デストピア 監視社会の女王様たちはいつもご立腹
デストピア監視社会の女王様たちの宮殿。
女王様A「このファンデーション何だか肌に馴染まないわ。3万円もしたのに」
側近B(そりゃ、もう歳だから仕方がないのに)
女王様A「ファンデーションが馴染まないし、朝から、何だか、ムシャクシャするわ(怒)」
女王様Aが宮殿の大広間に移動する。
△△△
宮殿の大広間。
国民のプライバシーが覗ける大モニターがある。
その大モニターに映る若い男女のカップル。
光輝「花梨、どうした?」
花梨「ヒールが折れちゃった」
光輝「そんなの履くからだよ」
花梨「だって、私は小さいから、光輝と並んで少しでもつり合うようにしたかったんだもん」
光輝「仕方ないな。じゃあ、靴屋さんまで、おぶってってあげる」
花梨「そんな、いいよ」
と2人は言い合いながらも、光輝が花梨をおぶった。その2人の顔は幸せに満たされて、キラキラしていた。
△△△
女王様たち。さっきの若者たちを見て。
「まあ、まあ、まあ、何てことなの(怒)(怒)(怒)?」
側近B「今どきの若者はそんな感じですが……」
女王様たち「ムカつく(怒) ムカつく(怒) ムカつく(怒)」
側近B「女王様、進言いたしますが、国民のプライバシーを見て娯楽にするのははしたないかと……」
女王様たち「ええ~いっ、うるさい(怒) B、おまえは死刑よ!」
側近たちは、女王様たちの横暴さに腹を立てて、側近Bに、内心で、拍手しましたが、どうにも出来ずに、側近Bを牢屋に連れて行きました。
△△△
女王様たち「私たちに目障りなものをすべて、排除する諮問機関と法律を作りましょう」
女王様A「まずは、あの花梨と光輝を厳重に罰しなければ」
女王様B「恋愛評議会というのはどうかしら? 思考盗聴して、本物のカップルかどうか確かめるの」
女王様A「いいわ、それ。今すぐ、法務省に通しましょう」
女王様たち「見ておれ!(怒) 花梨と光輝(怒)」
宮殿の大広間には、邪悪な冷たい空気が立ち込めるのでした。
ー了ー
読んでいただき、ありがとうございます。
この物語は、「デストピア監視社会の恋愛評議会」の0エピソードです。
そんなアホな?
と、思われるでしょうが、あるところにはあると世界です。
アホな法律がどのようにできるかを描いてみました。
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