていく

出来上がったものから腹ペコな冒険者に渡していく

みんな「うめえ」「やばい」「おいしい」と口々に言っている

そうだろうそうだろう、ルラの飯は美味いんだ。作るだけのこっちはなかなかの拷問だ

全員に行きわたって一人2個は食べれただろうと言う所で

材料もちょうどなくなった

手伝っていた俺たちもやっと食べる。「うめえ」

食べ応えのある肉にしっかり味のついた野菜、それを包みこむ生地

美味すぎる。これで銀貨2枚はやすいんじゃねえかとさえ思った。

堪能していると

「お手伝いありがとうございました。3人ともお代はいいですよ。じゃあ急ぐので、またねえー。」


そう言って走りだすルラ


「美味いメシありがとうーー!!」「ありがとうございましたー!」

「ありがとうまたなーー!」


俺たちだけじゃなく全員がルラを見送っていた

「「「「ありがとうーーー」」」」」


「またねーーー」


ルラが見えなくなるまで見送っていると

大きな翼が空に向かって飛んで行った

あ、あれが言っていた翼か?  本当に飛んでいきやがった・・・・


しばらく立ち尽くし呆然と見送る


横で2人も見ていただろう

横を見ると2人も立ち尽くしていた 「天使ですね・・・。」


「ああ、そうかも知んねえな」

「悪魔だったらどうする?」


「悪魔でもいいじゃねえか、美味いメシで堕落させてくれんだろ?」

「そりゃいいな」

「ふふふ、大歓迎ですね。」


ルラを見送った空を見ながら美味いメシを食べてゆっくりしていると

食べ終わったほかの冒険者から質問攻めにあった


「彼女は何者だ」

「どこかのパーティにははいっているのか」

「何才なんだ」

「好きな男は」


全部を適当に答えて流した


そもそも彼女はギルドで依頼を受けることはほとんどしていない

今回みたいな指名依頼くらいだろう


俺たちみたいに朝早くから依頼争奪戦をすることもなければ

誰かがいなくても一人で依頼を完了できる実力がある


しかも彼女は家庭を支えている


パーティに入ってパーティに合わせることはできないだろう


俺たちが誘うのは彼女にとって迷惑でしかない

それでも無理に勧誘するやつがいればタイタンが容赦しない

そう言えばみんな大人しくなった


「彼女は自由なのが一番いいんだ、こういう時だけでも美味しい思いさせてくれんだから、それでいいだろう。な?」


そう言えばみんな納得してくれたみたいだ



すごい奴をパーティに入れたい気持ちはわかるが

ここにはルラに釣り合うやつも、付いていけるヤツもいねえ


力量差があるメンバーがパーティを組むもんじゃねえ

どっちにとっても良いもんじゃねえ


困った時は助けてやる

困った時に助けてもらう

これぐらいの関係がいいんだ


ルラが有名になっちまったから

俺たちが盾になってやろうな・・・・なんて2人と話しあった


そのまま平原で夜を明かし

翌朝に出発

昼頃にはレーベルに到着した


討伐の完了報告をした

誰も死んでいない、ケガも治してきた


虫の数はおよそ、2000


そのほとんどをルラが倒した


これが真実だ


ギルドマスターと受付に話し

ギルドマスターは最後まで聞き

「ご苦労だった、討伐報酬ははずんでおく。ゆっくり休んでくれ」

そういうだけだった


さすがギルドマスター、わかっている


受付嬢は終始 「え?」とか「は?」とか言ってたけどな 



俺の初めての大規模討伐リーダーは大成功だった

どう評価されるかはわからんが、ルラがいなかったらここまですんなり終わらなかった


だから、ルラの活躍は包み隠さず報告した


ギルドマスターはルラの実力を知っているからな

俺を過大評価することもないだろう


これで評価が上がって、実力以上の依頼を振られても困るしな


これで本当に任務完了だ


あとはルラにあった時に翼の真相を聞くくらいか

聞くのが少し怖い気がするけどな・・・・・

ありがとござした!

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