ハンググライダーを作りたい! 2
オドさんの主導のもとで作ることになったハンググライダー
いよいよだ
オド「じゃあ、接合部分からやるかの。普通にやってもくっつかんからな、噛みあうように削ってはめるそこに接着剤を付けて抜けんようにするんだ、こっちとこっちがわ両方から止める形になる、これでもう抜けることはない。」
「ほほお」 いわゆる木組みみたいな感じだな
オドさんが手際よく下書きをしていく
オド「ほれ、これを削って掘るんだ。」
「ええ、やってもいいの?」
オド「当たり前だ、お前さんのもんだろう?加工は得意じゃなかったのか?」
「やります!がんばります!」
オド「よし、削りすぎたら終わりだからな、慎重にやれよ。」
「はい」
こんな大さのモノを加工するのは初めてだ 緊張する
ちょっとずつ削って様子見だ
専用の工具で削っていく、木とも金属とも違う独特な感覚だ
おもしろい
もくもくと削り 「こんな感じでどうでしょう?」
オド「どれ?おお、言うだけあってうまいじゃねえか。細かい所はワシが直すから、今度はこっちを削れ」
「はい」
仕上げはまかせる、これでゆるゆるになったりしたら終わりだ
その後も言われるままに削りを続けて
骨組みはできた
布は特殊なハサミでないと切れないらしく
オドさんにお任せだ
布から特殊な糸も作ってくれた。オドさんすごい 天才
私はグライダーで体を預ける部分を作った
体がぶらぶらしないように寝そべった形になれるようにね
これもスパイダーの糸で吊るす
お腹が当たる部分は幅広く取ってあるので安心だ
実際に床に寝転がってみて確認済みだ よし
その間にもオドさんは
私が作った模型通りに組み立てて布を張り
ワイヤー部分を取り付けて
形が完成した
ここに私が作ったものも合体させて・・・・・・
オド「完成か?」
「た、たぶん・・・・・。飛んでみないことにはなんとも?」
オド「確かにな、これで本当に飛べるのかワシにもわからん。しかも人間がのるんだろ?」
「そうなんです、風と人間の重量に耐えれるのか・・・・・。」
オド「よし、明日試してみるとするか。昼過ぎに門で集合でどうだ?」
「え?見てくれるんですか?」
オド「使っているところをみないことには手直し出来んだろう。」
「ええーーーーオドさん優しい!」
オド「何を言っとるんだ、ワシはいつでも優しいわ!!」 照れてる照れてる
「わかりました!では、明日!!」
オド「ああ、明日な」
グライダーを収納に入れて、バイバイをした
やっと完成はしたけど、飛ぶのかどうかはわからない・・・
素人が作ったものだし
飛行機系はバランスとかが凄く大事だって書いてあった気がする
心配もあるけど
楽しみだ!!
そのまま浮き上がってしまいそうな気分で家に帰った
翌日、そわそわした気持ちで午前中を過ごし
お昼をギルマスの所で一緒に食べた
グライダーが完成したので午後から試すんだ!と自慢したら
「なんだ俺も見たい」 と、言い出し。一緒に向かう事に
「上手くいくかわかんないですよ?テストなんですから。」
ギルマス「わかったって。うまく行かなくても笑わないって。で?グライダーってなんだ?」
「うーん、空を飛ぶためのもの?」
ギルマス「はあ?空を飛ぶ!?魔道具かなんかか?」
「いや、魔道具ではないです。飛ぶための翼・・・って感じかな?」
ギルマス「はあ?ますます訳がわからん」
「まあまあ」
なんてやり取りをしながら門に来ると
オドさんはすでにいた
「オドさんこんにちは、お待たせしました」
オド「おお、ワシも今来た所だ。なんだギルドマスターまで来たのか?」
ギルマス「ああ、見学だよろしくな」
「見たいって言うので。」
オド「ははは、そりゃ気になるか。飛竜まで狩ってくるくらいだもんな。」
3人で歩いて門の外に出た
この辺で一番高い丘の上まで行く
いい風が吹いている。 なんか行けそうな気がしてきた
「ここで試してみますね」
収納からグライダーを取り出す
ギルマス「おおおおお!思ったよりでけえ、なるほどな翼か。納得だ」
オド「まずは軽く飛んでみたらどうだ?」
「はい、ちょっとだけ助走をつけてやってみます。その辺から見ててくださいね」
2人にそう言って グライダーを持って頂上に向かって走る
下りで風を掴むってあった気がする
グライダーが風を掴んだと思った瞬間に足をはなしてみる
「おっおーーーーーーーぉ。」
体が浮いて平原と並行してしばらく飛んだ 飛んだ!!
地面ぎりぎりで足をついて着地した
こっちを見ている2人に手を振る 「見てたーーーーーー!?」
2人ともこっちを見て手を振っている
今、ちょっとだけど確かに飛んでた!
グライダーを持って2人に近づく
「みた!?飛んでたよね!?」
ギルマス「ああ!すごかったぞ!鳥みたいだった。」
オド「ああいう事だったんだな・・・・いやあ驚いた・・。もう少し高い所からならもっと飛べるのか?」
「うん、風をうまくつかめばずっと飛んでられるっていうぐらいだから、私は風魔法でなんとかしようと思って。」
オド「風魔法を!!確かにな!!ちょっとやって見てくれ!!」
ギルマス「あれより飛ぶってのか?大丈夫か?落ちたらどうすんだ。」
「身体強化ならそこそこ大丈夫じゃないですか?ポーションもあるし。」
ギルマス「おいおい、気を付けろよ」
「はーーーーい、じゃあちょっと行ってくるね!」
もう一度丘を目指す飛び立つ瞬間に風魔法で補助するぐらいで飛べそうだ
しかもグライダーが思った以上に安定している
丘の上で2人に手を振って走り始める
ここだ!! 「ふうーーーーーーーわぁーーーー。」
グライダーが浮いた瞬間に風魔法で浮かせてみた
グライダーが急上昇する
みるみる離れていく地面、広い視界に声がでる
「わぁーーーーーーーー。」 鳥だ 鳥になった
確か手を押す感じで方向転換だ こう
ぐーんと弧をえがいて向きを変える 「あははははは」
最高だ
手を振る2人の上をぐるぐるとした
大成功じゃないか オドさん天才!!
少しずつ高度を下げて地面に降りた なんかわかったかも
ギルマス「おいおいおいおいおいおい、まじかよ。飛んでたぞお前」
「うん、すごかった!」
オド「いやーすごかった。なんか変なところ無かったか?」
「ううん、完璧かも!!オドさん天才!!」
オド「いや、コレを考えたのはあんただろう。良いもんを作れたありがとう」
「オドさんが居なかったら絶対完成してなかったよ、私こそありがとうございました」
ギルマス「で?これはどうすんだ?売り出すのか?」
「いやいや、こんなの普通の人が使ったら死んじゃうよ。」
オド「そうだな、自分で楽しむ分にはいいだろうがな。しかもこれはいくらかかった?買えるもんでもないだろうに。」
ギルマス「確かにな、スパイダー系の布に、飛竜の骨だろう?買えねえ。ははは」
オド「だろうな、じゃあちゃんと使える事はわかったからワシは帰るぞ。飛竜の骨はまた持って来てくれるか?」
「はい!ありがとうございました。明日持って行きますね」
オド「ああ、よろしく頼んだ。あんまり飛びすぎてケガせんようにな!」
「はーい、またねーオドさん」
手を振ってバイバイする
ギルマス「またとんでもねえもん作ったな、で?コレは俺でもできるのか?」
「できると思いますよ、やってみます?」
使い方を教える、でも自分でも結構感覚的だからな
わかるかな?
ギルマス「なるほど?なんとなくわかった。落ちそうになったら風魔法頼むわ。はは」
「うん、わかった。絶対かたむけないでね?そうなったら風魔法でも止められないから。」
ギルマス「めっちゃ怖いこと言うなよ。気を付けるわ」
なんか心配だー
ギルマスが飛んで来る少し先に立っておく
「いーーーーよーーーー」
手を振って合図だ
ギルマスも手を振っている 走り出した
丘の上から下りに入る時に少し浮いた ここだ!
風魔法で補助をする ふわっと浮くグライダー
「うううわぁっぁぁぁぁーーー」 喜んでいるのか怖いのかわからない悲鳴が聞こえてくる
「あははははは」 走ってグライダーを追いかける
いい感じに進んでいる 上手いじゃないギルマス
しばらく進んで方向転換を試しているみいだ
上手く回れずにゆっくりまがっている
何度か繰り返して方向転換のコツを掴んだみたいだ
その後ゆっくり降りて来た あ、こけた
着地が一番難しいよね
「あはははっはは。ギルマスだいじょうぶ?」
ギルマス「足がガクガクするぞ!!」
ああ、そうか初めての飛行ですくんじゃたかな?
初めてのジェットコースターみたいな
「どうでした?楽しかったですか?」
ギルマス「なんかもうすごかったぞ、漏らすかと思った」
「あはははははは、でも気持ちわかるーーーあははははは」
ギルマス「だよな?なんか初めての感覚すぎてビビったけど、やっているうちに楽しくなってきたわ。」
ギルマスはジェットコースターもいけるクチかもしれないな
「なんか笑っちゃいますよねー。落ちたら死ぬかもしれないしね。」
ギルマス「ああ、ほんとそうだぜ。お前気をつけろよあんなもん落ちたら身体強化あってもタダじゃすまんぞ。」
「はい、十分気をつけます。ふふふふふふ。あーあ楽しかったー」
ギルマス「確かになコレは乗りこなせばかなり遠くまで行けそうだ。」
「そうなんです、いつかあそこの山から飛びたいです」
ギルマス「あそこから!?漏らす、俺なら絶対に漏らす。」
「あはははははははははは。きったなーーーーい」
ギルマス「いや!行かないから漏らさないしな!!」
こうして初めてのグライダーは大成功だった
またスキがあれば空を飛ぼう、最高の遊びだ
魔法で空を飛ぶのは無理かもしれないけど、これなら飛べる
どこまでも行ける気がした。
ありがとござした!




