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死ぬと裏切ることは誰でも怖い パート2

海崎舞花が死ぬパターンです。

続きはありません

「・・・ここでいいかな」

「ねぇ、健太」

「舞花、もう少しだけ後ろ行けるかな?」

「うん・・・行けるよ」

「ありがとう」

何故、裏切ろうとしている私にこんなにも優しくするのか

わからない

『健太はこんな私にどーして優しくするの?』と言いたいが言えない

「なぁー舞花、昔の話覚えているか?」

「昔の話?それって・・・。」

昔の話、と言うのはやはりあのことだろうか

『やーい、チビ!!』

『泣き虫!!!』

『返して!!!私の・・・ランドセル!!!』

『場違いなんだよ!!お前なんか!!!』

『そーだ!!学校くんな!!』

『・・・うっ、やだよぉ・・・聞きたくないっ』

『どりゃ!!』

ランドセルを頭にぶつけた

『いってーな!!誰だよっ』

『まいかをこれ以上泣かせたら俺が許さない!!!』

『けんたテメェー!!』

『なんだよ・・・やんのか?』

『くっ・・・、い、行くぞ!!』

『待って下さいよ!!!』

『覚えていろよぉー!!』

『はい、大丈夫か?』

『あっ、うん!!けんたありがとう!!けんたは私のヒーローだね!!』

『ヒーロー!?何か照れるなぁ』

『ふふっ、助けてくれたお礼です!!』

ちゅっ

『えっ・・・?』

『まだ、子供なのでほっぺですけど・・・将来私のお婿さんになってください』

『・・・うん』

あの、約束のことだろうか

小さい頃、小学生の時私は一般の小学校へ通っていた

それからガキ大将的な人達に目をつけられた

そして、ある日のこと健太が私を助けてくれた

ガキ大将の立場であった人にランドセルをぶつけて助けてくれた

「・・・覚えてるよ?当たり前だよ」

「・・・当たり前、か」

健太はそっぽを向き黙ってしまった

でも、確かに恥ずかしいことでもある

コツコツ・・・と廊下に足音を響かせこちらに近づいてくる

「こっちに誰かくるよ・・・健太」

「あっ、うん」

「・・・ッ」

お互いに体全身を震わせ抱き合う

近づくたびに息をすることすらままならない

一つの吐息だけでバレてしまうかもしれない

今、思えることはだた一つ、『死ぬことが怖い』だ

すると、自分達が隠れ場としている目の前で止まった

(嘘・・・でしょ?)

「・・・ぁ、ミツケタ」

そう言って鬼は手を出してきた

その手は健太を鷲掴みにし廊下に出した

今の私にとってはまたのないチャンスでもある

だけど何故か体が勝手に動いていた

「・・・あっぐぅ・・・。」

(流石に・・・ヤバイかも)

「健太を離してぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

そして狐に手を伸ばしていた

すると、狐は健太の手を離し私の方へ近づいてくる

「ぁあ・・・ぐっ、はっ」

「・・・っ、こ、怖く何かないもん」

狐は手をあげ、振り下ろす

そして、私は健太の目の前で死んだ

腹を狐の腕で貫通された

「・・・健太、今まで・・・ありがとう、ごめんね」

「・・・・っ!!!」

健太はきっと怒っているだろうなぁ

でも、これが今私が最高な恩返しなんだよ?

裏切ろうとした私を許してくれるかな

「舞花っ!?なぁ!!返事してくれよ!!舞花!!!」

死んでいる私でもわかる

健太は血まみれの自分を抱えて泣いているのだと

ホントにありがとう

「・・・、死体保存できないかな」

舞花は死んだ、俺のせいで

それだったら綺麗に死体を保存するのがモットーだと思う

舞花・・・綺麗だよ?

その後、赤坂健太は姿を見せなかった

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