第12話
ゴブリンとの戦闘から数時間。
シーリスと共に戦利品を回収して道?を歩いている。
遮るものの無い道を歩いている為か、予想より早く森の端に着いた。
直線で此れだけ時間がかかるてどれだけ大きい森なのか。
「貴方の居たのは、まだ森の入り口から少し入ったぐらいの位置よ。
此の森は広大で、奥には伝説級の竜種やら魔獣やらがいるそうよ。
だから命知らず(ばか)以外はあまり奥に分け入ろうとしない。
貴方が狩った猪や鹿なんか、普通の狩人一人で太刀打ち出来る代物でもないしね。」
僕が振り返り森を見ていると、シーリスが説明してくれた。
「早く行きましょ、街までまだ大分距離があるわよ。」
ぼくは慌てて振り返り、
「うん、わかったよ。ごめん。」
そう返すと、僕も前を向き歩き出す。
其の後シーリスと雑談をしながら1日が経過した。
街道を歩いている為か、特に何かに襲われる事なく道を進めた。
「今向かっている街はどんな所なの?」
なんとも無しにシーリスに聞いてみる。
シーリスは和かに
「国境にある、獣人主体の街で、て言っても人族が迫害されてるわけじゃなくてね。ここら辺一帯が獣人の国だからってだけ。
だから人より獣人が多いわね。
力を主体に考える人が多いから、気をつけてね。悪く言えば単純だけど、良く言えば素朴で真っ直ぐな人が多いから、信頼を得られれば凄くいい人達よ。」
僕は楽しそうに話すシーリスをを見ながら今向かっている街が楽しみになってきたせいか、笑いながら
「そっか、いい街みたいだね。楽しみだよ。」
そう返すと、「リョウスケ見た目がヒョロッとしてるから、最初は大変かもね。」
とシーリスがいたずらがおで言ってきた。
僕が頬を膨らませ
「ヒョロッとは余計だよ」
と返すと余計に笑われた。
其れから数時間さらにあるいていると街を覆う外壁が見えてきた。
見えてきたが、何か可笑しい。近づくにつれ街の方から何本も煙が上がっており、シーリスの顔が青い。
「リョウスケ、何かあったみたい走るけど良い?」
僕は頷くとシーリスと共に街に向けて走り出した。




