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強制労働者と春野千夏

夢歌について行くとクローゼットの奥についた

その場所は行き止まりで動けない状態だった

「ねぇ・・・行き止まりなんだけど」

「まぁ、見てて」

すると、ガタッと音を立てて床が外れて下へ降りて行った

そして降り終わるとそこは見たことがない場所だった

「・・・ここに春野さんがいるの?」

「まぁ、ね・・・さっき調べた結果がコレだし」

「手分けして探そう!」

「当たり前だよ!!」

「あっ、待って・・・はいコレ」

「ん?懐中電灯!ありがとう」

奏多は懐中電灯を持って

その場より奥へ奥へ走って進んだ

「奏多!危ないって・・・。」

「えっ?」

「・・・ッ!!」

奏多が崩れかけていた床の上に立って

その床は暗闇の中へと消えた

「たくっ、危ねぇな・・・怪我はないか?」

「あっ、うん!ありがとう野崎君」

「お、おう!あんま焦るなよ?」

「そうだね、ごめん」

「ほら、奏多」

「・・・夕凪ちゃん、ありがとう」

差し出した手に奏多は手を掴む

そして、起き上がった時の自分と奏多の距離が近すぎて

お互いに顔が真っ赤になってしまった

「・・・ご、ごめん」

「いや・・・僕こそ」

「完全に二人だけの世界だな」

「・・・リア充爆破しやがれ、いっそこの場で爆破してやろうか」

「それはマズいだろ」

「知っている」

その後

一番奥についた

「・・・ここは」

「春野さん、いた!!」

「アイツ笑っていやがる」

私達の前にいた春野さんはここで強制労働をして怪我をした人を

きっちり手当していた

「あ、ありがとな嬢ちゃん」

「いえ、そんなこと」

「いいや、オメェはすげぇよ」

「そうだよ!!」

「えへへっ・・・、他に怪我人はいませんか?」

その笑顔は偽りでもなんでもない本物の笑顔だった

自分達のことなど眼中にないくらいに

楽しそうだった

「春野さーん」

「あっ、皆さん!!」

「良かった無事だったんだね!」

「・・・はい、まぁそれなりには」

「・・・。そーですか」

「ふ、二人とも!!喧嘩は駄目だよ!!」

「春野もいい加減に許せよ」

「で、でも・・・。」

「確かに俺もまだ完全に許した訳じゃねぇよ?でもさ加瀬見に対して花芽の顔悪い奴とは思えねぇし」

「・・・っ、わかりました!5分の1許しましょう」

「細かッ!!」

「・・・、ありがとう春野さん」

「べ、別に!あの・・・名前で呼んでもいいですよ」

「?春野さん?」

「だから!!千夏って言ってもいいって言ってんですよ!!」

「あっ、そーいうこと!うん、改めて、よろしく千夏ちゃん」

「・・・うん」

「あんさぁーもう帰りたいんだが」

「そうだね、帰ろう」

「・・・でも」

春野さんは後ろにいる強制労働をしている人達を見ていた

その時の顔はとても嫌な顔をしていた

「ん?うちらはもう平気だから心配しなくてもいいぞ!!」

「千夏ちゃんのおかげで元気いっぱいじゃけん!!心配すんな」

「み、皆さんッ!!!また来ます!!!」

泣きながらめいっぱいにお辞儀をしていた

「じゃ行こう」

来た道を引き返そうとすると

そこには「道」がなかった

「・・・ふふっ、そー簡単に帰すわけないじゃん」

「あっ!!」

そこにはまさしく囚人らしいボーダー柄の服を着ている少年がいた

そして一歩、また一歩と近づいてくる

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