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黒助の異世界戦記  作者: ハル
23/30

第23話

武具屋さんを出て次は寝袋やロープ、火打ち石やシャツ、下着などを買いに道具屋により一式揃えた。

全部で銅貨10枚程で済んだ。


お店を出てから

「シーリスは何も買ってないけど大丈夫なの?」

と聞くと、

「貴方と会う前に此処に立ち寄って必要な物は買ってあるから大丈夫よ。」

とシーリスが持っている鞄を見せてきた。


僕はうなずく。

そうこうしている間に陽が傾いてきている。

昨日は後始末で走り回ってたからセラスさんの家にいたから宿を取ってなかった。


「シーリス、宿探さないと。」


そう言うとシーリスは一瞬キョトンとして

「すっかり忘れてたわ。

確かギルドの近くに良い宿があるから其処にしましょう。」

僕は其れを聞いて頷き歩き出す。


ギルドの方に歩いて行くとギルドの建物が見えてきた。

更に歩くとギルドの入り口も見えて来たが、シーリスはギルドの入り口は素通りしてすぐ横の建物の入り口の前に止まり、指差して

「此処よ。」


僕は取り敢えず眉間を抑え、

「近くじゃなくて、すぐ横じゃないか。」

と呆れた風に言うとシーリスは


「近くでしょ?」

と悪戯成功とばかりに子供のような笑顔をしていた。

「取り敢えず入りましょう」

と宿に入って行く後を僕も追って宿に入る。


受付におばちゃんが居たので

「泊まりたいんだけど。」

と言うとおばちゃんは食事有りなら1人一泊鉄貨60枚。

食事無しなら鉄貨50枚だよ。


取り敢えず今日と明日なので二泊か。

「二泊で。食事有りで。」

と返すとおばちゃんは

「2部屋?」

と聞いて来るので頷こうとするとシーリスが

「一部屋で。」

と返してしまう。

驚いている僕に、いいからいいから、とシーリスが返す。

貨幣価値がわからなくて困っているとシーリスが耳側で

「銅貨3枚渡しなさい。あるでしょ?」

と言ってくるのでおばちゃんに銅貨3枚渡すとお釣りに鉄貨60枚を渡してきた。

おばちゃんに鍵を貰い、

「二階の廊下奥の突き当たりだよ。」

と言われ向かう。

「お風呂とかないですよね?」

と部屋に行こうとしてから聞くとおばちゃんは

「言ってくれればお湯を桶に入れて渡すよ。1日1回なら無料で出してるから。」

と言われたので後で頼もう。


シーリスと部屋に向かい鍵を開けて部屋に入る。

部屋の中はベッドが二つに壁際に机が一つ。

部屋の広さは十畳程度。


手前のベッドに僕は武具屋と道具屋で買った荷物を置きベッドを椅子代わりに座る。

シーリスももう一つのベッドに腰掛け荷物を置く。

「で、シーリスどう言うつもり?」

と聞くと

「良いじゃない、別に。信用してるわよ。」

と返してくる

「それよりリョウスケ、教えて欲しいことあるんでしょ?」

と聞いてくるので

「お金の種類教えて欲しい」

と返すと、彼女は頷き自分の財布から丸く平らな石と先ほどの鉄貨、銅貨、銀貨の順に並べる。

石を指差し

「此れが石貨。此れが100枚集めると鉄貨1枚」

と次は鉄貨を指して

「鉄貨100枚で銅貨、銅貨100枚で銀貨、銀貨100枚で金貨、金貨100枚で白金貨になるわよ。

街中で普通に働いて生活するなら、月に銅貨20枚あれば贅沢は出来ないけど、普通に生活できるわよ」

と言ってくるので

頭の中で日本円に直す。

此処の宿泊費が鉄貨60枚、一泊。

日本のビジネスホテルで一泊6000円ぐらいだから、其れを基準にすると銅貨1枚1万円相当。

なら銀貨は100万円ぐらい。

なら其れが更に100枚だから、え?と

顔を蒼くしているとシーリスはシラーっとした顔で

「貴方が武器屋さんでどれだけ非常識な金額払ったかわかった?」

と聞かれ、僕は滝のように顔で汗を流しながら頷いた。

神様、少年になんて金額渡すんだよ。

全部で10億て。

頭を1人抱えていると、シーリスは他にも教えてくれた。

此の世界にある金属はわかっているだけで鉄銅銀金、白金、ミスリルまでで。

僕の腰にあるナイフを指差し、

「其れ剥ぎ取り用ナイフ?」

と皮肉られた。

多分アルミやニッケル、地球でレアメタルと呼ばれている金属もあると思うけど認識されてないだけだと思う。

「貴方の剣出して。」

とシーリスが言うのでポーチから剣を出してベッドに置くと

「鞘から出して」

と言われるので鞘から抜き放ってそっとベッドに置く。

黄金で象嵌された鍔の中央に紅い宝玉、刀身も何の金属で作られているのかわからないが綺麗な白銀色をしている。

シーリスはじーっと剣を見ると、

「やっぱり何で出来てるかわからないわ。

この剣を使うなら、此の剣が狙われる事もあるから、気をつけなさい。」

と言うとシーリスは柄を持ち、持とうとすると一瞬止まり、顔を顰めて、今度は両手で持ち上げようとするが、動かない。

「何してるの?」

と聞くと

「持ち上がらない」

と返すので僕は代わりに柄を持ち、持ち上げるとずしっと重たいがすんなりと持ち上がる。

僕は剣を鞘に仕舞うとポーチに仕舞い、シーリスを見ると、何故か顔を左右に振っているシーリスが居た。


「シーリス、御飯食べに行こう。」

と声をかける。

シーリスは頷きベッドから立ち上がり二人で御飯を食べに階下に降りていった。





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