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指名依頼はめんどうくさい

洗濯機完成から数日後、ギルドマスターに呼び出された

なんだか嫌な予感がする・・・・


ノックもせずにギルドマスタールームを少し開けて中を見る

ギルマスはダルそうに書類仕事をしているようだ


ギルマス「おい、来たならノックしろ」

バレていた・・・・・・

観念して部屋に入っていく


「ここに行けと言われたんですが・・・・。」


ギルマス「そうだ、俺が呼んだ。実はな・・・・・。なんで耳をふさぐ」


話を聞きたくなくて耳をふさいでいたのがバレてしまった

「なんか嫌な予感がして・・・・。」


ギルマス「感がいいな、良いか悪いかはわからんが指名依頼だ。」

「へ?私に?」

ギルマス「そうだ、お前だ。」

なんだろう?ちょっと心当たりが・・・・・あ?工房かな?加工なら大歓迎だ


ギルマス「領主様からの指名依頼だ。」

「は?へ?りょうしゅ?・・・・りょうしゅ???」  なんだぞれ

ギルマス「モンスロス領主ハースラ様直々の指名依頼だ」

ますます意味わからん


「あの?お会いしたこともないんですが??」  わけわかめ  だ


ギルマス「そうだな、お前はこの町の下水をキレイにしただろう?ほぼ一人で。」

「う?あ?し、した、かな?」


ギルマス「したんだ、そんでな、町の下水掃除は年中出ている依頼でな。それぞれの町の代官が出している依頼だ、そしてその代官へ指示を出しているのは領主様だ。」

「ふぁい」

ギルマス「町の下水問題はどの町にもあってな、たまに依頼を受けてくれるやつもいるが全部をキレイにするのは無理だ、だが今回、綺麗になったと報告があったこの町から。」

「へえ」

ギルマス「そこでお前への依頼だモンスロスの町の下水掃除を出来る範囲で。完了できれば金貨1000枚出す、とのことだ」

「ほお」


ギルマス「・・・・ずいぶん気のない返事だが、聞いてるのか?」

「はい」

ギルマス「なんだ?どういう感情なんだ・・・・。」

「えっと、モンスロスの町、ですよね。行ったことはないんですが近くはないですよね?」

ギルマス「そうだな、馬車で2,3時間ぐらいだな。」

「なら走れば1時間くらいで行けるのか・・・・な??いやでも一日二日で終わるモノでもないですよね?しかもこの町より大きいんじゃないですか?」

ギルマス「そうなんだ・・・代官には言ったんだがな。この町が10日程度なら1か月もあればできるのでは?なんて言ってやがったぞ。イカれてるぜ」


「イカれてると思うならなんで受けてきたんですかーーーー、しかも金貨1000枚とか言われても大きさも見てないのに報酬が妥当かもわかんないですよーーーー。」


わかわかめ  ほんとに


ギルマス「いやまだ受けてはいねえ、お前の返事次第だと言ってある。さあどうする?」


「ぐう、正直やりたくないです。くさいし、汚いし、遠い。しかもこっちは毎日家事やんなきゃなんですよ?ここからモンスロスの町へ通えと?むちゃくちゃいいますよねほんと。」


ギルマス「よしわかった。そのまま伝えてやる、どうしてもやらしたきゃ報酬3倍出しやがれって言ってやるぜ。」


「おお!さすがギルドマスター!!かっこいいいーーーー!」 パチパチパチパチ


ギルマス「ふふん♪ そうだろうそうだろう、俺にまかせとけ。」





なんてやり取りがあったのが2日前



本日、また呼び出しがあり



ギルマス「出すってよ、三倍。報酬」



「なっなあななななあななん?」

そんな、  部活やめるってよ ギルマス

みたいなノリでーーーーーーーーー



「なんだったんだ!最初の金貨1000枚は!!」


ギルマス「ほんとだよな、なんか相当切羽詰まってるみたいだぜ。三倍報酬出すなんてよっぽどだ。」


「なんか余計行きたくなくなる情報だってーーーー。」


ギルマス「まあ、観念して受ければ金貨3000枚もえらえるぜ?」


「他人事だと思ってええええ、くそっギルマスを道連れにしてやりたいのに・・・・。」


ギルマス「ははっそりゃ残念だったな、ギルマスは忙しいんでな。」


「ふーーーーん、余裕ぶっこいてますけど、掃除が終わるまでおいしいご飯が食べれる事はないでしょうねえーーーー。」


ギルマス「なにぃ!?確かにそうか!やっちまったぁーーーーーー!」

ほんとに失念していたようで頭を抱えるギルマス


「まあ、私は別にいいんですけどね。これに懲りたらこんな指名依頼は受けてこないでくださいね!」


ギルマス「あったりまえだ!!こんな依頼は全部断ってやる!!!」


やっぱりギルマスには美味しいご飯が一番効くな


ギルマス「なるべく早く終わらせて来いよ!お前ならやれるぞ、本気を出すんだ!!」

絶対ご飯が食べたいだけだわ


「いや、がんばりますけど。町を見てみないことには何とも・・・・。」


ギルマス「大丈夫だ!お前ならやれる!!!」


こうしてギルマスからの激励を受けて、指名依頼を受けることになった


まあ、とりあえずみて見るか

お昼を過ぎていたけど町から走ってどれくらいかかるのかやってみる事にした


町の門へ行き 「モンスロスの町ってこの街道をまっすぐ行けば着くんですよね?」

門番「ああ、そうだぞ。」


「わかりました、ありがとうございまーす。」

そう言ってストレッチを始める

どんくらい走るかわかんないからね、足を延ばしておく

よし、行くか


さっそく走り始める

馬車にぶつかるわけにいかないので街道沿いを走る

広い平原のようだが実際は緩やかにアップダウンもある

少し高さのあるところからは大ジャンプで着地だ

おお、これは楽しいかも知れない

向かっている途中で何台も馬車を見た、結構町を行き来する馬車は多いみたいだ

10分ほど走ったら遠くに町らしきものが見える

この調子ならあと30分も走れば町に着きそうだ

意外に近いかもしれない、それとも私が早くなったのか・・・・・


予想通り30分くらいで町にたどり着く

程よく息も切れて汗もじんわりかいた、うんいい距離かもしれない


門番さんは走って近づいてくる私をみてすごく驚いていた

そしてタグを確認して、レーベルの町から走ってきたことを言うともっと驚いていた

ええ、いい運動でした。

冒険者ギルドの位置を聞いて向かう事にする

モンスロスの町はレーベルの町の二回りほど大きいかな?という感じだ

ただ、町の雰囲気は良く似ていた


てくてく歩いて冒険者ギルドに向かう

おお、大きい建物だ

さっそく入ってみると中はレーベルの町と同じような雰囲気だ

こっちにはどんな依頼があるのだろう?と掲示板をみてみた

これと言った見たこともない依頼っていうのはないなー


「おい、嬢ちゃん見ない顔だな」   なんか汚い声がした

振りかえると汚いおじさんだ、汚い声の汚いおじさん ダブルパンチだ

なにか用かな?と思って顔を見たが何もいってこない・・・・なんだ?


「新人があいさつも無しとはずいぶんじゃねえか」  ああ、あいさつしてほしかったのね 理解


「こんにちはー」


そう言って受付に行こうとする

「ちょっとまてコラ」  掴もうとしてきたので避ける

また顔を見るが何も言って来ない、なんなんだ?首をかしげる


「このクソガキが、痛い目みないとわかんねえか?」 なんか怒っているな


「どうしました?」


「どうしましたじゃねえ!!あいさつしろってんだ!!」  いみわかめ


「こんにちはー」


じゃ


「ふっざけやがって」  また掴もうとするので避けた なんなのだ?


「どうしましたか?用事があるんです」


「だから!!先輩に挨拶しろってんだ!!!俺はDランクだぞ!」


「こんにちはー。ってあいさつしてるじゃないですか。」   なんなのだ

ああ、コレが俗にいう可愛がりみたいな?そういうやつ??


「なるほど、じゃ。こんにちは、お世話になります。よろしくお願いします。」

そう言って深く頭を下げる


「ふざけやっがってーーーー!」  ええーー激おこぷんぷんじゃないか

何が悪かったのだ?


「お姉さんなにが悪いんでしょう?」 受付のお姉さんに聞いてみる


受付「え?ええ?私には・・・わかりません。」  ですよね?


「舐めやがって、覚えてろよ!?」 そう喚いて行ってしまった 


「なんだったんだ?」

受付「あなた気をつけるのよ?冒険者には意味もなく難癖をつけて金銭を巻き上げようとする人もいるのよ。先輩が教えてやるから授業料だーってね。」

「えーなんですかそれ。だからあんな汚い恰好なんですかね?」


受付「あ、あなた、ふふふっ、それっふふふ。本人に言っちゃダメよ?ふふふふふ」


はじめて絡まれちゃったな、気をつけよう汚れたくないし

ありがとござした!

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