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過去と『ホントの絶望』

これはユメ?・・・でも何か嫌な感じがする

あれって・・・、私?

こんなことあったけ?記憶が・・・ない

『うわぁーん!!!お父さん!!!お母さん!!!起きてよぉ!!!ねぇ!!!』

燃えざかるリビングの中央でお母さんとお父さんは血まみれで倒れていた

何度お腹を揺すっったのもか全く返事がない

いつもなら私が泣くとすぐ駆け寄って慰めてくれるのに

何故か今は駆け寄ることすらありえない状態だった

『あれ・・・?この人誰?』

二人の近くに黒い色の服を着た男の人がいた

その人も血まみれで動かない

ただ、怖くて怖くて

一人は嫌だ・・・、私はまだ小学生の低学年で

まだ一人でお留守番なんてできなくて、夜に一人でトイレにすらいけないのに

誰もいなくなったら何もできなくなっちゃうのに

『二人とも・・・一人にしないでよぉ・・・。』

コトッ・・・、と音を立てたのはお母さんがいつも使っている包丁だ

『これも真っ赤だ・・・、二人と一緒だ』

包丁を手にして真っ赤な刃の方を指でなぞる

『ーッ、痛い・・・、確か血だよね?えっと絆創膏』

いつも、怪我をするとお母さんが絆創膏をつけてくれる

『じゃ、みんなにも絆創膏をつければ痛く・・・ないよね?』

まだ、こんな頭脳しかないから良くわからなかった

わかりたくなかった

私が両親を殺したことすら知りたくなかった

親戚の人が中学の時に話をしていたことを聞いてしまった

『あの子って殺人犯なんでしょ?なんで私親戚なのかしら、嫌だわ』

『ねぇ、またいつ人を殺すか・・・。』

信じたくなかった。

『私が・・・、私が両親を殺したってホントなんですか!?』

『あら、聞いてたの・・・、そうよ夕凪ちゃん、アナタが殺したの二人をね』

『・・・あぁ・・・・ぁ、嫌ぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!』

その後、表情を忘れた

いや捨てて来たが正しいかな

「・・・嫌だ、私が」

「夕凪ちゃん!!!ねぇ、大丈夫!?」

「・・・奏多?あれ、なんで泣いて・・・。」

「すごいうなされていたから、心配になって・・・良かった」

「ごめん、過去の忘れていたことがユメに出て来て」

「へぇーどんなユメ?」

「私にとっての『ホントの絶望』のユメ」

「・・・。そっか」

「・・・・ハジメの部屋に行こ」

「うん、そうだね」

私は今記憶を思い出そうとしているの?

『ホントの絶望』までも・・・。

思い出したことで何になるわけ?

狐のホントの目的って一体?

「おはようございます。・・・すごい数減りましたね」

「あっ、二人とも!!!生きていたんだね、よかったよ」

「あっ、赤坂さん・・・ども」

「二人ともよくもまぁ無事で・・・、相変わらずの中でこと」

「そっ、それは・・・お互い様でしょ!?」

「舞花?どうしたの?顔真っ赤にして」

「別に・・・、なんでもないもん」

「変な舞花・・・、まぁ次も頑張って行こうな」

「うん、お互いにね」

「えぇ」

「真っ赤・・・、うっ」

「夕凪ちゃん!?・・・大丈夫!?」

「・・・平気だから、椅子ってあるかな?」

「うん、はい」

「ありがとう」

『ホントの絶望』を知っただけでこんなにも気持ち悪くなるの?

・・・このゲーム少し甘く見ていたものだ

このままだと死んでしまうかもしれない

そう思った正午だった



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