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差し入れは商品登録、これは確定演出

さっき商業ギルドで貰って来た薬、これを毎日

少量を食事に混ぜる、それだけで男性の機能を低下させて不能にできるそうだ


帰ってからさっそく晩御飯に混ぜておく

もちろん父の分だけだ、私しか家事をしないので入れるのは簡単だ


入れ始めて数日は効果があるのか分からなかったが

そこからまた数日たち、機嫌が悪い日が増えた。

物にあたったり暴言を吐いたりしていた、お金も要求されたので金貨1枚だけ渡しておいた


こういうのは渡した、貰ったという事実が大事なんだ金額じゃない

前世で学んだ、1万渡そうが10万渡そうが結局しばらくすると要求してくる

渡せばわたした分だけ使ってくるのだ

私にはその心理はわからないしわかりたくもないが

なぜかそうなのだ

こいつは自分のいう事を聞く、という事実確認なのか、支配欲が満たされるのか

とにかく気持ちわるい人間性だと思う


まあ話はそれてしまったけど

機嫌が悪い事が多くなったあとはだんだん元気がなくなってきた

効いているんだろうか?

お金を要求してくるようなこともなくなった


コレは効いているだろう、と確信したのは10日ほど経ったあとだった


作戦成功だ!あとはコレを継続しないとだ

さっそく無くなる前に薬をもらいに行こうかと思ったけど

お礼もしたい、何か差し入れを・・・・・と考える

同じものはちょっと面白くないしな。


うーん、最近できるようになったのは揚げ物だけど

揚げ物って体にあんまりよくないしな、大量に食べるものでもない


おやつ程度ならいいかな?ポテトチップスとかどうだろう

よし、そうしよっか。食べたいし

揚げ物するために、あぶら切りと菜箸を作っておいた


さあ、ポテトチップスを作ろう


じゃが芋を薄くスライスして水にさらしておく、何度か水を変えるのも忘れずに

そのあと十分に水をきって、ふき取る。これは魔法でやれば一発だ


次は揚げていくんだけど、温度は高すぎないように たぶん160度くらい

で、一枚ずつ投入だ  ジュワジュワ~ パチパチ


ああーすごい良い音 これだけでもう美味しい

収納できるんだしいーっぱい揚げておこう、小腹がすいたときにつまんだりできるように


業者かってくらいたくさん揚げて、岩塩味と、黒コショウを効かせたもの

2種類を作った。入れ物に困ったけど深めの木皿にいれておいた


さあ、味見あじみー  パリパリ パリパリ

おいしいーーー。これこれ、めちゃくちゃ久しぶりに食べたな

他の味も恋しくなるな、コンソメとかしょうゆとかバターとか

ああ、絶対おいしいやつだ

このままではたくさん味見してしまうので収納へなおしておく

一皿ぺろっと食べてしまいそうだった・・・・・あぶないあぶない


さあ、商業ギルドに行こう!


受付のお姉さんにポルモットさんとキールさんに面会をお願いすると

すぐに個室へ連れて行ってくれた


しばらく待っていると2人はすぐに来てくれた


ポルモット「こんにちは、守備はどうですか?」

「はい、最近効果がでてきたみたいで、元気がなくなってきました。本当にありがとうございます、それで今日は定期的にあの薬を買いたくて来ました。まとめて購入できるなら数本まとめて購入したいです。」


ポルモット「それは良かった!人を害する者には罰が必要ですからね。ふふふ」

キール「まったくです、私達の仲間を害するなんて許せませんからね。これが商人の戦い方ですよ、ふふふふ。」

ポルモット「キールさん悪い顔になってますよ ふふふ」

キール「ポルモットさんだって悪ーい顔ですよ、ふっふっふー。まあ冗談はここまでにして、薬はすでに数本用意してありますよ。」


そう言って10本ほど机に出してくれた、仕事がはやい

「ありがとうございます。おいくらですか?」

キール「そうですね、全部で金貨2枚でどうでしょうか?」

「安くないですか?もっとお高いものだと思っていました。」

キール「実はですね、最初からまとめて仕入れていたんですよ。もっと必要になるかと思いまして、まとめて仕入れたので通常より安く手に入りました、なのでこの金額で大丈夫ですよ。」


すごい、素直にそう思った。


ポルモット「キールさんの仕入れ値ですからね、この値段で大丈夫ですよ。」

「わかりました、ではこれでお願いします。お二人にはたくさん助けてもらって心から感謝しています、これからもよろしくお願いします。」

金貨2枚を机に置き、深く頭を下げる。

この二人が居なかったらこんなこと思いつかなっただろう


ポルモット「アルノーラさん私達がやりたくてしたことなので、これからも頼って頂いていいですよ?

商人には商人の戦い方がありますから、お任せください。ねえキールさん」

キール「ええ、私も同意見です。家族を持つ身としても許せませんしね!」

ポルモット「まったくです!」


この2人を頼ってほんとに良かったな・・・・


「ふふふ、ありがとうございます。そうだ、ささやかなお礼なんですが・・・。」

机の上にポテトチップスを出す。

「こっちが岩塩味、こっちが黒コショウを効かせた味になっています。おやつにいいかなと思って作って来ました。」


ポルモット「ほうほうコレは初めてみますね、なんでしょう?ひとつ頂きますね・・・。」

パリパリパリ 

ポルモット「これは!なんともパリパリして、楽しいですね。しかも美味しい!手が止まりません!」

そう言いながら次々とパリパリ食べている


キール「では、私もいただきますね。私はこちらを・・・。」

パリパリパリ

キール「これは、ほんとですね。このパリパリがなんとも・・・黒コショウも効いてて、お酒が欲しくなる味ですー。」


「口にあったみたいで良かったです。」

ポルモット「で?コレはいったい何なんでしょうか?私たちの知っている食材ですか?」


「ジャガですよ、油で揚げたものです。」


ポルモット「ジャ、ジャガ!?あのパサパサしたものがこんなにパリパリに!?た、たしかにジャガの味を感じますね・・・。」

パリパリパリ  パリパリパリ  パリパリパリ  パリパリパリ


ポルモットさんはなんとも器用にパリパリ咀嚼しつつも話ている

それで味もわかるんだ・・・・すごいな・・・。


キール「ポルモットさん!これは登録するべきです!!」

パリパリ パリパリパリ パリパリ パリパリパリ


キールさんも器用な・・・食べるかしゃべるかどっちかにした方が・・・


ポルモット「ちょっとキールさん食べすぎですよ!もちろん登録しましょう!!アルノーラさんいいですよね!?」

パリパリパリ パリパリ  パリパリ



「お二人とも、少し落ち着いてください!まだたくさん作って来てますのでケンカはしないでください。あと、登録するのは構わないんですけど、コレを作るには大量の油が必要でして・・・・。」


ポルモット「ほうほう大量の油が?アルノーラさんは大量の油をどこから入手したので?」


狩ったボアの脂身からラードを作って油にしたことを説明した

その間にお皿の大量のポテトチップスは無くなっていた すごい


ポルモット「なるほど、それはいい方法ですね。そちらも登録しましょう。キールさん書類をとって来て頂けますか?多めに。」

キール「わっかりました!おまかせを!」

走って行ってしまった


ポルモット「さあ、もっと詳しくお聞かせくだいー。」


そこからは、揚げ物とはなにか、作り方とか注意点などを全て話した



ポルモット「なるほど、だいたいわかりました。では、ボアからラードという油がとれること、その抽出方法と、揚げ物のジャガチップの作り方を商品登録しますね。」


「あ、はい。おねがいします。」


キール「このジャガチップも食べれるようになると、なんとも幸せですねえー。」


「あ、あの揚げ物は体にあまり良いモノではないので食べすぎには注意ですよ、特に肥満になりやすいです。」


ポルモット「な。っなんですと!なんと残酷な・・・。」

ポルモットさんはどちらかというとぽっちゃりさんなのだ現実は辛い


「まあ食べ過ぎないように、という程度ではあると思うので・・・。」


ポルモット「こんな中毒性のあるモノを前に止まれる自信がないですうううううう」

半泣きである

確かに中毒性ありますもんね・・・・。



その後、今後は大量に食べ過ぎないようにする。という約束をして

ジャガチップを大量に置いてきた、絶対みんなで食べるんですよ、と


本当に大丈夫だろうか・・・・・。


なんか心配しかないな


まあ大人だしな、自分で節制してくれるだろう


だが、アルノーラは気づいていない

大人だからと言って節制できるわけではないということ

大人だからこそストレスや誘惑が多く負けてしまうこともあるということを


ポルモットははたして欲望に勝てるのだろうか・・・・・

ありがとござした!

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― 新着の感想 ―
100話おめでとうございます! 更新が多くて嬉しいです。これからも楽しみにしています。
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