災厄の始まり
ピー.ピーと何かの機械音が聞こえる
僕は何かに寝そべっているようだ さらになんかガタガタ揺れているようだ.. ん? 視界の先に光のようなものが見える。
一瞬で理解した。そっちの方え行けば楽に慣れるだろう。でも戻って来れない気がする.........
僕を呼ぶ声が聞こえる。この声は女の子の声だ..
僕に何かを叫んでいる。
あっ.思い出した。僕は事故にあったんだボールを追いかけて道路に飛び出した男の子を守るためにあの男の子は無事だろうか。そんなことを考えている内に意識は闇へと遠のいていった....
私はただただ願った。私の好きな人が助かって欲しいと..
その少女の前には黒髪ストレートで前髪を目の少し上まで下げており綺麗な二重そしてシュッとした鼻筋この世界で言ったらイケメンのほうだった。
今1度神に願う。
「長谷川君が助かりますように。」
ゆっくりと意識が覚醒していくだんだん見えなかったものがはっきりと見えるようになっていく
ここは..どこだ?...
「先生!長谷川さんが目を覚ましました!」
「なんだってわかった!今行くっ!」
大きい女の人の声が聞こえたかと思ったらまたすぐ男の人の声が聞こえた。
「おい..君私のことが分かるかい?」
白衣を着た人が僕に呼びかけている。
ここでようやく理解する。そうだ...ここは病院か..
たしか..事故にあったんだっけ?
ここでようやく理解した僕は5秒遅れで白衣の先生の質問に返事をする。
「わっ分かります..ここは.病院ですよね?」
「そうだよ。君は事故にあったんだ。本当は即死だったはずなのに君は生きていた。まさに運がいいとしか言い様がないよ、」
僕が先生の質問に答えると先生は事故の状況や僕の怪我の状態を教えてくれた。
「いや..ほんとに君は運がいい」
先生は僕が事故で死んでいなかったことをすごい不思議がっていた。だが..次の先生の言葉で僕も自分の生きていたことに驚愕した。なぜなら時速80kmのトラックに正面からぶつかり5メートルも飛んだと言うのだ。
それならは先生が不思議がるのは分かる。
でも僕は今までの人生運はたいして良くなかった。
お母さんは僕が子供の時に死んでしまったし...お父さんは働きずめで全く会えない。いっそこのまま死んでしまっても良かったかもしれないと思ったが次の瞬間そんな気持ちは一瞬で晴れた。
「冬馬!大丈夫か?」
バンッという音と共に扉を開けて走ってきた。その少女のおかけだ。
僕が目を覚ましたという報告を聞いていち早く駆け付けてくれたこの女の子名前は百恵綾美だ。
ストレートの長髪でめっちゃ綺麗で目が二重になっており鼻が整ってる学校1の美少女だ。
なぜそんな人が僕の見舞いにいち早く来てくれるのは僕が幼なじみでとても仲がいいからなのだ。
そんなことを考えつつ綾美の質問に答える。
「これのどこを見て大丈夫だと思ったんだ?」
と折れた右腕と左足を指しながら苦笑いで言う。
すると綾美が飛びついてきて
「よかった...死ななくてよかった..」
と泣いていた。僕は
「大袈裟だってほらちょっと離れて」
と綾美を落ち着かせる。
そして目が覚めたので白衣の医者の説明を聞く。
「えっと..長谷川さんは右腕1本 左足1本 あばら骨6本折れているし頭蓋骨にヒビが入っていますが、もう落ち着いたので激しく動かなければ大丈夫でしょう。」
との事あとは落ち着いてベットの上で3.4か月経てば大丈夫ですと言われた。白衣の医者がでていき.綾美も落ち着いたらしく大人しくなっていた。
「じゃあ綾美安静にしてれば大丈夫らしいから寝とくわ。お前も帰った方がいいぞ。おやすみ」
と告げてベットに潜る?潜れはしないがね.とりあえず帰っていく足音も聞こえたので綾美は帰ったと思い寝ることにした。
目が覚めると何故か光に包まれた空間にいた。
「ここは..どこだ?」
1人で呟いた。すると、光の中から謎の生命体が出現した。
謎の生命体は人型のような形をしており髪は長く女のようだった。
相手は僕のことをじっと見つめると
「フッこれはまた上玉が入ったではないか!」
などと意味わからない発言をしている。
すると相手は僕の目の前に来て僕を見た。
よく見ると人間のようでとても美人だった。
「お前には今日からunnecessaryの討伐をしてもらう。」
は?unnecessary?意味がわからない一体なんなんだ?僕が混乱していると相手はこちらから離れていきそして急に振り向くと
「貴様は強くなりそうだ。私の相方にしてやろう!」
相方?は?意味がわからない何もわからない。
すると意識が混乱してきた。
「おっと!話せるのはここまでのようだ。だが貴様とは契約をした。もう貴様と私は2人で1..だ..ハッ...」
パチっ!目を覚ますとやっぱりそこは病室だった。
あーぁなんか変な夢を見てしまったなぁ。
そんなことを思いながらベットの隣にある机の上のコップを取ろうとした。だが..机の上に本来ならば無いはずのものがあった。刀だ..は?........刀?..なんでそんなもんがここやな置いてあんだよ。意味わからない
とりあえずこの刀を持って行ってもらおうとナースコールを押した。
ピーン
機械音が病室に響き渡る。
コツコツ足音が聞こえ病室の扉があいた。
「はい。どうされましたか?」
「いやなんか知らないですけど、ここに刀があるので持っていって貰えませんか?」 と言うとナースは不思議そうに
「え?...刀ですか?そんなものどこにもございませんが...」
僕は一瞬思考が停止した。え?このナースには見えてないのか?
「いや..ここにありますよね?」
僕が刀のところを指さすとナースは
「そこには.何もございませんが...」
は?え?意味わからないなぜこのナースには見えないんだ?だがとりあえず変人扱いされる前にナースに「あっすいません、見間違えでした。」
と言っておいた。
だがなんなんだ?この刀は?夢と関係あるのか?
退院までのありとあらゆる時間を使っても結局刀の正体は分からなかった。だが分かったことがある。
1.刀は僕にしか見えない
2.振り回しても何も切れない
3.すごい軽い
この3つだ。退院までの長い期間で刀のことは調べられたが....退院するまであの夢を見ることは無かった。
結局退院するまで何も無く。今日家に帰ることが出来たのだった