表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/71

魔法は考えるな感じろ的な

オル様の謎の怒りが治まり、げっそりしてるクラウス君。

私も落ち着いてきた。見られたもんはしょうがない。さっさと魔法を教えてもらって、これからの事を考えなきゃ。


「クラウス君、私に魔法を教えてくれない?召喚魔法は少し出来たんだけど…」


「うーん…たぶんエンリさんの魔法って、俺らとは根本的に違うんだよね」


「どういう事?」


「エンリさんは異世界の人間だ。どっかの適当な神がHP(体力)とMP(魔力)をつけたみたいだけど、体に馴染んでない感じだ。だからこの世界のやり方では魔法が発動しない」


「ふむふむ?つまり?」


「まぁ、自分でやるしかないってやつだな」


「そんな殺生な!!」


クラウス君だけが頼みの綱だったのに…なんてこった…。

落ち込む私の頭をオル様が撫でてくれる。えへへ気持ちいいな。スリスリしちゃえ。


「…あー。俺帰ってもいいかな」


「だめ。んじゃとりあえず魔法でどれくらいMP減るのか教えてくれる?ここで召喚魔法する?」


「ここでするなよ!今から出すからちょっと待て!」


出すって何を?と首を傾げていたら、クラウス君が私の方に両の手の平を向けた。


「【彼の者の理を詳らかにせよ】…はい、どうぞ」


何処から取り出したのか、クラウス君から一枚の紙を渡された。

紙には先日見たステータスに色々注釈がついている。おお、これはすごい。便利。



===========================



名前:エンリ

年齢:23

レベル:5 冒険者ランクG

HP:10,000

MP:10,000


魔法:

空間魔法…収納作成時間制限なしー1,000、結界作成1時間ー60、移動距離制限なしー300

錬成魔法…1回ー50

召喚魔法…1回ー100


加護:

渡りの神…移動時に体力+50%

ガイアの神…即死の攻撃を回避する


称号:

渡りの神子姫…渡りの神と会話できる(1日1回)

神々の愛し子…神の召喚成功率100%


適正職業:結界師、錬金術士、オルフェウス・ガードナーの生涯のパートナー



===========================



「あれ?レベルが上がってる?」


「ここに来て魔法とか使った?」


「召喚魔法使ったよ。日本の神様出てきた」


「は!?日本の神!?なんだそのチート…マジか…」


ぐったりするクラウス君。オル様はなるほどと頷いている。


「あれは異界の神か。召喚を成功させるだけでレベルは上がるな。HPとMPはさすがに上がらないか…」


「オルは冷静だな…俺もう帰りたい。疲れた」


なんかごめんよクラウス君。でも会えて嬉しかったよ。

オル様は真面目な顔で私のステータスを見ている。あの、下の方は恥ずかしいから見ないでほしいっす。知られてるけど恥ずかしいから見ないでほしいっす。


「おう、また連絡する」


「ありがとうクラウス君、また会えるよね」


「何かあったらオル経由で連絡してよ。直接だとオルが怖いから」


「へ?何で?」


「だってエンリさんって、めちゃくちゃオルの好…「帰れ!!!!」はいはい帰りますよ」


オル様が耳まで赤くして叫んだ。途中聞き取れなかったんですけどー?

クラウス君は爽やかイケメンスマイルで手を振ると、キイィィンと音を立てて…消えた!


「今のって魔法!?」


「そうだな。俺の知ってる唯一の、空間魔法の使い手がクラウスだ。…どうやら知り合いだったみてぇだな」


本当に驚いた。

高校一年の時クラスメイトで、変にイケメンで「王子」とか呼ばれてて…まさか本当に王子になるとは…。

『銀髪の勇者シリーズ』では、やけに秘密の多い魔法使いだったけど、最終話でエルトーデ王国の第三王子だと明かされるのよね。確か。もう下手に口には出さないけどね。


さてと。

とりあえず次の目標は魔法を使いまくってレベル上げて、冒険者か何かで生活費を稼がなきゃ。

そんで独り立ちだ!!


「独り立ち?どういう事だエンリ」


え!?聞こえてた!?…イヤイヤ声に出してないはず…?

怖い!なんか怖いですよオル様!オーラ(?)が怖い!

落ち着いて!話せば…話せば分かる!ひぇぇぇぇ誰かぁぁぁ!












お読みいただき、ありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ