変身
翌日。俺は学校へ普通に行った。
「眞野くん大丈夫なの?」
クラスメイトの一人が話しかけてきた。
「ああ、心配かけて申し訳ない」
俺は軽く頭を下げながらそう言った。クラスメイトは大丈夫ならいいよ、なんて言って自分の席へ戻って行った。
俺が席に座ると麗奈とおねぇが話しかけてきた。内容はただの心配の言葉と休んでた時の授業の内容の話だった。そんな事を話していたら教師が入ってきてホームルームが始まり久しぶりの学校生活が始まった。
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その日の夜。何故か俺の家に泊まると言い出した幼なじみ一号二号と一緒に近くのスーパーに晩飯の買い出しをして、その帰路。『ヤツ』は現れた。三日前に教室に現れたバケモノ、「ゴレイズ」。俺は咄嗟に二人の前に出てファイティングポーズをとる。
「さ、さっくん!?」
「何してるの櫻!!早く逃げないと!!」
二人は俺の後ろでそんな事を言っていた。俺だって逃げれるなら逃げたかった。だが、何故だか俺には解った。こいつが『俺を狙った』って事を。ここでもし俺が全力で走って逃げても間違いなく追いつかれるし、後ろの二人に被害が行く可能性だって高い。
「さて、どーすっかな」
俺がそう呟くと、急に
ドクンッ!
胸に痛みが走った。
ドクンッ!
更に痛みが増す。
「ぐっ」
遂に俺は耐えられず膝をつく。
痛みは次第に熱さに、まさにゴレイズに噛まれた時の様に。違うのは、熱いのが例の文様の位置である事くらいだ。
「くっ・・・そ!何だよ!」
俺が痛みに悶えてる時にゴレイズが親切に待ってくれてる訳もなく、奴は俺に襲いかかってくる。
「シャアアアアアア!!」
走ってくる。俺は後ろの二人を自分の後ろから離れるように突き飛ばし、奴の攻撃を受けた。
「ぐあっ!」
奴の蹴りが俺の腹にクリーンヒットした。俺はその痛みと文様の熱さに悶えていた。そして、少し飛んだ俺に奴が近づいてくる。
このままじゃまずい、殺される。俺が殺されればあの二人がやられる。それはダメだ、俺が・・・護らなきゃ・・・
ドクンッ!ドクンッ!
心音がまた激しくなる。
ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!
熱い、痛い、でも、ここで・・・
「ここで死ぬわけにゃいかねぇんだよ!!」
俺は拳を握り締めゴレイズの腹部に叩き込む。
「シャアア・・・アア」
ゴレイズは少し後ずさる。俺は痛みを吹き飛ばすために
「かかってこいやあああああ!!!」
叫ぶ。その直後、文様が光を発する。
すると俺の体が炎に包まれる。そして、それが自然に消える。すると、俺の体は変わっていた。
to be continued.